【建設業】自分の役割を見極めよう【組織作りの基本】

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GENBA Lab.の武田です。中小ゼネコンで現場監督歴17年、所長歴11年の経験があります。

建設業界をもっと働きやすい場所にするために現場効率化事業をスタート。発信活動にも力を入れています。

  • 建設業のデジタル化
  • 生産性を上げる方法
  • 部下の育て方
  • 先輩や職人との接し方
  • 図面の読み方
  • 悩みの解決法

などなど、主に、現場監督目線での配信になります。
上司にとっても若手や新人にとっても、役に立つ配信をどんどんしていきます!

一人一人”役割”がある

「社長は俺たちのこと何もわかってない」

時々耳にするそんなフレーズ。でもそんなこと、当たり前です。

というか、社長があなたのことをわかってちゃいけないのです。今回はそんな話です。

仕事をする上では必ず「役割」というものがあり、それぞれに「視野」があります。視野というのは、その人が見えている範囲のことです。

現場には必ず職人さんがいます。実際に手を動かし、汗を流しているのは彼らです。例えば鉄筋工の場合、鉄筋を組むことが彼らの役割ですよね。

そのためにせっせと鉄筋を担いで歩き、結束線とハッカーを巧みに使って組み立てていきます。その時、彼らの視野は「手元」です。手元を狂わせては危険ですし進まないわけですから、彼らの視野は自分の手元であって然るべきなのです。

ではそんな鉄筋工に指示を出す、現場監督はどうでしょうか。

彼らと同じ場所を見つめてていいのかと言われると、そんなはずありませんよね。それ以外のたくさんの職人さんも見なければいけないわけですから。

きちんと進んでいるのか。きれいに組まれているのか。危険な箇所はないか。期日に間に合うペースか。次の職種にうまく繋げられるか。資材は足りているか。

多くの人を管理する役割が現場監督には与えられており、一人の職人さんの作業をずっと見張っているわけにはいかないのです。現場全体を見ていなければいけません。

その時の視野は手元の鉄筋ではなく、それ以外全員を見渡せる広い範囲を包括しなければいけないことになります。つまり、職人さんよりも広い視野が必要になるのです。

ただし、鉄筋一本一本の組み方などをしっかりと見れているのかというと、それは無理です。広く見渡しているが故に、細かいところには目が届かないのです。

これが役割の違いであり、それによって視野が全然違うということがわかっていただけたと思います。一本の木を見るのか森全体を見るのかでは、その美しさはまったく違います。そして、どちらにも美しい部分はあるわけです。

見えている世界が違うわけですから、もちろん大切に思うものも違ってきます。作業の品質だけではなく、人とのつながりの濃さや情熱をかける場所もまったく違います。

大人数で運営する現場全体を管理するためには、細部全てを見てはいけません。役割が違います。率先して片付けをする現場監督さんがいますが、それは本来の役割と違います。

なぜなら、片付けをしている時の視野は手元になってしまうため、その間周りが見えていないことになってしまうからです。よくない事態が起きても気付くことができなくなります。餅は餅屋に任せるべきです。

良い組織作りの基本

もうおわかりいただけたでしょうか。

あなたと社長の役割は違います。あなたは作業をこなしていくことが重要なのに対し、社長はあなたがその作業をうまくこなす前提で次の手を考えています。

そこにあるのは信頼関係であり、どちらが上でも下でもありません。ただ見えている世界が違い、だからこそ大切に思う部分も違うだけの話。やりたいことも、やってほしくないことも違うのです。

逆にいうと「社長は俺らのことよくわかってる」と感じる会社があったとすると、それは危険信号かもしれません。なぜなら、社長があなたと同じ手元を見ている可能性があるから。

その場合、全体を見ている視野の広い人がいないのですから。方向性が合っているのかどうかを、見極められる人がいないということなのです。

社長はあなたのことがわからなくて正解です。あなたも社長のことはわからないはずです。それも正解。

与えられた役割をしっかりとこなし、違う視野の中でお互いが最高のパフォーマンスを出すことが大切です。

持ちつ持たれつの関係性こそが、良い組織づくりの基本なのだと考えます。