【施工管理】若手監督の苦悩、少しだけ理解してください・・・

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GENBA Lab.の武田です。中小ゼネコンで現場監督歴17年、所長歴11年の経験があります。

建設業界をもっと働きやすい場所にするために現場効率化事業をスタート。発信活動にも力を入れています。

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などなど、主に、現場監督目線での配信になります。
上司にとっても若手や新人にとっても、役に立つ配信をどんどんしていきます!

目次

偉そうな現場監督は嫌われる

突然ですが、嫌われる現場監督の1番の特徴はご存知でしょうか?

それは、「偉そう」というものです。建設現場という日常の中において、その閉じられた組織のトップにいるのが現場監督です。その役割は、指示を出すことにあります。

現場監督が指示を出し、職人や作業員はそれに従う。現場を運営する上ではこれは当然の流れ。責任を負わなければいけない人間が、ルールを定めて統制していくのはなんら不思議なことではありません。

ただこの構図によって、勘違いする人も少なくありません。「現場監督が偉く、作業員は偉くない」。自分の言ったことに従う人がいるからこそ、そういう考えを持ってしまうのだと思います。

でもよく考えてください。

これは「役割」の話であって、「権力」の話ではありません。それぞれの立場において、業務を分担しているだけの話なのです。偉そうかどうかは人それぞれですが、決して偉くはないのです。

もちろんそんな考えを持っていない人もたくさんいます。仕事を依頼する側とそうではない側には優劣関係などなく、みな平等であるはずです。だって現場監督ばかりたくさんいたところで建物が建つはずもなく、職人がいて初めて完成に向かうことができるのです。

人間であれば当然ですが、偉そうな人間は嫌われます。実際に偉かろうが何だろうが、「俺は偉いんだ」「俺のいう事に従え」という立ち位置の人間は敬遠してしまうのは間違いないことです。

そして僕の経験上、そんな偉そうな監督になってしまう人はベテラン層と若手層の2極だと感じます。わかりやすい方でいうと、若い人たちは経験が浅く世間のイメージや偏った情報により、偉そうな人間になってしまいやすいのは分かります。

ただベテラン層も同じく偉そうな人間が多く感じます。この場合は若手の理由とは違い、実際に経験値が高く、能力も比較的高いがゆえの勘違いでもあります。更にお金と社会的地位が乗っかることにより、マウントをとれる立場にいるという事になり、必要以上に偉そうになってしまうのです。

職人さんの中には、それに反発する人もいます。ですが、直接対峙する「職長」や「番頭」のクラスの人間になると、その対応に対して仕事だと割り切っているだけの話。つまり、人間力として現場監督を凌駕しているのであり、会社に所属する者としての立場や職務を全うしているだけの人なのです。

要するに、相手が監督側のことを「対等な人間ではない」と評価していることになるのです。一見下手に出ているように見える人こそ、つまりは「相手にしてられない」と腹をくくり、どうすれば相手が満足するのかを考えているだけの話です。

対等な相手と本気で向き合うときには、お互いが知識や経験を出し合ってより良いものを作り上げる努力を惜しみません。相手の言うことを聞くという状態は、つまり相手にされていない状態と同じなのです。

最初の話に戻りますが、偉そうにしている現場監督は嫌われます。

嫌っている人間に対し、良い提案をしようだとか、言われた以上の結果を出そうなどとは思わないということは想像できますよね。

もちろんこれは現場監督だからということではなく、どんな人間関係でも同じです。少なくとも建設業はチーム戦。大勢に嫌われた状態で、良いパフォーマンスを出すのは不可能です。

人に好かれるような行動をとりましょうということではなく、人間と人間はいつも対等だという意識をもって行動してほしいのです。上とか下とか、偉いとか偉くないという話は、モノづくりの現場においてはどうでもいいこと。

良い作品を生み出すべく、お互いに知恵や技術を持ち合ってこそ、全力を出し切れるのだと考えます。そのためには、相手よりも○○という比較をする必要はありません。

相手は何ができて、自分は何ができるのか。

それを冷静に判断して、良いとこどりの施工を行ってほしいと考えます。

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