Vol.015 遠くを見るから、まっすぐ進む

「車を運転するとき、近くの白線を見ながら運転すると、どうしても蛇行してしまう。
だからできるだけ遠くの信号機を見ながら運転しなさい。まっすぐ進めるようになる。」

これは、僕が車の運転免許を取るとき、教官が教えてくれたことです。
これで随分と運転がうまくなった記憶があります。

実はこれ、どんなことにも言えると思うのです。

例えば何も決めずになんとなく旅行に出たとすると、
きっと目についた物に体が向かうので、あっちにフラフラ、こっちにフラフラと進むことになります。

でも、行きたい場所や目的を明確に向ければ、
飛行機で一直線に進むこともでき、そこで思い通りの経験ができるはずです。

仕事をすることも同じだと思います。

今の環境や身近にいる人たち、身近な物事にだけ目を向け、
世の中の変化や方向性を見ないとどうなるでしょうか。

きっと明確な目標もなく、今までやってきたことを、
ただフラフラと繰り返すだけになることでしょう。

そんな時、他の業界がみんな何か目標を見つけ、
蛇行することなく前に進んでいたとしたらどうでしょうか。

単純に置いていかれることになります。

そして身近なものしか見えていないわけですから、
気にすることなくフラフラを続けるのでしょう。

これこそ、「井の中の蛙」というものではないでしょうか。
そしてこれが、建設業界なのだと感じています。

建設業の市場規模は大きく、政治とのつながりも深い。
発言力も大きく、力技で黒を白に塗り替えることもできてしまうように感じます。

それゆえ、周囲が動向を気にせずに進んでくることが出来た側面はあるのではないでしょうか。

もちろん、この仕事が社会に対して何も影響のないことであれば、自由にすればいいと思います。
でも、建設業はそんなはずはありません。

人々の暮らしに直結するものであり、生活の安心と安全を守る責任があるはずです。

建設業は、デジタル活用が圧倒的に遅れていると言われる業界です。
そしてAIの活用については絶望的です。

スマホが普及し始めた頃よく聞いた「電話ができれば、そんなものは必要ない」という言葉。
YouTubeが出始めた頃によく聞いた「ただの遊びだ」という言葉。

ことごとく時代を読み違えてきた業界です。

では、デジタルは?AIは?
本当にこの業界では活用ができないものなのでしょうか。

絶対に使わなきゃダメというものではない以上、
「使えるのか使えないのか」の判断をすれば、間違いなく「使えない」ツールです。

だって現時点の働き方と違うんですから。

でももし、次の時代に必要なものだったとするなら。

時代を蛇行せずに進むための、目標となることが出来ると思うのです。

近くばかりを見ては、見えるものも見えません。
今こそ目線を上げ、大局を見ることが必要な時だと思うのです。

勇気を出して、未来に向かって踏み出しましょう。

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