「できないことはダメじゃない。できないのは普通。」この言葉には深い意味があります。
信頼関係を築くために欠かせない考え方であり、次からも頑張ろうという気持ち、モチベーションが高まる要因となります。本日は「できないことはダメじゃない」というテーマについてお話ししたいと思います。この考え方は、人間関係や信頼関係を構築する上で非常に重要ですので、ぜひ最後までご覧ください。
例えば、皆さんの周りでこんな経験はありませんか？先輩や上司の立場で、部下がミスをした時につい怒ってしまう場面。あるいは、後輩として先輩からの何気ない一言に傷ついたこと。これらの状況は、意見の食い違いや考え方の違いから生じます。しかし、今回の話を聞けば、こうした問題をすべて許せるようになり、人間関係が劇的に改善される方法を知ることができます。
この考え方は仕事に限らず、友人や家族との関係にも応用できます。息子や友人との関係でも非常に有効です。ぜひ、本記事で紹介する３つの視点を習得し、豊かな人間関係を築いてください。
- チャレンジの証としての「できないこと」
- できていることに目を向ける
- できる人を基準にしない
特に3つ目の視点が非常に重要な考え方です。すべての人に共通するこの重要な考え方を、ぜひ最後までお聞きください。
この記事を書いた人
株式会社 RaisePLAN 代表取締役
武田 祐樹（たけだ ひろき）
【これまでの活動】
- 総合建設業に17年在職後、独立起業。
- 建設現場の生産性向上支援や施工管理の教育支援を展開。
- 中小企業デジタル化応援隊事業（中小企業庁）のIT専門家。
- YouTubeや音声配信、Instagram・メールマガジンなどで情報発信を行い、電子書籍の出版やオンライン講師、オンラインセミナー活動に積極的に取り組む。
- 建設業の現場効率化の仕掛け人としてAbemaPrimeに出演（2023年3月）。
チャレンジの証としての「できないこと」
まず最初に、できないことがダメじゃない理由を解説しましょう。できないことが発生するということは、元々できないことができるようになるためにチャレンジをした結果です。元々できることをやってできるのは当たり前です。できないことが発生するのは、元々できなかったこと、できないかもしれないと思っていたことに対して挑戦した結果うまくいかなかったということです。つまり、チャレンジをしない限りミスは生まれません。
何度もミスをしてもトライし続ける勇気は誰にでもあるでしょうか？同じところで何度もつまづいて、「何回言ったら分かるんだ」と言われることもありますが、それでも挑戦し続ける根性は大したものです。チャレンジをした結果できなかったという事実を前向きに捉え、ミスをしたことを評価する視点が大切です。
できていることに目を向ける
次に、できていることに目を向けることの重要性についてです。人はどうしても悪いところに目が行きがちです。例えば、プロジェクトでポンプ車の手配ミスがあったとしても、それまでの準備はすべて整っていたとしたらどうでしょうか？生コン車は来ている、試験員もいる、他のすべての準備が完璧である。このように、全体の成功に目を向け、次回はミスを防ぐようにすることが大切です。
ミスがあっても、それまでに達成してきたことに目を向けましょう。例えば、建物が完成してクレームが1つだけ来たとします。確かにそのクレームは重要ですが、それ以外の部分がすべてうまくいっていることを認めるべきです。ミスが1つあったとしても、それまでのプロセスを評価する視点を持つことが大切です。
できる人を基準にしない
最後に、できる人を基準にしないという視点です。特に新人や若手に対して、ベテランと比較するのは避けましょう。各人がそれぞれのペースで成長していくことを尊重し、その成長を評価することが大切です。
例えば、家庭で子供がお手伝いをしてくれた時、手伝っていない子供を責めるのではなく、手伝った子供を褒めることが大切です。手伝いをすることが普通ではない中で、手伝いをする姿勢を評価することで、全体的に丸く収まります。新人が成長する過程でも、できる人を基準にするのではなく、できないことが当たり前だと認識し、その成長を評価することが重要です。
まとめ
改めて、3つのポイントについてお話しましょう。
- チャレンジの証としての「できないこと」
できないことが発生するのは、チャレンジをしたからこそです。そのチャレンジ自体を褒めるべきであり、できないことを怒るべきではありません。もしできないことが見つかったとしても、それまでに達成した多くのことに目を向け、「ここまでできたのに、ここが惜しかった」といった視点で考えることが重要です。皆が寛容な心を持てば、自然とお互いのミスも許せる、そんな会社が出来上がるでしょう。 - できていることに目を向ける
人はどうしても悪いところに目が行きがちですが、できていることにも目を向けることが大切です。例えば、プロジェクトで一つのミスがあっても、それまでの過程で多くの成功を収めていることを評価しましょう。全体の成功に目を向け、次回の改善に繋げる姿勢が必要です。 - できる人を基準にしない
特に新人や若手に対して、できる人と比較するのは避けましょう。できることが素晴らしいのであって、できないことがダメではありません。できないことを普通と捉え、できるようになった人を褒めることで、全体の雰囲気が良くなります。
許せるようになるということは、つまり相手を認めること、承認することです。ミスを犯した側も、認められ承認されることで、反省しようとする気持ちが芽生えます。また、褒められ認められることで、次も頑張ろうという気持ちが湧き、モチベーションが高くなります。
いずれにせよ、できないことにフォーカスするのではなく、できることに目を向けることで、信頼関係が抜群に良くなります。人間関係の根本にあるべき姿だと思います。部下の育成を含めて、あらゆる人間関係においてこの考え方を少しでも取り入れていただき、皆さんの生活が豊かになることを願っています。
