今回は絶対に相談したくない先輩の特徴、そして、その救済策のお話をさせていただきたいと思います。
突然ですが皆さんは後輩に慕われていますか?
それとも慕われていないですか?
慕われていなかったとしてもよく相談されたりはしますか?
それとも相談されないですか?
頼られないよりは頼られる方がいいですよね。相談されないよりはやっぱり相談してほしいなっていう気持ちはどこかにあると思います。よく相談される人と全然相談されない人がいると思いませんか?この二者の違いはどういうところから出てきたのでしょうか?その人たちのとっている行動の三つの事例をお話しさせて頂きます。
どのような言葉・行動をしていくとそのしがらみが取りやすいのかアドバイスをさせていただきたいと思いますので是非参考にして、これからの後輩付き合いを円滑にしていただければなと思います。
業務上あるある事例
その1
先輩が後輩に仕事を教える場面です。
今日は鉄筋屋さんが基礎配金を行っているから、その配筋写真をしっかり撮ってきてくれほしいと指示を後輩に出したとします。先輩はこういうところ気をつけろよ、こういうタイミングになるとまずいからなとしっかりと今までの経験を踏まえて教えたとします。その後、後輩が現場に向かっていくようなことがあります。これはごくごく普通の話です。
この時の後輩の心理と先輩の心理というのは、先輩側からすると今まで経験した知識と経験の中から、その中のわかっている部分を抽出して後輩に分け与えているという作業なのです。少なくとも全くやったことのないことを後輩に教えるわけはないので、分かったところの中から後輩に対して言っています。だから絶対に負けることはない情報を出しているのです。
後輩側からすると、こんな気を付ける所をいっぱい教えてくれるのだという感覚になり、これはちゃんと仕事できる側の人間なのだと根付いていきます。日々仕事をしているうちに先輩はよくできる人、優秀な人なのだろうと感覚が根付くいくのです。
なぜなら、わからないところがないと思うからです。だってわかるところしか教えていないのですから、後輩からしてみると一切の落ち度のない人という印象になるのはおわかりですね。こういう風にして日々の業務は進んでいくことになります。
その2
現場で問題ごとが起きたとします。後輩が何か分からないことが起きた。それを先輩に”すいません、ちょっと分からないことが起きたのですが、どうしたらいいですか”っていうようなお話をしていた時の話です。
例えば配筋写真をこれから撮ろうと思ってちょっと目を離した隙に写真が撮れなくなってしまったと先輩に相談します。そうすると先輩は大工にちゃんと相談してみなさいとお話をします。これもごくごく平凡で普通の話だと思います。
この時の先輩の心理としては、その失敗をおそらく自分もしたことがあるのです。だからこそそれに対して特に動じることもなく、対処方法を教えているのです。ただそれだけの話なのです。
一方の後輩はもうすでに困ったというところから入っていますので、先輩の言うことがもう“神の助言”のように聞こえるわけです。結局心理状態として先輩はすごい人というポジションになるのです。そして自分はできない人っていうことになるのです。少なくともこの優劣関係というのは存在するということです。
その3
例えば後輩がInstagramをやっていたとしましょう。
”先輩知ってます?インスタにショッピング機能ができたんですよ!ショッピング機能でいいなと思ったものが買えるんですよ!すごくないですか?”と後輩が先輩に何気なく言ったとしましょう。
そうした時の先輩の反応です。”俺はインスタやったことないし、興味ない。そんな時間があったらお前仕事しろ”と言ったとしましょう。その時の先輩の心理状態は“うーわ!やっべー!インスタとかわかんねー!”というところから入り、“お前そんなことをしているから仕事ができなくなるんだよなー。だからちゃんと業務の時は仕事しろよ”と思っているのです。これは至極真っ当な話だと思います。
じゃあ後輩の方はどうかというと特にその業務とか関係なしに屈託なく先輩にちょっとびっくりした事聞いて欲しかっただけなのです。それにもかかわらず“俺それわかんないから”と遮断されました。その後に先輩が仕事早くしろと言ったとなると、いきなり怒られたということになるのです。これがよくある日常の中での三つのパターン。
三つの事例というお話になります。
先輩後輩の優劣の差とは
一つ目はいつも通り仕事を教えていくというパターン。
二つ目は後輩から先輩に質問が来た時のパターン。
そして三つ目は後輩が何気なく雑談を仕掛けた時のパターン。
これ普通にありますよね。
こういう風になった時に全てのパターンに言える事っていうのは見えてくるわけです。それは何かって言うと先輩は常に優位に立っていて後輩は常に劣勢になっているって事です。この差は圧倒的なのです。
一つ目のパターンで考えてみると少なくとも誰かに物を教えるという時点で先輩にとってみると当たり前の出来事をただただ分け与えているだけの話なのです。自分の方が知識的にも経験的にも圧倒的に優位に立った状態でその一部分を与えているにすぎないものですから、この優勢関係で劣勢関係は必ずこの差がついちゃうというのはおわかりですね。
二つ目のパターンで考えてみると少なくとも後輩は罪悪感を持ってこちらに相談にきている状態で、自分の経験がある中からの相談の答えを出しているので、この優劣関係は圧倒的だと思います。
もしも優劣関係逆転する可能性があるとしたら、三つ目のInstagramの話だと思います。instagramの話になった時に、先輩はそんなこと俺はやらないよって言っていきなり遮断したわけです。日々のこういう何気ない行動によって後輩というのは先輩に対して少なくともちょっとずつこうこの人に何言ってもすぐ返されるのだろうと思い始めるのです。
つまりこの人は相談しても絶対に威圧的なことを言ってくる。だんだん相談するのが面倒くさくなり、あの人に相談するぐらいならあの人に相談したほうがいいなとなるのです。こういう風なプロセスによって相談される側の先輩と絶対に相談されない先輩というのが出来上がっていくということなのです。
普段からどういう態度で、どういうような行動しているのか、どういう言葉尻を使っているのか、その全ての事によってこの相談をしづらさというのが生まれているという事なのです。
そんなあなたにアドバイス!
相談しやすい先輩っていうのはどういう風な人なのかもうちょっと考えてみましょうか。
一言で言うと隙のある人間なのです。
つまりはその人に、もしかしたら俺勝てるかも!と思えるところが少しでもありそうな人間が慕われやすく人間味があるという言い方になるのです。
魔法の言葉
先輩が後輩と距離を縮めて相談しやすくされるためにはどういうようなことを考えなければいけないのか、どういう風な言葉を日々使っていかなければいけないのかっていうのを三つお伝えしたいと思います。
その三つの言葉を発表しましょう。
この三つです。
この三つをうまく使い合わせることによって先輩と後輩の距離感がグッと縮めることができます。先輩は自分のテリトリーの中で偉そうにする、当前知識は上なのでそれを誇示することは全然構わないのです。ただし知らないところ、知らない情報を後輩が持ってきた時や後輩の情報の方が有益な場面もあります。
そういう風になった時に素直に“へー!そうなんだ!”と聞いてあげられるかどうかなのです。
“なるほどね!”と後輩の言っていることに対して納得してあげれるかどうかなのです。
“確かに!”と自分の考えよりもあなたのが正しいよって言ってあげるということなのです。
これらができると後輩には居場所ができます。それは心の居場所にもなります。居心地の良さもあります。
そういうような居心地の良さを今の職場で現場でそういう風なのも感じさせてあげることによって先輩と後輩の関係性というのはきっとうまくいくことになります。こういう風にして相談されやすい人というのは情報が集まりやすくなってきて、相談されづらい人というのはものすごい数ある中から選びに選ばれた言葉しか喋られていない可能性があるということです。
この魔法の言葉をうまく使い、自分の言葉の中に取り入れていって相手を認めてあげる、相手を尊敬してあげるという気持ちを持つことによって関係性をより良くしていただければいいと思います。