DXやAIは“手段”にすぎない / 建設業が今まず取り組むべきは採用と教育

DX化を進めたい」「AIを活用したい
時代に取り残されないよう、新しい技術の導入を検討している建設会社の経営者や現場責任者も多いのではないでしょうか。

先日、ある小規模な職人会社(従業員約10名)の社長から、「AIの必要性を感じているが、まず何から手をつければいいのか分からない」というご相談を受けました。深刻な高齢化と人手不足、採用難に直面し、このままでは未来がないのではという危機感を抱いていたそうです。

多くの会社が技術導入に目を向ける中で、私が最初にお伝えしたアドバイスは、採用と教育を本気で考えてくださいというものでした。

なぜ、AIやDX化より先に採用と教育なのか?この記事では、その真意と、建設業界の未来を切り拓くための本質的な戦略について解説します。

株式会社 RaisePLAN 代表取締役
武田 祐樹(たけだ ひろき)

【保持資格】

  • 一級建築士
  • ー級建築施工管理技士
  • 一級土木施工管理技士

【これまでの活動】

  • 総合建設業で施工管理として17年勤務後、独立起業。
  • 建設現場の生産性向上施工管理の教育支援を展開。
  • 中小企業庁「デジタル化応援隊事業」のIT専門家
  • YouTubeチャンネル建設業を持ち上げるTV』を運営し、登録者1.2万人を獲得。教育特化長尺動画が8万回再生を突破。
  • Instagramや音声配信など多メディアで情報発信
  • 電子書籍出版オンラインセミナーを精力的に実施。
  • 2023年3月、AbemaPrime出演で現場効率化施策が注目。

記事の監修

腕組みをする運営者

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目次

DXやAIは「ツール」に過ぎない

「DX」「AI」といった言葉を聞くと、まるで魔法のように会社の課題を一瞬で解決してくれる、そんな期待を抱くかもしれません。しかし、まず理解すべきは、DX(デジタルトランスフォーメーション)もAIも、そしてあらゆるデジタル技術も、それ自体は「ただのツール」に過ぎないということです。これらは、あなたの会社が何かをより効率的に、より速く、より正確に行うための道具であり、最終的なゴールではありません。

考えてみてください。手動のドライバーより電動インパクトドライバーの方が作業は格段に速くなります。しかし、いくら高性能なインパクトドライバーがあっても、ねじを締める「目的」や「方法」が間違っていれば、意味がありませんよね?

これと同じように、DXやAIの導入自体を目的としてしまうと、本来解決すべき課題を見失い、高額な投資が無駄になってしまう危険性があります。大切なのは、「何のためにそのツールが必要なのか」「そのツールを使って何を達成したいのか」という本質的な問いに目を向けることです。単なる流行に流されず、あなたの会社にとって本当に価値のある活用法を見極める力が、今、問われています。

なぜ「採用」と「教育」が、建設業界の未来を切り拓く鍵なのか?

現在、建設業界は職人の高齢化、深刻な人手不足、そして技術継承の危機という三重苦に直面しています。この厳しい状況で会社を存続させ、さらに成長させていくためには、未来を担う若手の確保と育成が、何よりも優先すべき喫緊の課題です。

私が「採用と教育を本気で考えてください」とアドバイスしたのは、この揺るぎない事実が根本にあるからです。

「採用」を本気で考えるとは

「とにかく人を増やしたい」と漠然と考えるだけでは、今の採用難は乗り越えられません。「採用」を本気で考えるとは、単に求人広告を出すことではありません。それは、あなたの会社と未来の担い手となる若者との「出会い」を、戦略的にデザインすることに他なりません。

  • 若者の「今」を知る: あなたの会社は、ハローワークや新聞広告だけでなく、今の若者が情報を得るSNSやWebサイトで、会社の魅力を発信できていますか?彼らはどんな情報を求め、どんな働き方に興味を持っているのか、その目線で自社を見つめ直していますか?
  • 会社の「魅力」を言語化する: 給与や福利厚生だけでなく、会社の雰囲気、やりがい、成長できる環境、職場の人間関係など、若者が「ここで働きたい」と心から思えるような具体的な魅力を、彼らの心に響く言葉で伝えられていますか?

「採用」を本気で考えることは、若者の視点に立ち、彼らの心を掴むための徹底した情報開示とコミュニケーション戦略を練ることから始まります。これは、未来への最も重要な投資なのです。

「教育」を本気で考えるとは

「最近の若者はやる気がない」「昔のように背中を見て覚えろ」――そんな言葉で片付けていませんか?「教育」を本気で考えるとは、画一的な指導や古い慣習にとらわれず、一人ひとりの若者の成長に真剣に寄り添い、彼らを会社の「未来の財産」として育てることを意味します。

  • 個々の特性を理解する: 若手社員一人ひとりの学習ペース、得意なこと、苦手なこと、そして何がモチベーションになるのかを深く理解しようとしていますか?
  • 教え方を「最適化」する: 「どうすれば彼らが自ら進んで学び、やる気を出してくれるのか?」「どうすれば、最短で質の高い技術を身につけられるのか?」といった問いに向き合い、教える側の方法やアプローチを工夫していますか?
  • 「育てる文化」を醸成する: 若手を育てることが、自分たちの未来に直結するという意識を、ベテラン社員も含めた社内全体で共有できていますか?

「教育」を本気で考えることで、会社全体の育成体制が劇的に変わり、若手が安心して成長できる土壌が育まれます。これは、単なるスキルの継承を超え、会社の持続的な成長を確固たるものにする、最も価値のある投資なのです。

「採用」と「教育」が、結果的にDXやAIを導く

若者の採用と教育に本気で取り組むことは、会社に以下のような変化をもたらします。

  1. 若者への視点: 若者の考え方や行動様式を理解しようとすることで、社内の意識が「自分たち(ベテラン)がどうするか」から「若者をどう育てるか」へと変化します。
  2. 未来への投資: 若者は10年後、15年後の会社の骨格となる存在です。彼らを本気で育てることは、会社そのものを本気で育てることに直結します。
  3. デジタル活用の必然性: 若者の生態系(情報収集源、コミュニケーションツールなど)を知ることで、SNSでの情報発信の重要性、ホームページの必要性など、必然的にデジタルツールへの目が向きます。

デジタル化を進めたい」と漠然と考えるのではなく、「若者を本気で採用し、育てるために何が必要か」と考えることで、本当に会社に必要なデジタルツールやAI活用の方向性が見えてくるのです。それは、無駄な投資を避け、成果に直結するDX化へと繋がります。

まとめ:会社の未来は「人」への本気度で決まる

建設業界の皆様、DX化やAI活用に焦る必要はありません。まずは、若者に目を向け、全社一丸となって「どうすれば採用できるか」「どうすれば育てられるか」を真剣に考えてください。

この「人」への本気度こそが、今の時代を理解し、会社の未来を築くための最も重要な第一歩です。デジタルの活用は、その本質的な目的を達成するための強力な「ツール」として、後から最適な形で導入すれば良いのです。

「何かのツールをゴールにする」のではなく、「会社をしっかりと成長させる」という本来の目的に目を向けましょう。そうすれば、自ずと進むべき道が見えてくるはずです。

建設業界の底上げと、皆様のスキルアップに少しでも貢献できれば幸いです。

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