
GENBA Lab.の武田です。中小ゼネコンで現場監督歴17年、所長歴11年の経験があります。
建設業界をもっと働きやすい場所にするために現場効率化事業をスタート。発信活動にも力を入れています。
- 建設業のデジタル化
- 生産性を上げる方法
- 部下の育て方
- 先輩や職人との接し方
- 図面の読み方
- 悩みの解決法
などなど、主に、現場監督目線での配信になります。
上司にとっても若手や新人にとっても、役に立つ配信をどんどんしていきます!
専門用語を覚えることは義務です!

現場監督としてデビューすると建設業界は専門用語だらけだなと感じると思います。僕も最初は先輩の会話の内容が全く理解できないところからスタートしました。
専門用語なんて古臭いという感覚があるのですが、専門用語を覚えることはすごく大切なことなのです。しっかり理解することは現場を運営する上でとても重要なことなのです。
専門用語はなぜできたのか。
1.時間短縮
長い名前のものを一言に略すと時間短縮になります。
2.正確に伝える
正確に物事を伝えるために専門用語があります。
3.秘密を守る
周りの人が知らない言葉を使うことによって本当は聞かれたくないことでも堂々と喋ることができます。
という意味で専門用語が発達してきたのです。いろんな意味がありますが建築業界の長い歴史によって培われてきた技術や専門性があります。
歴史が長ければ長いほど専門用語はたくさんあります。浅いと専門用語ではなく英語を日本語にしたものの使用率が高くなります。歴史が深ければ深いほど辞書で引いても出てこない言葉を使っているのが建築業界なのです。
専門用語を理解すると得られるメリット

1.ピンポイントで場所を特定できる
電話でのやりとりの際、ピンポイントで教えることができないとあやふやな指示になってしまい業者さんが準備する道具が的外れなものになってしまう可能性があるのです。
だからこそ特定の部位を示す言葉を使用することにより、明確に指示伝達ができるようになるのです。
2.長い名前を省略して話ができる
一言で終わるのです。会話の量が圧縮されるのです。
正確にピンポイントでお話しすることできると時間的な労力や余計な説明を省くことができるので短いコミュニケーションの中でも濃密なものを作り上げることができます。
3.建設業界の一員な気がする
業界の一員っぽくなることは一種のステイタスなのではないかと僕は思います。
業界の用語を使うことにより、業界の一員っぽくなることができ溶け込めやすくなります。
4.コミュニケーションが取りやすい
現場にいるときは現場の会話の仕方、仲間といるときは仲間の会話の仕方がありますよね。
専門用語が飛び交っていても会話が繋がっていくとコミュニケーションが図りやすく、相手もわかってくれているなという安心感のもと会話を進めることができるのです。
スムーズに円滑にやり取りができるということは仕事が円滑にいくのは当然ですが、仲良くなることができたり、色んなお話を聞くこともできます。
4つのメリットにより専門用語は覚えた方がいいなと感じていただけましたでしょうか。是非この楽しさを感じていただきたいと思います。
専門用語を覚えていくということは成長のスピードを圧倒的に上げていく意味合いもあるのではないかと僕は思います。
現場監督にとって専門用語とは

現場監督を言い換えるならば翻訳業ではないかと思います。
翻訳業はお互いの意思の疎通を図るときに間に立ち言葉を変換してあげる業種です。現場監督も近しいような職業だと思っています。
施主さんと職人さんが直接やり取りした場合に話が噛み合わないことが多いと思います。現場監督は職人さんの専門用語も理解しています。そして施主さんの気持ちも理解しています。
相手の立場をとることができるのです。現場監督が間に立つことで施主さんから頂いた要望や直してほしいところをピンポイントな指示で職人さんに出すことができます。
職人さんも迷わない、そして施主さんにとってもこの人に話をすればきちんと直してくれるという信頼関係を作ることができるのです。
施主さんと職人さんのお話をしましたが、設計事務所と職人さんの場合もあります。設計事務所と職人さんの言葉は違います。
間に立ちうまく職人さんの要望を建築用語に変換し、設計事務所に伝えるポジションになることが現場監督として重要な役割のひとつなのではないかと思います。
まとめ

建設業界にいる以上は専門用語を早い段階で覚えることができればステップアップにもつながり、コミュニケーションにもつながります。
ものすごい量の専門用語があります。部材、規格の大きさの呼び名などもあります。
覚えた方がいいもの、覚えなくてもいいものもあります。
色んな人と会話をしたり、インターネットで調べたり、youtubeを見たりしながら、吸収しそれを使いこなせるようになっていただければなと思います。
新人の皆さんにとって“専門用語は辛い”ではなく“教えて!教えて!”と自分の成長にどんどん繋げていただければなと思います。