建設業の職人不足の原因が判明!!新入社員から聞いた驚くべき事実

若手社員

何で建設業の職人は不足しているの?

このような問いに対して驚くべき事実が判明したのでお話ししていきます。

昨今、建設業の人出不足が深刻化しています。

特にそれは、現場職人において顕著です。若い職人さんが圧倒的に少ないのです。
かくいう私も、現場にいながらにしてそれをひしひしと感じていました。

私は現場監督を17年間やってきて、2020年に起業・独立しました。とはいえ、現場監督は続けているという身でもあります。ここ数年にわたり、私の会社に入ってきた高卒の新入社員と一緒に現場を運営する機会を与えられていました。

そんな現場監督一筋の私が、リアルな現状をお伝えさせていただきます。

この記事を書いた人

腕組みをする運営者

株式会社 RaisePLAN 代表取締役

武田 祐樹(たけだ ひろき)

【これまでの活動】

  • 総合建設業に17年在職後、独立起業。
  • 建設現場の生産性向上支援や施工管理の教育支援を展開。
  • 中小企業デジタル化応援隊事業(中小企業庁)のIT専門家。
  • YouTube音声配信Instagramメールマガジンなどで情報発信を行い、電子書籍の出版やオンライン講師、オンラインセミナー活動に積極的に取り組む。
  • 建設業の現場効率化の仕掛け人としてAbemaPrimeに出演(2023年3月)。
目次

建設業の職人不足が深刻化する理由

私は新入社員たちとこんな話をしました。

新入社員

僕は、本当は職人志望でした。中学生の頃から住宅を造っている大工さんに憧れ、また体を使った仕事をしたくて工業高校に入りました。ですが就職活動の時に生徒指導の先生から”職人は安定しないからダメだ“といわれ、仕方なく現場監督になりました。

この話に、私は驚愕しました。先生が未来の職人を壊すなんて!

そうなのです。なんと職人不足の元凶は、その先生だったのです!
・・・というつもりはありません。もちろん、問題なのはその先生ではないのです。

では何が問題なのかというと。

先生にそう思わせてしまった世間のイメージこそが問題であり、そしてそれが必ずしも間違ったものだと言い切れない事実こそが悪の根源だということなのです。

少しずつ月給制が進んできているとはいえ、まだまだ日雇いの多いのも現実。冬季は雇用を打ち切り、失業保険をアテにすることはまだ当たり前に起こっています。忙しい時期には回りきれないほど忙しく、反対に閑散期は全く仕事がありません。

経営する側も月給制にしたいのはやまやまですが、仕事がないと給料が払えない為、会社存続のための当然苦肉の策なのです。

職人が憧れの職業になるためには

ここまでの話で、世間のイメージが良くないために職人は不足してしまっているという仮定が1つできました。つまりは職人不足を解消するためには業界のイメージを良くする必要があります。

では、どうすれば建設業へのイメージが良くなるでしょうか?

バブル期には、たくさんの職人さんが入りました。
理由は様々でしょうが、その頃の職人さんの自慢話はこうです。
「仕事は忙しかったけど、その分お金も良かった。」

今はどうでしょう。お金は言うほど良くありません。月給制がアダになり、頑張ってもたくさんもらえるわけでもありません。暇な時期もあり、波があります。日雇いの方は当然、ボーナスもありません。上述した高校の先生の言い分には、一理あると言うわけです。

しかしながら、次世代の職人を担う若者の思考はこれまでの職人とは違ったものです。長い不況を経験した日本という環境で育った若者はお金よりも自分の時間、稼げる可能性より安定を強く望んでいます。

つまり、我々は時代に合った改善策を提示しなければならないのです。

職人のイメージを変えるための戦略

少しずつでも上向きになってきている経済状態の今だからこそ、未来に向けてどのような取り組みを行うのかを真剣に考えていかなくてはなりません。

職人のイメージを良くするために注力すべきターゲットはもちろん次世代を担う若手です。彼らが安定・安心して働ける環境を整え、まだ見ぬ職人世代に憧れを持たせ就職の選択肢にさせる必要があるのです。

若者が職人という世界に対して希望が持てるようにこれからの業界を変えていくことが我々大人の勤めなのではないでしょうか。

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