建設現場のデジタル化、はき違えてますよ?【本質論】

GENBA LAb.の武田です。中小ゼネコンで現場監督歴17年、所長歴11年の経験があります。

「建設業は伸び悩んでいる」と思い、2020年8月に会社を辞めて独立起業しました。建設業界全体の後方支援をしていきます。

  • 建設業のデジタル化
  • 生産性を上げる方法
  • 部下の育て方
  • 先輩や職人との接し方
  • 図面の読み方
  • 悩みの解決法

などなど、主に、現場監督目線での配信になります。 上司にとっても若手や新人にとっても、役に立つ配信をどんどんしていきます!

デジタル化についてお話します!

デジタル化

デジタル化取り組んでいますか。
そしてそれはうまくいっていますか。

多くの中小企業は、とりあえずチャレンジはしてみたはいいものの、全然うまくいかないところがほとんどだと思います。

その方策の一つとしてペーパーレス化や、とりあえずタブレットを配るなどを行っているのですが、なかなか成果に繋がらない、そして生産性が全く上がって来ないという風に感じているのではないでしょうか。

そもそも頓挫してしまったというところも目にします。そのぐらいデジタル化というのは、建設業にとってかなりハードルの高いものだったりするのだと思います。

じゃあ何故そのデジタル化をやろうとしてはいるものの、うまくいかないということが起きてしまうのかという、その根本的なお話を今回はさせていただきたいと思っております。

是非参考にしていただければと思います。

生産性とは楽になることじゃない!

閃く

“ペーパーレス化”や“タブレットを配布する”などの方策を打ち出そうと思ったきっかけ、根本的な考え方って何ですか。

それはきっと“生産性をあげたい”より“効率的に仕事をしてもらいたい”というところから始まったのではないでしょうか。

今皆さんが思い描いているデジタル化というのは、100ある仕事のうち90にしようとしているような考え方でしかないのです。仮に100の仕事が90になったとして、皆さん本当に楽になるのでしょうか。

今までの仕事の時間帯が根付いてしまった結果、少し楽になったかなという感覚はあったとしても、利益が向上する理由には絶対に直結しません。

つまり、あまり意味をなさないことをやってしまっているということなのです。

結局生産性を上げるということは何かというと、一人当たりの利益を上げることであり、ただただ人が楽になるということだけでは、ほとんど意味がないことになるのです。

じゃあ、どのような順番で進んで行けばよかったのかということを今回しっかりとお話させて頂きますので、それに沿って進んでいただけると少なからず生産性が向上することになりますので是非お読みください。

第一段階は仕事の細分化!

仕事の細分化

まずやらなければいけないことは、今ある仕事を細分化しましょうということです。
それは分業しろと言っているわけではないです。

今やっているその業務を少しでも細く列記していくというのが、まず第一段階でやらなければいけない仕事です。

例えば、図面を書くという仕事があったとしましょう。

その施工図仕事ひとつとってみても、実際に施工図を書くという作業、寸法を入れるという作業、それを印刷するという作業、そして配布するという作業といろんな工程があります。
それを一個一個ピックアップして作業を細分化して列記していくということがまずは重要になります。

一連のこと全てにおいて極力細かく細分化するということがまずは“第一段階”だということです。

第二段階は省力化!

省力化

次にやらなければいけないことは何かというと、そのむき出した仕事のうち、やらなくていいものとやらなきゃいけないものに分けるということです。

もしも、やらなくていいものとわけられたものは、なくしてしまっていいのではないかというのが、最初に手をつけなければいけない“生産性の向上”つまり“省力化”ということなのです。

これを多くの会社はやらずに、とりあえずペーパーレス化というところに着手するので、100が95になっても、150に圧縮されるなんてことは絶対に起こり得ないのです。

まずはやらなくていい作業というものを“やらなくする”というところからも生産性の向上は始まっていくということをしっかりと理解してください。

つまり、100の仕事を0にできるその方策や作業はないのか調べるのです。

ここでやってしまう多くのミスは、その作業を調べていくうちに実は今までやってなかったけど、これはやらなくてはいけないと新たなものを抜き出してしまうということです。

ルールとしては存在していたけども、実際は行っていなかったことはたくさんあると思います。
結果として減った量が50、増えた量が50ということでプラマイゼロになってしまい、結局新しいことをただやらなければいけなくなってくるとなると負担が増えると捉えてしまうのです。

今までなかったことは“やらなくても支障がないもの”という風に捉えてやらないという方向性に抜けるということが重要なのです。

これで多くの仕事は削除されたことになり、生き残ったものだけあるということは、つまり十分な省力化につながっているということになります。今度はここの残ったものをさらに細かく分けていきます。

一つ目にやらなければいけないのは、その中で外注に回せるものはないのかと考えるのです。

例えば、専門職であれば専門職にお金を払えばできるものはないのか、そして単純作業で誰でもできる、自分じゃなくても出来る作業があるのであれば、アルバイトを雇えばできるのではないのかと考えるのです。

今の世の中はフリーランスで溢れています。
やってほしいと願い、しっかりと探すとやってくれる人というのはみつかるはずです。

当然会社の中枢になるような情報は出せません。
あくまで淡々としなければいけない仕事、例えば安全処理をまとめるような仕事は当然外注化することができるという方向に向くことができます。

これでそもそもやらなければいけない仕事のうち自分たちがやらなければいけないものがさらに領土を減らしてきたことになります。

これが第2段階ということです。

第三段階は作業量を減らしデジタル化へ!

生産性の向上

単純作業とそうじゃないものをさらに分割します。

ここで初めてこの分割をし、単純作業でできる自分じゃなきゃダメな仕事いうところをデジタル化するというのが本当の意味での“電子化”であり“デジタル化で”オンライン化“というところなのです。

まずやらなければいけないことは、抜本的にやらなくていいことを削除するということが第一段階。
そして残ったものを外注化するということが第二段階。

そして残ったものの中でデジタル化はどこに入れられないかと考え、そして出てきたものがもしもペーパーレス化をするべきと考えるのであれば、それは間違いなく意味のあるデジタル化になるわけです。

その昔、建設業は手で図面を引くというところからパソコンのキャドというものに置き換わりました。これは圧倒的なデジタル化だったわけです。

これがなぜ成功したのかと言うと、ただまっすぐ線を引くという作業に関しては誰でもできるというふうに分けたのです。結果生まれたのが誰でもできるこの単純作業というものをデジタル化することによって、考えることの方が優先されるという風になったわけです。

ここで生まれたのが生産性の向上です。

人の技術者によって一人分の利益を生み出すということは、今の技術者には誰にでもできるのです。
ですが、それをやっていると横一線になり結果として建設業の淘汰される側に回ってしまう可能性があります。

細分化していくと元々100だった仕事が80にするべく研鑽し、少しでも削り取っていき効率化したところでその80が倍になっても160になってしまい、結局はオーバーワークということなります。

ですが、100の仕事を30まで減らすことができるのであれば、もしかしたら一人で二件やることが余裕でこなせることになります。

第3段階までで作業量を10%までに減らすということを目標に掲げて進まない限り、生産性が上がったとしてもただ少し楽になっただけで、利益は上がりません。

結局こなせるが変わらないということは利益は変わらない、人間を補填しようとした時にお金がかかって利益が下がってしまうということになるのです。

この一人で二現場できるようにさえなれば利益がさらに上がることになります。
上がった分はデジタル化にしましょう、外注に回しましょうという風にして削り取って行き、実際の仕事量が減っていくと実感としてはすごい楽になり、新しい発想が生まれてくる心の余裕が出てくるということなのです。

最後に・・・

建設業

多くの中小建設業に関してはこの辺の考え方が根本的に間違っており、目に付いたそのデジタル化のペーパーレス化という負のワードに引っ張られてしまい、根本見失っている感じがあります。

そうではなく、やらなければいけないところは、まずは作業量を減らすというところに向かわなければいけないということ、本質が揺らがないように必ず目はそこに向けた状態で進めていかなければいけないということをしっかりと心に留めて検討していっていただければなと思います。