施工管理のトラブル対応とは?急な雨や現場トラブルが起きたときの「対応の型」

施工管理をしていると、「急に雨が降ってきた」「資材の納品が遅れた」「予定していた作業が進められない」など、予期せぬトラブルが起こることがあります。特に新人のうちは、突然の出来事に「何から対応すればいいんだろう」と焦ってしまうこともあるでしょう。

ただ、現場というのは予定通りにすべてが進むことのほうが珍しいものです。僕自身、建築の施工管理を17年間やってきましたが、本当の意味ですべてが順調に進み、何も問題が起こらなかった現場は一つもありませんでした。それくらい「現場は生き物」なんです。

大切なのは、トラブルを一切起こさないことではありません。何かが起きたときに状況を整理し、適切に判断して、現場を立て直していくことです。

この記事では、急な雨などのトラブルが起きたときに施工管理がどのように考えて対応しているのかを、「事実確認→影響確認→選択肢→判断→共有・確認」という5つの流れで解説します。新人施工管理の方は、いざというときに慌てないための「対応の型」として、ぜひ参考にしてみてください。

株式会社 RaisePLAN 代表取締役
武田 祐樹(たけだ ひろき)

総合建設業にて施工管理として17年間現場に従事した後、独立起業。建設現場の生産性向上と施工管理人材の育成を専門とし、現場実務に根差した教育・支援を行っている。

一級建築士一級建築施工管理技士一級土木施工管理技士の資格を保有し、施工管理の実務・教育・デジタル活用を横断的に支援。中小企業庁「デジタル化応援隊事業」ではIT専門家としても活動している。

YouTubeチャンネル『建設業を持ち上げるTV』を運営し、登録者数は1.2万人を突破。施工管理教育に特化した長尺動画は8万回再生を超えるなど、多くの現場関係者から支持を集めている。Instagramや音声配信、電子書籍、オンラインセミナーなど、複数メディアを通じて建設業界の底上げに取り組む。

2023年3月にはAbemaPrimeに出演し、現場効率化や施工管理の在り方についての取り組みが注目された。

記事の監修

腕組みをする運営者

株式会社 RaisePLAN 代表取締役
武田 祐樹(たけだ ひろき)

記事の監修

腕組みをする運営者

総合建設業にて施工管理として17年間現場に従事した後、独立起業。建設現場の生産性向上と施工管理人材の育成を専門とし、現場実務に根差した教育・支援を行っている。

一級建築士一級建築施工管理技士一級土木施工管理技士の資格を保有し、施工管理の実務・教育・デジタル活用を横断的に支援。中小企業庁「デジタル化応援隊事業」ではIT専門家としても活動している。

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目次

施工管理にトラブル対応が必要なのは「現場は生き物」だから

施工管理にトラブル対応が必要なのは「現場は生き物」だから

施工管理の仕事をしていると、急な雨や資材の納品遅れ、職人さん同士の行き違いなど、さまざまなトラブルに直面します。どれだけ事前に計画を立てていても、すべてを予定通りに進められるとは限りません。

だからこそ施工管理には、予定通りに現場を進める力だけでなく、予期せぬことが起きたときに状況を整理し、現場を立て直していく力が求められます。まずは、トラブル対応を考えるうえで僕が大前提だと思っている「現場は生き物」という考え方からお話しします。

予定通りにすべて進む現場はほとんどない

現場では、予定通りにすべてがうまく進むことはほとんどありません。急に雨が降ることもあれば、納品物が予定通りに届かないこともあります。職人さん同士がうまく連携できず、予定していた作業が進まなくなることだってあります。

僕自身、北海道の地場ゼネコンで17年間、建築の施工管理をやってきました。しかし、本当の意味で「すべてが順調に進み、何も問題が起こらなかった」という現場は、ただの一つもありませんでした。

そのくらい現場では、何かしら予期せぬことが起こります。よく「現場は生き物」と言われますが、本当にその通りで、刻一刻と状況は変わりますし、そこで働く人も変わります。

もちろん、だからといって計画や段取りが必要ないという話ではありません。しっかり時間をかけて計画を練り、段取りをしていても、それでもうまくいかないことがある。「トラブルは起こるものだ」という前提を持ったうえで、どう対応するのかを考えることが施工管理には必要です。

問題は「トラブルが起きること」ではなく「対応が遅れること」

新人の施工管理の方には、特に知っておいてほしいことがあります。それは、トラブルが起きること自体が問題なのではないということです。

現場では、どれだけ準備をしても予想外のことは起きます。急な雨を完全に防ぐことはできませんし、納品が遅れたり、人の動きが予定通りにならなかったりすることもあります。

本当に問題なのは、トラブルが起きたあとです。

何か問題が起きているのに状況を確認しない、判断できないまま放置する、必要な人への連絡が遅れる。そうすると最初は小さかった問題が、工程や品質、安全などに影響し、最終的には現場全体が崩れてしまう可能性があります。

つまり、「問題が起こること」が問題なのではなく、「対応が遅れて現場が崩れてしまうこと」が大きな問題なんです。

だからトラブルが発生したときに、「トラブルを起こしてしまった」と必要以上に慌てるのではなく、まずは冷静に状況を整理して、次の行動へ移ることが大切です。

施工管理の技術力とは「現場を立て直す力」でもある

施工管理の仕事は、工程を組み、職人さんや資材を手配して、予定通りに工事を進めていくことです。ただ、僕はそれだけが施工管理の技術力ではないと思っています。

計画通りに進んでいるときは、ある意味では計画に沿って動けばいいわけです。施工管理の力がより問われるのは、むしろ予定通りにいかなくなったときです。

雨が降った。資材が届かない。予定していた作業ができない。人が足りない。そういう状況になったときに、何が起きているのかを整理し、影響を考え、どうすれば現場を前へ進められるのかを判断していく。

僕は、トラブルがあったときに現場を立て直す力、これを「技術力」と呼んでいるんだと感じています。

現場では、トラブルそのものを完全になくすことはできません。だからこそ施工管理に必要なのは、何も起こらないことを願うだけではなく、何かが起きても冷静に対応し、現場全体を最適な方向へ戻していく力です。

では、実際に急な雨やトラブルが発生したとき、施工管理は何をどのような順番で考えているのでしょうか。次からは、僕が考える具体的なトラブル対応の「型」を順番に解説していきます。

施工管理がトラブル発生時に行う5つの対応

施工管理がトラブル発生時に行う5つの対応

では、実際に現場でトラブルが起きたとき、施工管理はどのように対応しているのでしょうか。

何かが起きた瞬間に「工程をどうしよう」「作業を止めるべきか」と判断するのではありません。まず状況を整理して、影響を考え、いくつかの選択肢を持ったうえで判断する。そして最後に、その内容を関係者へ共有します。

僕が考える基本的な流れを整理すると、次の5つです。

順番対応考えること
1事実確認具体的に何が起きているのか
2影響確認安全・工程・人員などに何が影響するのか
3選択肢を出すどんな対応方法が考えられるか
4判断する現場全体で見てどれが最善か
5共有・確認関係者へ伝え、認識を合わせる

特に経験の浅いうちは、トラブルが起きると頭の中でいろいろなことを同時に考えてしまいます。そんなときこそ、「事実確認→影響確認→選択肢→判断→共有・確認」という順番で一つずつ整理することが大切です。

①まずは「何が起きたのか」を事実で整理する

何かトラブルが起きたとき、最初にやるべきなのは事実確認、事実の整理です。

「やばい」「大変だ」「このままだとまずい」と考えるのではなく、具体的に何が起きているのかを確認します。

たとえば「大雨が降りそうだという情報をキャッチした」「現場のどこどこで事故が起きた」「予定していた納品物が届いていない」といった具合です。まずは、「何が、どうなっているのか」というところまで事実を落とし込むことがスタートになります。

何かが起きたからといって、いきなり「さあ、工程はどうする」とあたふたする必要はありません。事実が整理できていない状態で対応を考え始めると、そもそもの前提を間違えてしまう可能性があります。

だからこそ、トラブルが起きたら最初にやるのは判断ではありません。まず事実をつかむ。ここがトラブル対応のスタートです。

②トラブルによって何が影響を受けるのか考える

事実を整理したら、次に考えるのは「それによって何が起きるのか」です。

たとえば、急に雨が降ってきたとします。このとき「雨が降ってきた、どうしよう」と考えるだけでは、まだ問題の本質は見えていません。

雨が降ることそのものがまずいわけじゃないんです。

考えなければいけないのは、雨が降ったことによって何に影響が出るのかです。濡れてはいけない資材はないか、足場や作業床が滑りやすくならないか、予定している作業を安全に続けられるのか、作業を止めた場合に工程へどのくらい影響するのか。こうやって一つずつ具体的に考えていきます。

納品が遅れた場合も同じです。「納品が遅れる」という事実だけで慌てるのではなく、それによって今日の作業が止まるのか、後工程に影響するのか、それとも工期に余裕があって実際には大きな問題にならないのかを考えます。

つまり、「何が起きたか」と「何が問題なのか」は別々に考える必要があります。安全、工程、人員など、現場全体を見ながら影響する範囲を整理していきましょう。

③すぐに決めず、できるだけ多くの選択肢を出す

事実と影響範囲が整理できたら、次はいよいよ対応を考えます。ただし、ここでもいきなり「これでいこう」と決めるわけではありません。

僕らがまずやるのは、頭の中でできるだけたくさんの選択肢を持つことです。

たとえば雨が降ってきて、予定していた作業をそのまま続けるのが難しくなったとします。その場合でも対応は一つではありません。

  • 作業そのものを中止する
  • 別の日へ延期する
  • 濡れても問題のない作業へ切り替える
  • 作業できる部分だけを先に進める
  • 延期する代わりに、後日人員を増やしてもらう

このように、同じ「雨が降った」という状況でもいろいろな方法が考えられます。

ここで大事なのは、最初に思いついた方法をそのまま答えにしないことです。「ほかにやり方はないか」と考えて、できるだけ選択肢を増やす。その感覚が施工管理には非常に大切です。

④現場全体を見ながら最善の対応を判断する

複数の選択肢を出したら、その中から今回の現場にとって一番いい方法を判断します。

このときも「これしかないから、これでいこう」と安直に決めるのではなく、「いろいろな選択肢がある中で、今回はこれが一番いい」と判断することが重要です。

なぜなら、現場によって条件がまったく違うからです。使える人員は限られていますし、時間にも限りがあります。天候がこのあとどう変わるのかもわかりません。工程に余裕がある現場もあれば、ほとんど余裕がない現場もあります。

安全、工程、人員、時間、天候などを総合的に考えて、その時点で最善だと思える方法を選んでいく。限られた条件の中で現場全体を最適化していくことが、僕ら施工管理の役割なんです。

だからこそ、「雨が降ったら必ず中止」「納品が遅れたら必ず工程変更」といった一つの正解があるわけではありません。その現場、その瞬間の状況に合わせて判断していく必要があります。

⑤対応内容を関係者へ共有し、認識まで合わせる

対応方法を決めたら、それでトラブル対応が終わるわけではありません。むしろ、そのあとに非常に大切なのが「共有すること」です。

自分だけが状況を理解していたり、自分と一部の関係会社だけで話がまとまっていたりすると、ほかの人から見れば「急によくわからない動きを始めた」という状態になってしまいます。

そのため、「こういうことが起きたので、この作業は中止します」「こちらの作業へ切り替えます」「このように工程を変更します」と、現場で働く人たちへきちんと周知する必要があります。必要に応じて先輩や上司、関係会社の担当者や上司などにも伝えていきます。

そして、もう一つ意識してほしいのが、「伝えた=共有できた」ではないということです。

「伝えました」「わかりました」で終わらせるのではなく、最後に「結局、こういうふうに動いてくださいということですが、大丈夫ですよね」と確認する。ここまでやることで、お互いの認識をすり合わせることができます。

情報共有で大切なのは、伝えることではなく、相手と認識が合っているところまで確認することです。ここまで意識すると、認識のズレや「言った・言わない」といった新たなトラブルも起こりにくくなります。

新人施工管理は「判断できなくても共有する」ことが大切

新人施工管理は「判断できなくても共有する」ことが大切

ここまでトラブル対応の流れを説明してきましたが、新人の施工管理の方にとっては「そもそも自分で判断できない」という場面も多いと思います。

経験が少ないうちは、何が最善なのかを一人で決めるのは難しいものです。だからこそ大切なのが、判断できないまま抱え込むのではなく、今の状況をきちんと共有することです。

トラブルを自分一人で抱え込まない

新人のうちは、トラブルが起きても「これぐらいなら自分で何とかしないといけない」「こんなことを聞いたら怒られるかもしれない」と考えてしまうことがあります。ただ、判断がつかないのに一人で抱え込んだり、誰にも言わずに進めたりするほうが危険です。

大切なのは、正解を持ってから相談することではありません。

「今、こういう状況になっています」「自分としては、こうしたほうがいいと思っています」「このあと、どう対応すればいいでしょうか」と、今わかっていることを整理して共有すればいいんです。

新人のうちは、自分一人で最善策まで出せなくても問題ありません。むしろ、早い段階で先輩や上司に共有することで、選択肢が増えますし、自分では気づけなかった危険や影響にも気づくことができます。

「みんな知っているのに一人だけ知らない」が危険

現場で情報共有が重要なのは、単なるビジネスマナーだからではありません。安全にも直接関わってくるからです。僕が現場を見てきた中で、何より危険だと感じるのは、「みんな知っているけれど、一人だけ知らなかった」という状態です。

たとえば、作業方法が変わったことを一部の職人さんだけが知らなかった、立入禁止になった場所の情報が伝わっていなかった、工程変更を知らずに別の作業を始めてしまった。こうした認識のズレがあると、事故や新たなトラブルにつながる可能性があります。

だからこそ、「たぶん知っているだろう」「誰かが伝えているだろう」で済ませないことが大切です。必要な人に、必要な情報が届いているかを確認するところまでが共有です。

現場では、一人だけ情報から抜けている状態をつくらないこと。それも施工管理の大事な役割だと思います。

共有するときは「状況・考え・指示」の3つを意識する

新人の方がトラブルを共有するときは、難しく考える必要はありません。まずは「状況・考え・指示」の3つを意識すると伝えやすくなります。

伝える内容具体例
状況「今、こういうことが起きています」
考え「自分はこうしたほうがいいと思っています」
指示「どう対応すればいいでしょうか」または「このように動いてください」

まず、何が起きているのかを事実として伝える。その次に、自分はどう考えているのかを伝える。そして、自分で判断できない場合は指示を仰ぐ。自分が判断する立場であれば、相手にどう動いてほしいのかまで伝えます。

この3つを意識するだけでも、ただ「大変です」「どうしましょう」と相談するより、相手は状況を把握しやすくなります。

新人のうちは、完璧な判断をすることよりも、状況を整理して周囲と共有することのほうが大切な場面も多くあります。トラブルが起きたときに一人で抱え込まず、周囲を巻き込みながら現場全体で対応できる状態をつくっていきましょう。

急な雨が降ったら施工管理はどう対応する?

急な雨が降ったら施工管理はどう対応する?

ここまで説明してきたトラブル対応の考え方を、急な雨を例にもう少し具体的に見てみましょう。

現場で突然雨が降ってきたとき、新人のうちは「作業を止めたほうがいいのでは?」と考えてしまうかもしれません。ただ、施工管理として考えなければいけないのは、雨が降ったという事実だけではありません。雨によって現場にどんな影響が出るのかを整理し、そのうえで対応を判断していきます。

雨そのものではなく「雨による影響」を確認する

急に雨が降ってきたとき、まず考えてほしいのは「雨が降っているからどうしよう」ではなく、「雨が降ったことで何が起きるのか」です。

僕は、雨が降ることそのものがまずいわけではないと思っています。問題になるのは、雨によって資材が濡れたり、足場や作業床が滑りやすくなったり、予定していた作業を安全に続けられなくなったりすることです。

そのため、雨が降ってきたら、たとえば次のようなことを確認していきます。

  • 濡れてはいけない資材や施工箇所はないか
  • 足場や作業床が滑りやすくなっていないか
  • 安全面から継続できない作業はないか
  • 雨が降っていても継続できる作業はないか
  • 作業を止めた場合、工程にどのような影響が出るか

ここで大切なのは、「雨=作業中止」とすぐに答えを出さないことです。

たとえば予定していた作業ができなくなったとしても、工期に余裕があれば大きな問題にならないかもしれません。反対に、その日の作業を止めることで後工程に大きな影響が出る場合もあります。

雨が降ったという事実を確認したら、次は「それによって何が起きるのか」を考える。この順番で整理することで、次に取るべき対応も見えやすくなります。

中止だけでなく作業変更など複数の選択肢を考える

雨による影響が整理できたら、次は対応方法を考えます。

このときも、「危ないから全部中止しよう」と最初から一つに決めるのではなく、まずはいくつかの選択肢を出してみます。

たとえば、予定していた作業を中止する方法もありますし、別の日へ延期する方法もあります。一方で、雨に影響されない別の作業へ切り替えることもできますし、「この部分はできないけれど、ここならできる」と施工可能な部分だけを進める方法もあります。

また、その日の作業を延期する代わりに、後日職人さんを増やしてもらって遅れを取り戻すという段取りも考えられます。

つまり、急な雨が降ったときでも対応方法は一つではありません。

「雨が降ったから中止する」ではなく、「雨によって何に影響が出るのか」「今できることは何か」「工程への影響をどう抑えるか」と順番に考えて、いくつかの選択肢の中からその現場に合った方法を判断していきます。

安全、工程、人員、時間、そして今後の天候など、現場にはさまざまな条件があります。それらを全体で考えて、その時点で最善の方向へ持っていく。こうした考え方が、施工管理のトラブル対応では大切なんです。

トラブル対応が上手い施工管理になるには「型」を繰り返す

トラブル対応が上手い施工管理になるには「型」を繰り返す

ここまで紹介してきた対応を、最初から完璧にできる必要はありません。特に新人のうちは、現場で何か起きると焦ってしまったり、何から手をつければいいのかわからなくなったりすることもあると思います。

だからこそ、若いうちは自分の中にトラブル対応の「型」を持っておくことが大切です。そして、実際の現場でその型を何度も繰り返すことで、少しずつ自分で考えて対応できる施工管理へ成長していきます。

若いうちはトラブル対応の型を持っておく

経験が浅いうちは、トラブルが起きたときに感覚やセンスだけで対応しようとしなくても大丈夫です。まずは、ここまで紹介してきた順番に沿って一つずつ整理してみてください。

「事実確認 → 影響確認 → 選択肢 → 判断 → 共有・確認」

まず何が起きたのかを確認する。それによって何に影響するのかを考える。対応方法をいくつか出して、その中から最善だと思うものを判断する。そして最後に、関係者へ共有して認識を合わせる。この順番です。

どんなに小さなトラブルでも、この型に当てはめて一つずつクリアしていくことが大切です。

最初のうちは一つひとつ意識しなければできないかもしれません。それでも繰り返しているうちに、「まず事実を確認しよう」「次に影響を考えよう」と自然に頭が動くようになってきます。

トラブルは施工管理として成長するチャンスでもある

トラブルというと、できれば起きてほしくないものだと思うかもしれません。当然、事故など起きてはいけないものもあります。ただ、予期せぬ出来事に対応した経験そのものは、施工管理として成長するための大切な経験になります。

何かが起きたときに型に沿って考え、自分なりに対応する。その結果を振り返って、次のトラブルでもう一度やってみる。そうやって一つひとつ経験を積み重ねていくことで、少しずつ対応できる幅が広がっていきます。

そして、この型を繰り返して自然にできるようになった頃には、気がつけば周囲から頼られる施工管理になっていると思います。

僕自身、現場はトラブルが起きないことが一番大切なのではなく、何かが起きたときにどう立て直していくのかが施工管理の力だと考えています。

だからこそ、何かトラブルが起きたときは、ただ「大変なことが起きた」と捉えるだけではなく、施工管理として成長するチャンスでもあると考えてみてください。型を一つずつ繰り返しながら、冷静に対応できる力を身につけていきましょう。

まとめ

施工管理の仕事をしている以上、急な雨や納品の遅れなど、予期せぬトラブルを完全になくすことはできません。僕自身、17年間施工管理をやってきましたが、何も問題が起きず、すべてが予定通りに進んだ現場は一つもありませんでした。それくらい現場は生き物です。

だからこそ、トラブルが起きたときは「事実確認 → 影響確認 → 選択肢 → 判断 → 共有・確認」という型に沿って、一つずつ状況を整理してみてください。

特に新人のうちは、自分だけで正しい判断をしようとする必要はありません。判断できないことを抱え込むのではなく、「今こういう状況です」「自分はこう考えています」と周囲へ共有し、必要であれば先輩や上司に指示を仰ぐことが大切です。

僕は、施工管理の技術力というのは、予定通りに現場を進める力だけではなく、トラブルが起きたときに現場を立て直す力でもあると思っています。

最初からうまく対応できなくても、この型を何度も繰り返していけば、少しずつ冷静に判断できるようになります。トラブルが起きたときこそ成長のチャンスだと考えて、一つひとつ経験を積み重ねていきましょう。

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