【建設業の未来】若者の能力の活かし方と先輩・上司の責務【デジタル化が鍵となる】

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GENBA LAb.の武田です。中小ゼネコンで現場監督歴17年、所長歴11年の経験があります。

「建設業は伸び悩んでいる」と思い、2020年8月に会社を辞めて独立起業しました。建設業界全体の後方支援をしていきます。

  • 建設業のデジタル化
  • 生産性を上げる方法
  • 部下の育て方
  • 先輩や職人との接し方
  • 図面の読み方
  • 悩みの解決法

などなど、主に、現場監督目線での配信になります。 上司にとっても若手や新人にとっても、役に立つ配信をどんどんしていきます!

若者とどう向き合うべきなのか

最近の若者はやる気が感じられない、覇気がないみたいなことをよく耳にします。確かに、入社数日で会社を辞めたなんて話を聞くことはあります。そのニュースにだけ目を取られてしまうと若者はやる気がないのだと捉えてしまっても無理はありません。

しかし、この「最近の若者は〜」と次世代の人間に対して文句を言うという景色は今に始まったことではありません。平安時代の枕草子や鎌倉時代の徒然草にまで、「最近の若者は〜」というような書き出しがあったというのです。

推測するに、世代が違うので理解することが難しい、感覚に開きがあるということなのではないでしょうか。それに、彼ら若者の特性を知らない、知ろうとしない状況でやる気がないという言葉で片付けてしまうのでは建設的な話にはならないですよね。

今回は、このように開きがある次世代の若者に対して上の世代は何をするべきで、どのように向き合っていくべきなのかということを考えてみたいと思います。

若者との格差:その1【最先端機器の使い方】

若者との格差についての話をしましょう。

若者はスマホが生活に当たり前に存在する世代なのです。

皆さんが育ってきた環境はどうでしょうか。固定電話しかなかったでしょうか。インターネットですら登場したばかりだったでしょうか。

そんな時代に生まれて、歳を重ねていくごとにスマホが普及し始め、「そろそろ使わなきゃマズイなぁ」と言いながら使い始めているのではないでしょうか。

一方で、今の若者たちは生まれた時から携帯が存在し、気が付いたらスマホを使って遊んでいる世代なのです。

お分かりですか?この驚愕の差。

先輩の皆さんはスマホというものを初めて手にした時のことを思い出してほしいのです。どこを押したら何が出るのか全然わからない、そもそも操作が難しいかもしれないからと購入すら躊躇っていませんでしたか。

使い始めてからも電話をかける・メールを受信する使い方しかしていない人も多いのではないでしょうか。

よく考えてください。

我々は一生懸命学ばなければスマホの使い方一つ分からない状態だったわけですが、まだまだ未熟だなと思っている彼ら若者たちはスマホを当たり前に使いこなしています。

そのぐらいの知識の格差、情報の格差というものが皆さんと若者の間で付いてしまっているのです。

皆さんはスマホを使って自由自在に遊べますか?
若者たちはその最先端技術を使って地下に潜り悪いことをするということも当然知っておりますが、正当な遊びにしようするということも知っているのです。

課金することによってどんな対価が得られるのかということも知っています。皆さんは課金するのは怖いことだと思っていませんか?そして、そのような遊びをすることは人と人とのコミュニケーションではないと考えていませんか?

若者は自分のプライバシーの良い所・悪い所を切り分けて自分のいいところをSNSで発信したり、SNSをフル活用し完璧に使いこなしているのです。

要するに若者というのは知識量・情報量が圧倒的なのです。そして何よりも皆さんとの差がついているのはその「機械の使い方」であるばかりではないのです。

若者との格差:その2【情報に対する捉え方】

若者との格差についてのもう1つ話をしましょう。

彼らは、何のツールを使ってどのように検索すれば情報がスピーディーかつ的確に入手できるのかを知っています。

凄まじい勢いでの情報の取り方を知り、最先端技術を遊びに使うようになってしまっているという超ハイレベルのことを当たり前にやってしまう世代なのだと理解してください。

そして、彼ら若者はスマホは“聞けば何でも知っている”ということを分かっている世代なのです。

皆さんはこれまで勉強したことを頭に詰め込んで試験に臨んでいましたよね。それは、その手法がその後もずっと役に立つものであるということが当たり前の時代だったからです。

しかしながら、今は必ずしも“暗記する必要がない”という世の中になってきているのです。

もちろん、私生活において不便がないように自分の知識として貯めておく、頭の中に記録しておく、いつでも引き出せるようにしておくという便利ツールとして脳みそを使うことが重要なことであるのは変わりません。学校のシステムはまだまだ暗記によるテストだからです。

一方で、学校のテスト以外ではスマホという自分の知識よりも遥かに凌駕する情報量を持っているテクノロジーを当たり前に活用するという時代に切り替わりつつあります。スマホを使えばすぐに情報を引っ張り出せるために、わざわざ暗記することに時間を費やす必要がなくなったと言えるかもしれません。

これが第2の格差になります。

どのようにすれば引き出せるのか分かっていさえすれば、脳みそで思い出すよりも遥かに速いスピードで正確な情報を手に入れることができるということはお分かりですか?

彼らは皆さんよりも圧倒的なスピードで必要な情報を取り出すことができるのです。

若者との格差を埋める鍵はデジタル化!?

皆さんと若者では大きな情報量の格差ができてしまっているということをお話しました。彼らは彼らなりにしっかりと考え行動しているのです。

それでは、なぜやる気がないように映ってしまうのか。それは、2番目の差【情報の捉え方】の要素が大きいのではないでしょうか。

彼らはスマホが知っていて、いつでも引き出すことができる内容をわざわざ暗記しなくてもいいと考えているのかもしれません。万能なツールを手に入れた彼らが丸暗記のための勉強なんてする必要がないと思ってしまっても不思議ではありませんよね。

世の中が変化しているのです。だから、皆さんの頃の勤勉さが今の若者にはなくなってしまっていると嘆く必要性はないのです。それまでの勤勉さ(=情報は全部頭に入れる)が必要でなくなるくらいのツール(=インターネットやスマホ)が登場して価値観までもが変革されてしまったということなのです。

皆さんの目からはその新たな価値観がやる気がないように映っているかもしれませんが、それはやる気がないのではなく生きてきた過程と環境が全く違うのだという事をしっかりと自覚してください。

その上でどの様に接していけばいいのか導くためにはどうしたらいいのかを話し合い、皆さんと若者たちとの上手な融合の方法が見つかれば、彼らをどんどん引き上げていくことができると思います。

それにはデジタル化が必要です。

皆さんが今まで得てきた知識や経験をデータに放り込むということをしてほしいのです。
知識というものをデータにしていくということが何よりも重要です。

「データにしたって見ないでしょ!」それは旧式の人間の考えだと受け入れてください。

若い世代は自分たちの頭の中にあるものを思い出すという引き出しの強さではなく、情報の検索能力がとても高い世代なのです。検索の方法やその情報がどこにあるのかを熟知しているのです。

つまり、自分たちのデータベースの中に有益なものがあるということがわかっていれば必ず取りに行きます。取り方というのも知っているのです。

しかしながら、皆さんがお持ちの技術力というものをしっかりデータとして詰め込んでいくという作業をしない限り、今後彼らが日の目を浴びることはないのです。検索しても出てこないのであれば彼らは弱いのです。

ただし、検索したらすぐに出てくるようなノウハウや技術力をしたためておけば彼らはそれを取り出す能力をいかんなく発揮してその情報を技術力に変えることができるのです。

普段、皆さんは一生懸命彼らの脳みそに対して働きかけているかもしれませんが、彼らが取り出す情報のほとんどは先輩からの記憶ではなく、インターネットからの情報やアクセスできる範囲での情報なのです。

つまりは、それを駆使するかしないかの選択がおそらく今後の建設業の明暗を分けて行くのではないでしょうか。

先輩・上司の責務とは

若者たちはやる気がない!?
いえ、そんなことはないのです。

時代に適合した若者たち能力というものを上の世代の人たちがしっかりと理解し、それを引き出せるような土台を作ってあげれば彼らはその能力を発揮し成果を上げ始めるでしょう。彼らは今の時代に合った彼らなりの生き方をしているだけなので、上の世代が歩み寄るべきなのではないでしょうか。

皆さんがやらなければいけないことは若い人たちの特性を理解するように努め、活用する道を模索することなのです。

そのために先輩・上司がやらなきゃいけないことは彼らがスムーズに進んでいけるようなデータを作りこんでいくということが何よりも重要なのではないかと思います。つまり、デジタルコンテンツとしてその技術力を「データベース化=デジタル化」が重要なのです。

最後にもう一度言います。

若者はやる気がないわけじゃないのです。

皆さんが彼らの能力の引き出し方を知らないだけなのです。

そして我々の責務は、彼らが使いようによってはものすごい力を発揮する可能性があるのだという風に捉えて、スムーズに歩ける道を作ってあげることなのではないでしょうか。