
GENBA Lab.の武田です。中小ゼネコンで現場監督歴17年、所長歴11年の経験があります。
建設業界をもっと働きやすい場所にするために現場効率化事業をスタート。発信活動にも力を入れています。
- 建設業のデジタル化
- 生産性を上げる方法
- 部下の育て方
- 先輩や職人との接し方
- 図面の読み方
- 悩みの解決法
などなど、主に、現場監督目線での配信になります。
上司にとっても若手や新人にとっても、役に立つ配信をどんどんしていきます!
新人研修で教えるべきこと2つのこと

新人研修を取り入れる会社は多くいると思いますが、その研修の中で何を重点的に取り入れればよいのか迷っている方も多くいると思います。そこで、効果的な新人研修の内容について、2日にわたり解説していきます。
いきなり現場に配属させ、放任する。とりあえず社内規定だけ伝えている。一般的なビジネスマナー研修を行っている。そんな研修が多く見られます。
体裁を整えるように外部講師に依頼をし、名刺交換や電話の受け答えに始まる「ビジネスマナー」研修を行う。でも一向に効果が見られない。そんな会社は多いのです。
結局お金も時間もムダにしてしまい、会社にとっても、受けている新人社員にとってみても良い結果はありません。これは、本当に必要な教育の内容を吟味できていないから起こる事です。
研修で教えるべきことは大きく2つ。
1.取り返しのつかないミスの防止
2.仕事の全体像の習得
それぞれの内容と理論を、解説していきましょう。今回は1つ目の内容についてお話ししていきます。
1.取り返しがつかないミスの防止

例えば「法律を犯してしまうこと」や「顧客の信頼を失うこと」がこれに該当します。簡単に言うと、やってしまった後で「知りませんでした」では済まされないことです。
純粋な気持ちが、会社を崩壊させることだってあります。その危険の芽を、最初にしっかりと摘んでおく必要があるということです。
具体的に3つに分かれます。
①法律を犯さない教育
例えば会社の物を持ち出したり、工事の詳細などの情報を友達や家族に話す事。仕事を無断で友達に手伝ってもらったり。
現場の事よりも先に知っておかなければいけないのは、日常生活で知らずにやってしまう事への防衛です。学生までは個人ですが、ここから先はどんな事をやっても「○○会社の」という冠がついてしまうことを理解してもらう事が大切なのです。
②顧客の不利益を守る教育
会社を運営し、給料をもらうためには、顧客がいなければいけません。だからこそ、その信頼はしっかりと守ってあげなければいけないのです。
・エレベーター内で施主のグチを言っていたら、乗り合わせたのがその会社の社員だった。
・芸能人の家を建てていることを、居酒屋で友達に話してしまった。
些細な事で信用を失墜させない様に未然に防止するべきなのです。
また顧客の新商品の開発工場などを、何気なくSNSにアップした写真に、写されてはいけない機密情報がある可能性もあります。そうなれば大事になる可能性も高いと言えます。
できるかぎり身近でイメージしやすい事例を用いて、しっかりと理解してもらう必要があるのです。
③SNSの重要性と危険性を知る教育
SNSの活用によって、生活の利便性は大きく向上したことは間違いありません。マーケティングとして活用し、大成功をしている企業も多くいます。採用との相性もばっちりなツールです。
ただ気軽に活用できるツールであるがゆえに、うっかり投稿したことによって信用を失ったり、犯罪の発端になってしまうことだってあるのも事実です。このようなニュースや情報を受け、SNSの活用を全面的に禁止する建設会社も多くあります。
ただどんなに禁止したとしても、便利で楽しいツールは隠れて使うもの。それどころか、禁止しているがゆえに制御できなくもなるのです。であれば、有効な活用方法をあらかじめルールとして根付かせるべきなのです。
魅力的に発信できる方法、注意すべき点を含め、広報のツールとして若者の能力を引き出す事にもつながります。
以上が、【1.取り返しがつかないミスの防止】の解説でした。
次回は【2.仕事の全体像の習得】についてお話ししていきたいと思います。