【建設業界】建設現場でSNSを活用する際の7つの注意点と対策

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現代社会において、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)は私たちの生活に欠かせない存在となりました。特に、建設業界のプロフェッショナルにとっては、SNSが業界の情報を共有し、自身の仕事を広くアピールするための強力なツールとなっています。

しかし、SNSを活用する際には慎重さが求められます。無知なまま投稿することは、多くのリスクを伴うことがあります。今回は、建設業界で頑張りたいと考えている方々に向けて、SNSで建設現場の写真を発信する際の7つの危険性について詳しくご説明します。建設業界での成功への第一歩を踏み出すために、お役立ていただける情報をお届けします。

この記事を書いた人

腕組みをする運営者

株式会社 RaisePLAN 代表取締役

武田 祐樹(たけだ ひろき)

【これまでの活動】

  • 総合建設業に17年在職後、独立起業。
  • 建設現場の生産性向上支援や施工管理の教育支援を展開。
  • 中小企業デジタル化応援隊事業(中小企業庁)のIT専門家。
  • YouTube音声配信Instagramメールマガジンなどで情報発信を行い、電子書籍の出版やオンライン講師、オンラインセミナー活動に積極的に取り組む。
  • 建設業の現場効率化の仕掛け人としてAbemaPrimeに出演(2023年3月)。
目次

建設業にとってのSNSとは

建設業にとってのSNSとは

現場のSNS発信時の注意点についてお話しします。現在はSNS時代であり、誰もが気軽に自分の写真をアップロードしたり、風景を撮って共有したりできるような時代になりました。SNSの利用は非常に便利で楽しい反面、建設現場の情報を公開する際には慎重さが求められます。

建設現場の情報をSNSで発信することは、企業の透明性を高め、顧客や一般市民とのコミュニケーションを深める良い手段です。例えば、新しいプロジェクトの進捗状況を定期的にアップデートすることで、関係者全員に最新情報を提供し、信頼関係を構築できます。また、完成した建物の写真を共有することで、企業の技術力やデザイン力をアピールすることができます。

しかし、SNS発信にはリスクも伴います。例えば、現場の写真に機密情報や従業員のプライバシーが含まれている場合、それらが漏洩する可能性があります。また、施工不良が誤解されて拡散されることで、企業の評判を損なうリスクもあります。実際、ある建設会社がSNSに投稿した写真が原因で、施工ミスが拡散し、企業の信頼が大きく揺らいだ事例もあります。

このようなリスクを回避するためには、SNS発信のルールをしっかりと守り、危険性を認識した上で発信することが重要です。具体的には、写真を投稿する前に従業員の許可を得たり、機密情報が含まれていないか確認したりすることが必要です。また、投稿内容が誤解を招かないように注意し、正確な情報を提供することが求められます。

SNSの便利さや楽しさを享受しつつ、安全かつ効果的に活用するためには、ルールとリスクの理解が不可欠です。SNSを適切に活用することで、建設業界の魅力を広く発信し、企業の成長と発展に寄与することができます。

SNS発信に潜む7つの危険性

SNS発信に潜む7つの危険性

SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を利用して建設現場の写真を発信する際には、以下の7つの危険性に注意が必要です。

1. プライバシーの侵害に注意

現場での写真や動画撮影は、他人のプライバシーを侵害する恐れがあります。特に職人や作業員の顔が映り込む場合、彼らの同意なしに投稿することは避けるべきです。無断での公開はトラブルの原因となり、最悪の場合、訴訟問題に発展する可能性もあります。

2. 企業情報の漏洩

建設現場の写真や動画が、会社の機密情報や独自の施工技術を含んでいる可能性があります。また、未公開プロジェクトやクライアントの秘密保持契約に抵触する恐れもあります。こうした情報漏洩は、企業の信用失墜や法的責任を問われる原因になり得ます。

3. セキュリティリスクへの対策

SNSに投稿した写真から現場のセキュリティシステムや配置が推測され、泥棒やハッキングのターゲットになる可能性があります。また、フリーWi-Fiのアクセスポイントが露出すると、悪意のあるハッキングのリスクが高まります。これらのセキュリティ上の危険性を十分に理解し、慎重に投稿してください。

4. 著作権侵害の回避

特に設計図や施工図に関しては、著作権によって保護されています。これらを無断でSNSに公開することは著作権侵害にあたり、法的な問題を引き起こす可能性があります。建物の全体像や場所が明確に分かる投稿も避けるべきです。

5. 契約違反のリスク

特定の施設やプロジェクトには、公開禁止や秘密保持の契約が結ばれている場合があります。特に国家的な建物や軍事施設などの撮影・公開は、契約違反となり得ます。これは、企業や個人に重大な法的責任を負わせることになりかねません。

6. 誤解を招く情報の拡散

施工不良や安全問題など、現場のネガティブな側面がSNSで誤って拡散されると、企業の評判を傷つけることになります。一度インターネット上に広まった情報は取り消しが難しく、企業に長期的なダメージを与える可能性があります。

7. 撮影行為自体の危険性

現場での撮影行為自体が、安全上のリスクを伴います。特に高所作業中の撮影は、バランスを崩すことや注意散漫を引き起こすため、極力避けるべきです。常に安全を最優先に考え、撮影は安全が確保された状況でのみ行いましょう。

SNS発信の際の安全対策と責任ある投稿のポイント

SNS発信の際の安全対策と責任ある投稿のポイント

前章で挙げたSNSの利用に伴う危険性を踏まえ、建設現場での責任あるSNS利用のための具体的なポイントについて詳しく解説します。

1. 許可を得る

他人の写真を投稿する際の配慮: SNSに他人の顔が映る写真を投稿する前に、必ずその人の許可を取ることが重要です。これはプライバシーの保護と法的な問題を避けるために不可欠です。許可が得られない場合は、顔を隠すなどの配慮をしましょう。

2. 情報を適切に扱う

企業情報と著作権の遵守: 投稿する内容が企業の機密情報や著作権に抵触しないように注意してください。設計図や施工図などは特に注意が必要です。不確かな情報や機密情報は決して公開しないでください。

3. セキュリティを確保する

安全な場所からの撮影: セキュリティリスクが高い場所や作業中の現場では撮影を控えるか、事前に安全が確保されていることを確認してください。特に現場の配置やセキュリティシステムが映り込まないようにしましょう。

4. 正確な情報を共有する

事実に基づく投稿: 誤解や誤情報を招かないように、事実を正確に伝えることが重要です。特に施工状況や安全性に関する情報は慎重に扱い、正しい情報を提供するよう心がけましょう。

5. 自己の安全を最優先する

安全第一の撮影: 危険な場所や高所での撮影は極力避け、自身の安全を最優先に考えましょう。安全装置の使用や危険箇所の避けるなど、安全に十分配慮した撮影を心がけてください。

これらのポイントを守ることで、SNSは建設業界の魅力を広める有効なツールとなり得ます。安全を守りつつ、建設現場の日常や成果を共有することで、業界のイメージ向上に貢献しましょう。

まとめ

SNSは建設現場の魅力を伝え、プロジェクトをプロモーションする素晴らしいツールですが、危険性を理解し、ルールを守りながら活用することが大切です。安全第一の姿勢を持って、SNSを有効に活用し、建設業界の成長と発展に貢献しましょう。

建設業界は常に変化し、進化し続けています。SNSを活用することで、新たなチャンスやビジネスの機会を見つけることができます。しかし、それと同時に、慎重さと責任感が求められます。建設現場での成功に向けて、SNSを強力な味方として活用し、同業者やクライアントとのつながりを築きましょう。

最後に、建設業界の成長と発展に貢献するために、安全なSNSの活用方法を広め、業界全体のレベルを向上させることが大切です。新たな一歩を踏み出し、知識と意識を高めて、建設業界の未来を共に切り拓いていきましょう。成功への道は、安全と知識に支えられた確かな一歩から始まります。

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