【建設業】Z世代の採用戦略!内定後から定着までの道のり

こんにちは。現場ラボ運営の武田です。

この度、Career Map様の無料Webセミナー『Z世代の採用戦略!内定後から定着までの道のり』に登壇してきました。

その内容が以下の動画で閲覧できます。本記事のみの限定公開になります。

あらすじをお話すると次のようになります。

若者定着のためには、われわれ大人が若者の個性を見つめて多様性を受け入れ、一人一人に寄り添った正解を見つけることで若者の「居たい」を引き出すことが重要になります。そして、そのためには彼らの成長を促すことが大切ですが、その効果的な手法として2つのステップが挙げられます。

そして、以下が参加された企業様からのフィードバックになります。

Career Map様からいただいた資料/参加後アンケート
Career Map様からいただいた資料/企業様からの声

気になる方は、ぜひ続きをご覧ください。以下、セミナーでお話させていただいた内容です。

この記事を書いた人

腕組みをする運営者

株式会社 RaisePLAN 代表取締役

武田 祐樹(たけだ ひろき)

【これまでの活動】

  • 総合建設業に17年在職後、独立起業。
  • 建設現場の生産性向上支援や施工管理の教育支援を展開。
  • 中小企業デジタル化応援隊事業(中小企業庁)のIT専門家。
  • YouTube音声配信Instagramメールマガジンなどで情報発信を行い、電子書籍の出版やオンライン講師、オンラインセミナー活動に積極的に取り組む。
  • 建設業の現場効率化の仕掛け人としてAbemaPrimeに出演(2023年3月)。
目次

教育での失敗と気づき:仕事を見るのではなく、人を見る

僕はよく喋るタイプだったので、現場で教育を任されるようになりました。今ではその教育を事業としてやっています。とはいえ、最初からうまくいったわけではなく、悩んだ時期もありました。

教育での失敗談

僕は27歳で初めて1.5億程度の現場の現場代理人を任されました。これが教育と向き合った最初のエピソードになります。

そのときの僕の教え方が以下になります。

  • 「1年生はこのくらいできないとダメだ」
  • 「3年目にもなってこんなこともできないのか」
  • 「5年目にもなって何を今までやってきたんだ」

僕の価値基準でこれくらいまで成長してほしいと奮闘しました。

しかし、結果的に数年後にはほとんどの人が残りませんでした。離れていかなかった人がちらほらいたとしても、彼らがやる気を出すことはありませんでした。

僕についたあだ名は「ポンコツ製造機」でした。

失敗からの気づき

このつまずきがきっかけで、教育について、若者について学ぶことを始めました。そして、学んだもを試していくうちにピンとくるものがありました。それは「相手を理解すること」でした。

僕はその時教えていた新人二人に質問をしました。趣味や夢、休日の過ごし方などのたわいもない内容です。結果、徐々に彼らのことを理解していくことに繋がりました。

「あなたは将来どうなりたいのか」

その姿はそれぞれ違います。僕はその違いを尊重した教え方を実行しました。7年後、彼らは所長に、IT担当者に定着していました。

変えたことはたった1つでした。仕事を見るのではなく、人を見るようにしたのです。

今回のセミナーのテーマは「若者の定着までの道のり」です。

僕の成功事例について紐解き、なぜそこに至ったのかを考えることがヒントになるかもしれません。

若者を定着させるために:「時代背景」に焦点を当てる

今回は若者を定着を促したいというテーマになっています。それには、まずは若者が育った「背景を知ること」が必要です。

まずは若者について知ろう

現在、若者は個性が大切だと大人に言われて素直に育ちました。豊かになったんだから自分の意思を持っていい、個性がないから世界から遅れていると教わりました。

「周りを気にせず自分らしく、個性を大切にして生きよう」

これは大人が決めたことです。若者はその意見を受け入れてきたのです。結果、彼らは教わった通り自分の意思を尊重し、合わない場所や環境から離れていきました。

つまり、教育は成功なんです。

大人も変わらなければならない

若者に対して個性を大切にし、自分を尊重するように促したのは大人です。にもかかわらず、どうやったら若者を変えられるのかについて悩んでいるんです。何か変だと思いませんか?

質問します。未来の主役は誰ですか?それはもちろん若者ですよね。

では、若者を無理やり大人の価値観に染めることはどうでしょう。それでは時代遅れになりますよね。

ということは、若者・大人、変わるべき(価値観)はどちらですか?

時代は絶えず変化を繰り返します。そして、未来は若者が生きる時代です。

なのに、若者は大人の価値観に合わせるべき・・・。

話をまとめると何かが変だと感じませんか?

繰り返しますが、若者を今の価値観に変えたのは大人です。せっかく個性を大切にするという教育が成功したにもかかわらず、今の大人たちに合わせてまた古い価値観に戻れというのはおかしな話ですよね。

だとすれば、大人も変わらなければなりませんよね。

では、どう変わるべきなのか。それは、「多様性を受け入れる」ということです。なぜなら、若者といえど価値観はバラバラだからです。

型にはめるのではなく、個性を見る。仕事を見るのではなく、人を見る。

僕はこれで定着に成功しました。

「定着」の定義とは

それでは、会社にとっての「定着」の定義とは何でしょうか。

会社に居続けてもらうことでしょうか。成果が出なくても居続けてもらう、利益に関係なく居続けてもらうということでしょうか。

それは違いますよね。

会社にとっての「定着」とは、自分の意思で「居たい」と思うことです。

定着のために間違ってやってしまいがちな施策があります。それは、会社に居続けてもらうために「怒らない、残業させない、給料を上げる」ということです。

これらがなぜ間違いかというと、どれも正解でありながら不正解でもあるからです。残業したくない人もいれば、給料がほしい人もいます。それは人によります。

結局、居続けたいと思う正解は「人によって違う」わけです。中には上手くいっている施策もあるはずです。

答えはたくさんあるのに型にはめて考えるから、全体として「定着」に繋がらないという結果になってしまうわけです。ひとりひとりに合った方法をその人に合わせて選択していくこと。これは地道ですが、とても大切なことです。

若者が定着するためにはどうすればいいか

若者を定着させるための流れについてお話します。

「居たい」と思える環境について

その環境に「居たい」と思う要素は3つあります。

  1. 居場所がある・・・認められ、頼られる
  2. 仕事が楽しい・・・自分で意思で進められる
  3. 辞める理由がない・・・会社の魅力が見える

これらを踏まえて、若者を定着させるために始めるべきことをお伝えします。

「居たい」状況を作るために

定着に繋がる「居たい」を引き出すには「早く成長してもらう」ことです。成長すれば、「認められ・頼られ」「自分の意思で仕事を進められる」状態へ進むことになり、自ずと「居たい」という感情に繋がっていきます。

「成長は簡単じゃない。時間がかかるだろ!」

このように言われる方もいますが、問題はそこではありません。大人の勝手な事情やこれまでのやり方に固執することなく「しっかりと人を見て、個性に向き合う」ことをすれば難しいことではありません。

とはいえ、大人が寄り添う必要があります。

成長に繋がる2ステップ

若者定着するためには「早く成長してもらう」べきであると述べました。では、どうすればスムーズに成長してもらうことができるのでしょうか。

ここでは2つのステップをご紹介します。

Step1:個性を見極めよう

まずは、個人がどう考えているのか、何を目指しているのかを知ることです。

若者の個性を知ろうとしてください。お金が必要な人もいれば野心を持っている人もいるでしょう。そして、理解しようとしてください。

若者のやりたいことと会社のビジョンを擦り合わせることができれば、会社にとってもメリットのある成長を促し成長させることができます。その時は、あなたたちのやりたいことに対して会社はこのように考えていて、マッチした働き方が可能であると安心させてあげてください。

成功の鍵はコミュニケーションです。若者にとって話を聞いてくれる、理解しようとしてくれることで居場所ができます。

Step2:小さな成功体験を作ろう

次に、小さな範囲でいいので「任せる」の範囲を作ることです。これは任せるという部分を与えます。認められる場所を作ってあげることで小さくてもポジションができるので、モチベーションに繋げることが可能になります。それは居場所と言い換えることもできます。

新人には多くのことを学ばせる必要がありますが、範囲を限定してしまえば成功体験を早く与えることは難しくありません。

成功の鍵は的を絞って早く成功体験を作り出すことです。ポジションを与えることで若者は居場所ができます。

以上、成長に繋がる2ステップを大人が素早く作ることができるかどうかが若者定着のカギになるという内容でした。

まとめ

今回は『若者の定着』について焦点を当てたお話でした。

まずは「若者」について知ること、次に個性を尊重して彼らに寄り添うことが重要であると述べました。その上で、会社にとっても若者にとってもメリットのある成長に繋がる後押しをしてあげる必要があるのです。

その擦り合わせこそが、大人の役目なのです。

そのためには、われわれ大人が変わらなければならない立場にあるということも忘れてはなりません。未来の主役は、あくまでもこれから育つべき「若者」ですから。

その後は、会社の魅力を伝え続けてあげてください。

  • 最後に僕の好きな言葉についてお伝えします。

昨日と同じことを今日もやって、明日変われるわけがない

昨日と何かを変えましょう。そうしたら、明日何かが変わっています。何かを踏み出さなければ、何も変わるわけがありません。

それは、若者にだけではなく、彼らを教育する立場の大人にも該当する話です。むしろ、大人が変わらなければ業界は変わってはいきません。

定着への道のりは地味です。これをやれば成功するという黄金ルートはありません。コツコツ積み上げる、試行錯誤するしかないんです。我々大人も変わっていく必要があります。

そして、大人を楽しんでいれば、背中を見ている若者も変化は怖くないものだと思い始めます。一方で、古い考えを持ったまま変わらない大人を見てしまえば、若者は離れていくことでしょう。

ぜひ、変化を楽しむ社風を作ってほしいと願っています。そうなれば、若者にとっていい空気、いい雰囲気の環境ができてくると思います。

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