【情報伝達に役立つスキル】図面には人の絵を入れよう

日々新しいプロジェクトを進めていく中で、チームメンバーやパートナーとの認識のすり合わせに悩むことはありませんか? それは容易なことではないかもしれませんが、コミュニケーションのスキルは一つひとつ磨かれていきます。

今回は、特に建設現場での認識をすり合わせる際に有効な、図面に人の絵を加えることで情報伝達の精度を高めるという方法について紹介します。これを身につければ、皆さんのコミュニケーションは更にスムーズになることでしょう。

この記事を書いた人
腕組みをする運営者

株式会社 RaisePLAN 代表取締役

武田 祐樹(たけだ ひろき)

【これまでの活動】

  • 総合建設業に17年在職後、独立起業。
  • 建設現場の生産性向上支援や施工管理の教育支援を展開。
  • 中小企業デジタル化応援隊事業(中小企業庁)のIT専門家。
  • YouTube音声配信Instagramなどで情報発信を行い、電子書籍の出版やオンライン講師、オンラインセミナー活動に積極的に取り組む。
  • 建設業の現場効率化の仕掛け人としてAbemaPrimeに出演(2023年3月)。
目次

図面に人の絵を入れよう

私たちが仕事で他人に何かを伝えるとき、ササッと手書きをして伝えることもありますよね。情報を伝える手段としては、口頭、文字、図面、動画などさまざまな方法があります。それらを臨機応変に使い分けるのが、より効果的なコミュニケーションの一つと言えます。

中でも、一つの有効な手段としてスケッチがあります。ちょっとしたメモ帳やタブレット、野帳や段ボールなどに手早く描くだけで、自分の頭の中にある具体的なイメージを他人に伝えられます。

しかし、ここで注意したいポイントが一つあります。それは、自分の頭の中にあるイメージと相手の頭の中にあるイメージが、必ずしも一致していない可能性があるということです。これは、手書きの図面を用いる際にしばしば起こりうる誤解で、意外と見落とされがちなのです。

たとえば、あなたと他の人がそれぞれ紙に〇を描いたとしましょう。あなたは遠い惑星を描き、相手は原子を描いたとします。この場合、両者とも〇を描いたとはいえ、その〇の表すスケール感が全く異なります。このような「寸法イメージの食い違い」は、情報伝達において非常に重要な問題です。

そこで有効な解決策の一つが、スケッチに寸法を書き入れることです。たとえば、「800」という数字がある場合、それが表す大きさや高さを具体的に理解できる人は、実は少数派なのです。なぜなら、数字に対するスケール感を即座にイメージできる能力は、全ての人が持っているわけではないからです。

それゆえ、情報を伝える際には、「共通の前提条件」を設けることが重要となります。その方法として私が最もよく使うのが、「人の絵を描き入れる」ことです。人の絵をスケッチに加えることで、スケール感を直感的に理解しやすくなります。例えば、高さ165cmの人間の絵を描くと、そのスケッチはすぐに現実感を帯びます。この絵を見た人は、その状況や風景を手に取るように理解できるのです。

より効果的なコミュニケーションを図ろう

私たちは時々、写真で物の大きさを伝えるために、その横にタバコを置くなどの方法を使います。これと同じように、スケッチに人の絵を加えることで、情報伝達の精度を高められます。特に、寸法に慣れていない人たちとのコミュニケーションでは、このテクニックは非常に有用です。

あなたも一度、この方法を試してみてはいかがでしょうか?このスキルを身につけることで、より効果的なコミュニケーションが可能になることを願っています。

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