仕組みで組織を変える方法とリーダーシップのあり方

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こんにちは、皆さん。突然ですが、質問です。もし、電車に乗っていて、隣で非常に騒がしい子供がいたら、皆さんはどう感じますか?親が注意をしていない状況で、イライラしたり、親に同情したり、子供の健康を心配したりするかもしれません。このような状況でのあなたの反応は、人それぞれで違います。そして、これはリーダーシップにも当てはまります。

組織を率いるリーダーとして、あなたがどのような行動を取るべきか、どのように部下を導くべきかを考えることは重要です。しかし、個々の感情や価値観に訴えるだけでは、望ましい変化を引き起こすのは難しいこともあります。

そこで、今回は「仕組みで組織を変える方法」について具体的な指針を提供します。建設業界での長年の経験を基に、効果的なリーダーシップのあり方についてお話しします。

この記事を書いた人

腕組みをする運営者

株式会社 RaisePLAN 代表取締役

武田 祐樹(たけだ ひろき)

【これまでの活動】

  • 総合建設業に17年在職後、独立起業。
  • 建設現場の生産性向上支援や施工管理の教育支援を展開。
  • 中小企業デジタル化応援隊事業(中小企業庁)のIT専門家。
  • YouTube音声配信Instagramメールマガジンなどで情報発信を行い、電子書籍の出版やオンライン講師、オンラインセミナー活動に積極的に取り組む。
  • 建設業の現場効率化の仕掛け人としてAbemaPrimeに出演(2023年3月)。
目次

感情ではなく仕組みで変える

では、改めて質問に戻ります。電車内で騒ぐ子供がいたら、皆さんはどう感じますか?うるさいと感じる人もいれば、親の苦労に同情する人、子供の体力を心配する人もいるでしょう。どの感じ方も正解です。人それぞれの考え方や感じ方があるのは当然のことです。

では、上司の立場で、常識的にやってはいけないことをする部下がいた場合、どう対応すべきでしょうか。多くの上司は、寛大な心を持って許すべきだと考えるかもしれません。しかし、人は簡単には変わらないという前提を忘れてはいけません。育った環境や考え方は、一朝一夕で変わるものではありません。

組織を動かすためには、感情に訴えるのではなく、仕組みで変えることが重要です。例えば、電車に乗る前に「ここには子供が乗っています」という張り紙をすることで、乗客に選択肢が生まれます。騒がしいことを承知で乗る人もいれば、避ける人もいるでしょう。また、子供がいない車両の料金を少し安くするなどの仕組みを作ることも一案です。これにより、人の行動を自然に誘導することができます。

組織を動かすための具体的な仕組み作り

ここでは、組織を効果的に動かすための具体的な仕組み作りの例を紹介します。これらの仕組みを導入することで、感情に頼らずに組織全体を効率的に動かすことができます。

安全対策の手すり設置

例えば、現場で不安全な行動をする人がいる場合、一人一人に説得するのではなく、手すりを設置して物理的に安全を確保することが重要です。これにより、感情に頼らず安全を確保する仕組みができます。

現場での手すり設置は、具体的な安全対策の一例です。これにより、従業員が誤って高所から落下するリスクを減らすことができます。手すりを設置することで、物理的に安全な環境を提供し、従業員が安全に作業できるようにすることが重要です。

労働時間の管理

働き方改革の一環として、労働時間を管理する仕組みを導入することも有効です。例えば、一定の労働時間を超えると自動的にアラートが出るシステムを導入することで、自然と労働時間を守る行動を促すことができます。

労働時間の管理は、従業員の健康と効率を保つために欠かせない要素です。長時間労働は健康リスクを高め、生産性を低下させます。自動アラートシステムを導入することで、過労を防ぎ、適切な労働環境を維持することができます。

リーダーシップを仕組みで強化する

リーダーとしての成功は、個々の感情に頼らず、組織全体を動かす仕組みを整えることにあります。人は簡単には変わらないものですが、適切な仕組みを導入することで、自然と望ましい行動を促すことができます。これにより、個々の努力に依存せず、全体として効率的に目標を達成することが可能です。

明確な目標設定とフィードバック

チーム全体が同じ方向に進むためには、明確な目標設定と定期的なフィードバックが不可欠です。目標が曖昧だと、個々のメンバーが異なる方向に進んでしまう可能性があります。目標を設定し、それに対する進捗を定期的に評価することで、全員が一体となって目標に向かって進むことができます。

明確な目標設定は、組織全体の方向性を統一するための重要なステップです。目標が具体的であれば、各メンバーが自分の役割と責任を理解し、より効果的に行動することができます。また、定期的なフィードバックを通じて進捗を確認し、必要に応じて調整を行うことで、目標達成への道筋を確保します。

モチベーションを高めるインセンティブ

モチベーションを高めるために、インセンティブを導入することも有効です。例えば、達成度に応じた報酬制度や、チームの成果に対する評価制度を導入することで、メンバーのやる気を引き出すことができます。これにより、チーム全体のパフォーマンスを向上させることができます。

インセンティブ制度は、個々のメンバーが高いパフォーマンスを発揮するための強力な動機付けとなります。達成度に応じた報酬は、メンバーが目標に向かって努力する意欲を高め、チーム全体の成果を向上させます。また、評価制度を通じて公正に評価されることで、メンバー間の信頼関係を強化します。

コミュニケーションの改善

効果的なコミュニケーションは、組織の成功に不可欠です。定期的なミーティングや、上司にいつでも相談できる環境を整えることで、メンバー間のコミュニケーションを促進し、情報共有をスムーズに行うことができます。これにより、問題が早期に発見され、迅速に対処することができます。

オープンで透明性のあるコミュニケーションは、組織内の信頼関係を強化し、効率的な問題解決を可能にします。定期的なミーティングは、チーム全体が最新の情報を共有し、共通の理解を持つための重要な機会となります。また、上司がいつでもドアを開けて相談に乗ることで、メンバーが自由に意見を交換しやすい環境を提供します。

まとめ

リーダーたるもの、感情に頼るのではなく、仕組みを考えて実行することが求められます。組織全体をフェアな状態に保ちつつ、効率的に目標に向かうためには、仕組みを整えることが不可欠です。これにより、建設業界がさらに盛り上がり、働きやすい環境が整うでしょう。

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