効率化という言葉を聞いたとき、何を思い浮かべますか?
効率的なツールやテクニック、そして、効果的な仕事の進め方かもしれません。
今回は、効率化についての考え方のひとつを共有したいと思います。
数週間前、ある効率化に関する動画を見ていたとき、そこには「効率化は、最終的には事務員だけが恩恵を受けているようだ」といった趣旨のコメントがありました。このコメントに対する感想は、興味深かったと同時に、理解できる部分もありました。
最近、私が運営している現場ラボアカデミーにも、似たようなテーマのコメントが寄せられました。それによれば、デジタル化によって事務作業の効率が向上すれば、残った現場の作業を事務員に割り振ることでWin-Winの状況が生まれるのではないかという提案でした。
このコメントを読んで、私は新たな視点が開けたように感じました。今回のブログでは、効率化のアプローチを考える上での重要性について話していきます。
事務員さんへの効率化の振り分け
効率化の議論において、ツールやソフトウェアの導入は事務部門にとって特に有益であることが多いです。デスクワークを専門に担当するスタッフは、ITツールを活用することで業務の効率を向上させやすい傾向があります。このアイデアを考える際に、特に現場作業員と比べて事務員が優遇されていると感じることがあるかもしれません。
しかし、ここで大切なのは、逆の視点を持つことです。事務部門において効率化が進むと、時間とリソースが節約され、他の部門に支援を提供できる余裕が生まれます。事務作業を得意とするスタッフに仕事を割り振ることで、結局は全体の業務効率向上に寄与するのです。
建設業の中で、どの部署で作業が増減しても、効率的に仕事を進めるためにはチーム全体で協力し、作業を振り分ける柔軟性が求められます。そうした協力体制を築くことで、業界全体が効率的に機能し、成長することができるでしょう。
効率化の恩恵は事務から現場へ
一方、効率化が進み、現場作業が減少する可能性も考えられます。その際には、事務部門から現場作業員に仕事を割り振ることができます。このような柔軟な仕事の振り分けは、結局は全体の業務効率向上に繋がります。誰かが手助けすれば、どの部門でも業務効率化が実現できるのです。
最終的には、現場作業員、事務員、そして他の部門がチームとして協力し、建設プロジェクトを成功に導くのが理想です。効率化を進める際には、全体の視点を持ち、連携を強化することが大切です。
まとめ
建設業はチーム戦です。単独で建物を建てることはできません。現場監督、鉄筋工、事務員、経理担当者、総務スタッフなど、多くの人々が協力してプロジェクトを成功させます。そして、これらの部門はお互いに補完し合っています。
効率化を考えるとき、単に現場の作業だけを見つめるのではなく、どの部門がどのように支援できるかを考えることが重要です。効率化によって仕事の格差が生まれたとしても、誰かが手助けすれば、チーム全体で業務効率化を図ることができます。
現場のチームプレイに加えて、会社全体がチームとして機能し、建設業界全体が効率的かつ持続可能なものになるために、協力と柔軟性が不可欠です。皆さんも、建設業界における効率化の重要性を共有し、共に前進しましょう。