施工管理の新人が「思うように育たない」「指示しても動けない」「すぐに辞めてしまう」――こんな悩みを抱えている先輩や上司の方に向けて、新人が現場でつまずくポイントとその解決策 をお伝えします。
「うちの新人はやる気がない?」 そうではありません。
多くの場合、新人は 「分からないことが多すぎて、何から手をつけていいのか分からない」 状態に陥っています。しかし、先輩から見ると 「なぜできないのかが分からない」 というギャップが生まれ、指導がうまくいかなくなってしまうのです。
この記事では、新人が現場で直面する4つの壁 を解説し、それぞれに対して 「どう教えれば、スムーズに理解し、動けるようになるのか?」 を具体的に紹介します。
- 言葉の壁で会話が成り立たない問題を解決する方法
- 「何をしていいか分からない」と動けない新人をどう導くか
- 優秀な先輩が、新人にとって“恐れ”になってしまう理由と対策
- 「現場にいるのに、必要とされていない」と感じさせない工夫
新人の 「分からない・動けない・馴染めない」 を解消することで、職場の定着率を上げ、育成の負担を軽減する ことができます。
「新人が伸びないのは本人のせいではなく、教え方で変えられる」
そう気づいたとき、指導の仕方が変わり、結果として 新人も成長し、先輩の負担も減る という好循環が生まれます。
「どうすれば新人が早く戦力になってくれるのか?」
そのヒントを、この記事から見つけてください。
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株式会社 RaisePLAN 代表取締役
武田 祐樹(たけだ ひろき)
【保持資格】
- 一級建築士
- ー級建築施工管理技士
- 一級土木施工管理技士
【これまでの活動】
- 総合建設業で施工管理として17年勤務後、独立起業。
- 建設現場の生産性向上と施工管理の教育支援を展開。
- 中小企業庁「デジタル化応援隊事業」のIT専門家。
- YouTubeチャンネル『建設業を持ち上げるTV』を運営し、登録者1.2万人を獲得。教育特化長尺動画が8万回再生を突破。
- Instagramや音声配信など多メディアで情報発信。
- 電子書籍出版やオンラインセミナーを精力的に実施。
- 2023年3月、AbemaPrime出演で現場効率化施策が注目。
記事の監修

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- 2023年3月、AbemaPrime出演で現場効率化施策が注目。
1. 言っていることが分からない
建設現場では、専門用語が当たり前のように飛び交います。さらに、職人さんの方言や独特の言い回しが加わると、新人にとっては 「何を言われているのかさっぱり分からない」 という状態になりがちです。
よくある困りごと
- 「専門用語の意味が分からず、話についていけない」
- 「職人さんの方言や独特の言葉が聞き取れない」
- 「一つでも分からない単語があると、その後の話が頭に入ってこない」
- 「何度も聞き返すのが申し訳なくなり、とりあえず『分かりました』と言ってしまう」
例えば…
先輩:「針の天場におやずみがあるから、そこから百切って掘ってくれれば小墨出るだろう」
新人:「……???」
これはもう完全に暗号ですよね。
先輩や職人さんにとっては当たり前のフレーズでも、新人にとっては 「初めて聞く未知の言葉」 です。
特に、「百切る(100mmカットする)」「おやずみ(目印)」のような言葉は、知識がなければ推測すら難しいもの。
しかも、新人は「1回聞いたくらいじゃ理解できない」ということも珍しくありません。
それなのに、「これ、さっきも言ったよね?」なんて言われたら、ますます質問しづらくなり、最終的には「分かったふり」をしてしまうことも…。
先輩ができる対策
言葉の壁を取り払うためには、分かりやすく伝える工夫が欠かせません。
- 難しい言葉はシンプルに言い換える
→ 「百切る」→「100mmカットする」、「おやずみ」→「目印」 - 身近な例を使って説明する
→ 例えば、「おやずみは道路の白線みたいなものだよ」など、イメージしやすい言葉を使う - 説明のあとに「大丈夫?分からないことある?」と確認する
→ 聞きづらい空気を作らず、自然と質問しやすい環境を作る - 「最初は分からなくて当然」と伝える
→ 「俺も最初は全然分からなかったよ!」と言うだけでも、新人は安心できる
ポイントは「聞きやすい環境」を作ること
新人が「分からない」と思ったときにすぐ質問できる雰囲気があるかどうかで、成長スピードは大きく変わります。
「最初は分からなくて当たり前」「どんどん聞いてOK!」というスタンスで接することで、新人は安心して学ぶことができるのです。
2. 何をしていいのか分からない
仕事を覚え始めたばかりの新人にとって、「何をするべきかが分からない」 という状況は大きなストレスになります。
経験のある先輩からすると「少し考えれば分かるだろう」「とりあえず動けば何か気づくはず」と思うかもしれませんが、新人にとっては 「どう動けばいいのかすら分からない」 のが現実です。
よくある困りごと
- 「指示がざっくりしすぎていて、具体的に何をすればいいのか分からない」
- 「休憩時間に『自由にしていいよ』と言われても、何をしていいのか迷う」
- 「『自分で考えて動け』と言われても、何を考えればいいのかが分からない」
例えば…
先輩:「とりあえず現場を見てこい!」
新人:「え?何を見ればいいの?報告するの?ただ歩けばいいの?」
結果、何をすればいいのか分からず、ただ現場をうろうろ…。戻ってきても「何してたの?」と聞かれ、結局怒られてしまう。
こうなると、新人は 「どうせまた怒られるから、言われたことだけやろう…」 と受け身になり、考えて動く力が育たなくなってしまいます。
先輩ができる対策
新人が 「何を求められているのか」 を理解できるように、具体的な指示を出すことが大切です。
- 指示を具体的にする
→ 「現場を見てこい!」ではなく、「〇〇の進捗を確認して、問題がありそうなら教えて」 など、「どこを」「どの視点で」「何を確認するのか」 まで伝える - フォロー先を教える
→ 「もし分からなかったら、〇〇さんに聞いてみて」 と、相談できる人を伝えておく - 考えるべきポイントを示す
→ 「分からないことは考えろ」ではなく、「この状態ならどう進めるべきか?」と具体的に問いかける - 曖昧なルールは明確化する
→ 休憩時間も 「スマホいじっていいよ」「雑談してOK」「昼寝してもいい」 など、自由の範囲を明確にする
ポイントは「次の行動が分かる状態」にすること
新人にとって一番の不安は 「この判断で合っているのか分からない」 という状態です。
指示を出すときは、「この指示を受けたら、新人が具体的にどう動くか?」 を想像しながら伝えるのがポイント。
新人が 次に何をすればいいのかが明確に分かる状態を作ることで、指示待ちではなく、自ら考えて動けるようになっていきます。
3. 先輩がすごすぎて不安になる
職場で仕事を覚え始めた新人にとって、先輩は「経験豊富で、なんでもすぐにこなせる人」に見えます。
それ自体は素晴らしいことですが、新人からすると「自分もこうなれるのか?」という不安の原因になりがち です。
よくある困りごと
- 先輩のスキルが高すぎて、「自分には無理」と思ってしまう
- 「1年後にこんな風になれるのか?」と、成長のイメージが湧かない
- 先輩がすぐに答えを出してしまうので、質問するのも気が引ける
例えば…
新人:「(先輩、図面を一瞬見ただけで全部分かってる…俺には無理かも)」
こうなると、新人は 「自分は向いていないんじゃないか?」 と感じてしまい、モチベーションが下がってしまいます。
先輩ができる対策
新人が安心して成長できるように、「焦らなくていい」というメッセージを伝えることが大切 です。
- 「俺も最初は全然分からなかったよ!」と伝える
→ 新人にとって一番心強いのは、「できる先輩も、昔はできなかった」 という事実を知ること - 「まずはこれだけ覚えればOK」という小さな目標を示す
→ 「最初の3カ月は〇〇を完璧にしよう」「半年後には□□ができれば十分」 など、明確なステップを示す - 「1年後にはこれくらいできるようになれば大丈夫!」とゴールを明確にする
→ 「最初は分からなくて当然。でも1年後にはここまで成長するよ!」 と伝えることで、新人が安心する - 意図的にミスの話をする
→ 例えば、「俺も最初はミスばっかりだったよ」 と経験談を話すことで、新人のプレッシャーを和らげる
ポイントは「成長のステップを見せること」
新人は 「どう頑張ればいいのか」 が分からないと、不安を感じやすくなります。
だからこそ、「今はこの段階」「次はこれを覚えればOK」 と、成長の道筋を示してあげることが重要です。
「先輩のようにはなれない」ではなく、「この先輩も、こうやって成長してきたんだ」 と思える環境を作ることで、新人は安心して一歩ずつ成長できるようになります。
4. 必要とされていないと感じる
新人にとって、「自分はこの現場に必要とされているのか?」 という感覚はとても重要です。
しかし、先輩や職人さんが忙しく、新人にかまう余裕がないと、「自分はここにいても意味がないんじゃないか?」 と不安を感じてしまいます。
よくある困りごと
- 先輩や職人さんが忙しくて、話しかけるタイミングがない
- 「とりあえず現場に行け」と言われても、誰からも相手にされない
- 「今日、一日誰とも話してない…自分って必要?」と孤立感を抱く
例えば…
新人:「(今日、誰とも話してない…。俺、ここにいる意味あるのかな…)」
現場では、新人がまだできることが少ないため、周りから積極的に関わってもらえないことがあります。
「怒られるのは嫌だけど、完全に放置されるのもツライ」 というのが、新人の本音です。
先輩ができる対策
新人が 「自分はここにいていいんだ」 と思えるように、ちょっとした気配りを意識しましょう。
- 「今は学ぶ時間だから、それでOK!」と伝える
→ 「最初は現場の空気に慣れることが大事。だから、今はそれでいいんだよ」 と一言添えるだけで、新人の不安は軽減される - 何気ない会話を増やす
→ 「どう?慣れてきた?」「分からないことあったら聞いてね」 など、短い一言でも積極的に話しかける - 小さな仕事でもいいので、「〇〇やっといて」と役割を与える
→ 例えば 「このエリアの掃除をお願い」「この材料を運んでくれる?」 など、新人でもできることを渡す - 「この仕事を覚えたら、次はこれをやろう!」と成長のステップを示す
→ 「まずは測量の基本を覚えよう!それができたら、次はこの作業を任せるね」 など、成長の段階を明確にする
ポイントは「存在を認めること」
新人にとって 「誰からも話しかけられない」「役割がない」 という状況は、想像以上に孤独です。
たとえ新人がまだ戦力にならなくても、「今は学ぶ時間」「ここにいていい」 というメッセージをしっかり伝えてあげることで、不安を取り除くことができます。
ほんの少しの声かけや、小さな役割を与えるだけで、新人のモチベーションは大きく変わるのです。
まとめ
新人施工管理が現場で苦労するのは、決して「やる気がない」からではなく、乗り越えなければならない壁がいくつもある からです。
もう一度、新人がつまずく4つのポイントを振り返ってみましょう。
- 言葉が分からない(専門用語や方言が多く、会話についていけない)
- 何をしていいのか分からない(指示が曖昧で、どう動けばいいか分からない)
- 先輩がすごすぎて不安になる(「自分が成長できるのか?」と焦ってしまう)
- 必要とされていないと感じる(周りが忙しく、話しかけられず孤立する)
この4つの壁を乗り越えられずに、「向いていないのかも…」「この仕事、無理かもしれない…」と感じた新人は、成長する前に 辞める決断 をしてしまうこともあります。
しかし、ほんの少しの気遣いや指導の工夫で、新人は確実に育ちます。
- 専門用語は分かりやすく伝える
- 指示は「何を・どの視点で・どうするか」まで明確にする
- 成長のステップを示し、「今はここでOK!」と伝える
- 「おはよう」「調子どう?」など、短い会話で安心感を与える
たったこれだけでも、新人の不安は大きく軽減され、自信を持って現場で動けるようになります。
施工管理は、現場を円滑に回し、職人さんと協力しながら安全で質の高い建物をつくる 大切な仕事。
新人が育つことで、職場の雰囲気も良くなり、会社全体の未来も明るくなります。
ぜひ、「新人が何につまずいているのか?」を意識しながら、育成に取り組んでみてください。
あなたのちょっとした気配りが、新人を一人前の施工管理者へと育てる第一歩になります。
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