施工管理がAIを使わない理由に反論

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RaisePLAN 武田

施工管理がAIを使わない理由に、反論します

私は、新人や主任の施工管理に建築技術をオンラインで教える研修事業を行っています。この研修は基本的に、コミュニケーションを重視して進められています。

最近では「AIを使っていますか?」と質問することがありますが、100%の確率で「使っていません」との返答を受けます。「なぜ使っていないのですか?」と尋ねると、様々な答えが返ってきますが、その中にはAIに対する誤解が多く含まれていると感じました。

そこで、私の見解をお話ししたいと思います。世の中でAIがなぜ使われていないのか、何を恐れているのか、懸念しているのかを抽出し、その理由に対して「それは違う」ということをお伝えすることで、皆さんのAIに対する不安を少しでも和らげることを目指します。

施工管理の現場で、なぜAIが使われていないのか。その理由に反論しながら進めていきたいと思います。それでは、早速始めましょう。

この記事を書いた人

腕組みをする運営者

株式会社 RaisePLAN 代表取締役

武田 祐樹(たけだ ひろき)

【これまでの活動】

  • 総合建設業に17年在職後、独立起業。
  • 建設現場の生産性向上支援や施工管理の教育支援を展開。
  • 中小企業デジタル化応援隊事業(中小企業庁)のIT専門家。
  • YouTube音声配信Instagramメールマガジンなどで情報発信を行い、電子書籍の出版やオンライン講師、オンラインセミナー活動に積極的に取り組む。
  • 建設業の現場効率化の仕掛け人としてAbemaPrimeに出演(2023年3月)。
目次

①AIを使ったことがないから

他にも「AIについての知識がない」ということもあります。これに対して、私の見解をお話しするなら、まずは使ってみましょうということです。

AIはすぐに使い始めることができます。例えば、「チャットGPT」と入力して検索してみてください。すぐに使える画面にアクセスできます。アカウント登録が必要ですが、基本的に無料で利用可能です。

また、インターネットブラウザのマイクロソフトエッジの右側にある「Copilot」のマークをクリックすると、AIがすぐに使える状態になります。質問を入力すれば、即座に答えてくれます。

「使ったことがない」「どう使えばいいか分からない」という方もいらっしゃいますが、それは難しいことではありません。例えば、「建設現場での安全講話のアイデアを教えて」と聞いてみてください。AIはすぐに複数のアイデアを提案してくれます。さらに、季節や着工時期に関する情報を加えると、より具体的で適切なタイトルが提案されます。これにより、AIが非常に役立つことを実感していただけると思います。まずは試してみることが重要です。簡単に使い始めることができるので、ぜひ一度試してみてください。

②セキュリティとプライバシー対策が不安

要するに、情報が盗まれたり、システムに侵入されたりするのではないかという心配です。特に施工管理では、施主さんの図面などの重要な情報を預かることが多いため、これらが盗まれることへの懸念は理解できます。

これに対して、AIには「学習させない」という設定ができることをお伝えしたいです。基本的には、AIは多くのデータを基に学習して精度を高めますが、設定を変更することで、あなたのデータがAIの学習に使われないようにすることが可能です。

具体的には、データを送信しない設定(オフにする)を徹底することで、プライバシーの保護が確保されます。これにより、データの流出を防ぐことができますので、セキュリティやプライバシーに関する心配は少なくなります。

この設定をしっかり行うことで、AIの利用に伴うセキュリティリスクを大幅に減らすことができるので、安心してAIを活用していただけると思います。

③AI利用の規制と法的リスク

規制や法的リスクも要因の一つと言えます。しかし、現在の日本では、AIを積極的に受け入れる体制が整っています。そのため、大きな規制を心配する必要はあまりないでしょう。

それよりも、AIが提供する答えをそのまま実行して失敗した場合の法的リスクを心配する声の方が多いと思います。この点について、認識を改めていただきたいです。

まず、AIが出す答えを100%正しいと信じるのは誤りです。そもそも、AIは100%の正解を提供するものではありません。世の中の情報で100%正しいものなど存在しないのと同様です。例えば、ウェブで調べた「ラーメン屋ランキング」を100%鵜呑みにしたことはありますか?多分ないでしょう。

AIは正解を提供するのではなく、考えるきっかけや答えを導くためのルートを提供するツールです。AIは膨大な情報を調べてヒントをくれる存在であり、それをうまく活用することで作業効率を上げたり、新しいアイデアを得たりすることができます。

AIの使い方の前提として、正解を求めるのではなく、ヒントを得るためのツールとして考えていただければ、法的リスクも大幅に減らせるでしょう。AIはあなたの考えを補完し、サポートするものです。ぜひ、この視点でAIを利用してみてください。

④文化的な要因、気持ちの問題

次の理由は、文化的な要因です。日本人は新しいものに対して懐疑的な傾向があります。島国という地理的な要因から、外部の文化を取り入れづらい環境が影響しているのかもしれません。

しかし、だからこそ、私はこう考えます。「他が使わないからこそ、使うべきでは?」ということです。これは希少性の話です。周囲がAIを使っていない状況で、技術としては非常に優れたものであるAIを使うことで、先見性のある存在になれるのです。

AIは今後ますます普及し、日常の一部となることは間違いありません。周囲が使っていない今こそ、積極的に取り入れるべきです。

また、AIに仕事を奪われるという懸念もありますが、これも同様に考えるべきです。AIを活用することで、1人が3人分の仕事をこなせるようになったなら、結果として「2人分の仕事を奪った」という形になりますよね。これが、AIに仕事を奪われるという言葉の招待なのです。

したがって、AIを使いこなす側に回れば、仕事を奪われる心配はなくなります。むしろ、AIを活用して希少性と先見性のある会社や人材になることが、競争力を持ち続けることになるでしょう。

以上のように、文化的な要因を乗り越えてAIを活用することで、他者との差別化を図り、先見性のある存在になってください。ぜひ、AIを積極的に取り入れて、その利点を最大限に活かしてください。

⑤知識が正確かどうか心配

次に、AIの知識が正確かどうか心配という声があります。例えば、建築の技術についてAIに質問すると、コンクリートや鉄筋の納まりについて微妙に間違った答えが返ってくることがあります。これを理由にAIを使わないという声も多いです。

しかし、ここで重要なのはAIの使い方です。AIから得られる知識を100%正確だと信じるのではなく、考えるきっかけや情報収集のツールとして活用することが大切です。先輩から教えられたことも疑いながら進めてきたように、最終的な判断は自分で行うべきです。

AIは膨大な情報を基にしてヒントを提供してくれます。そのおかげで、情報収集の時間を大幅に短縮できます。AIの良いところは、幅広い知識を持っており、多方面から情報を提供してくれることです。

施工管理の知識だけでなく、医療、政治、歴史、子育て、哲学など、あらゆる分野の情報を中程度の正確さで提供してくれます。施工管理に関しては、確かにAIの知識は完璧ではないかもしれませんが、他の分野についても幅広くカバーしています。これを考慮すると、AIを使う価値は十分にあります。AIを活用することで、異なる視点や新しいアイデアを得ることができ、業務の効率化にもつながります。

以前、1時間を超えるAIの使い方の解説動画を公開しましたので、そちらを参考にしていただければと思います。幅広い知識を持つAIを効果的に活用することで、皆さんの仕事や生活に大いに役立てていただけると思います。

⑥人間の判断の重要性

最後の理由は、人間の判断の重要性です。人間の仕事は判断が重要であり、AIはそれを補いきれないという点です。知識と経験、そして技術力は非常に大切な部分であり、AIに任せきれないと感じるかもしれません。しかし、それは違います。

AIは、答えを出すためのプロセスを圧縮し、効率化するツールです。これまで、多くの資料を調べ、それを基に判断してきた皆さんの作業を、サクッと教えてくれサポートします。例えば、特定の情報をAIに質問すれば、関連する知識を集めてきてくれます。その情報を基に、最終的な判断を下すのは皆さんです。

AIは、膨大な情報の中から必要なものを抽出し、それを提供します。これにより、情報収集の時間を大幅に短縮することができます。これまでのように膨大な資料を手動で調べる必要がなくなり、短時間で必要な情報を得ることができます。

このように、AIを活用することで、業務の効率化が図れます。人間の判断とAIのサポートを組み合わせることで、より迅速かつ正確な意思決定が可能になります。時短と効率化のために、AIを積極的に活用していきましょう。

まとめ

今回のテーマは、「施工管理がAIを使わない理由について反論します」という内容でお話ししました。実際にAIを使ってみると、確かに便利だと感じる部分が多いかもしれませんが、もしまだAIを使ったことがないのであれば、その疑問や不安も理解できます。だからこそ、一度試してみてほしいです。

AIは、人間の頭脳の何倍も何十倍も何百倍も何千倍も多くの知識を持ったツールです。その知識をうまく引き出すことは非常に重要です。AIを辞書のように活用したり、相談相手として使うことで、新人以上の知識を持つAIと協力して仕事を進めることができます。

最初はAIに対していろんな質問を投げかけてみてください。どのような質問に対して、どのような答えが返ってくるのか、そのコツをつかむことで、AIの使い方が広がります。

使い方については、以前に公開した動画「施工管理のAI活用術」で20個の具体例とともに解説しています。ぜひ、そちらを参考にしていただき、AIを効果的に活用してみてください。

まずは、一度試してみることが第一歩です。AIの利点を最大限に活かし、業務の効率化と質の向上を目指しましょう。

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