若手施工管理が急成長する思考法｜仕事が一気に面白くなる「ゴール思考」とは？

「思っていた仕事と違う」「急に別の作業が降ってきてイラッとする」
そんなモヤモヤを抱える若手施工管理者は少なくありません。

実は、多くの場合その原因は “仕事の進め方が指示待ちになってしまっていること” にあります。施工管理の仕事は、本来とても自由度が高く、考えて動くほど面白くなる仕事です。しかし、正解を探し続けてしまうと、変化の多い現場では毎日がストレスになってしまいます。

そこで本記事では、若手が今日からすぐ仕事を楽しくできる「ゴール思考」 をわかりやすく解説します。

「どう動けばいいかわからない…」
「言われたことをやるだけで楽しくない…」
「もっと主体的に働きたい！」

こうした悩みを持つ人にとって、現場の見え方がガラッと変わる内容になっています。

現場が思い通りにならないのは“当たり前”という前提を持つ

現場には毎回違う条件が揃い、まったく同じ状況は一度としてありません。図面も違えば、職人さんも違う。季節も天気も違うし、材料が届くタイミングも毎回変わります。だからこそ、「どうすればいいですか？」と聞くと先輩によって答えが違うのは当然で、正解というものはそもそも存在しません。

この“正解がない世界”を不安と捉えるか、自由と捉えるかで仕事の楽しさが大きく変わります。若手がまず身につけたいのは、「現場にマニュアル通りは存在しない」という理解です。これを受け入れた瞬間、現場は“自由に考えていい場所”へと変わります。

言われた通りに動くだけでは苦しくなる理由

言われたことだけをこなしていると、変化に振り回されやすくなり、イライラやストレスの元になります。自分の意思で選べていないため、常に“受け身の仕事”になってしまうからです。「予定が狂った」「思ってたのと違う」と感じるのは、他人の答えに依存してしまっている証拠です。

若手のうちから意識したいのは、指示を受けた後に“自分の頭で考えて動けるかどうか”。この違いだけで仕事の面白さは大きく変わります。

具体例：雨が降ってきたときの判断は“手段”ではなく“目的”から考える

例えば、現場で急に雨が降ってきた場面を想像してみてください。正解を探す人は「ブルーシート掛けたらいいですか？」と“手段”から入ります。しかし、状況によって先輩の答えは毎回変わります。これが仕事をつまらなくする原因です。

本当に考えるべきなのは、「何がまずいのか？」という目的の部分です。雨に濡れることで石膏ボードがダメになるのか、足場が滑りやすくなるのか、安全に問題があるのか。まず問題の本質を言語化することが大事です。

目的が明確になれば、ブルーシートを掛ける以外にも、濡れない場所へ運ぶ、作業を一旦止める、架台を移動するなど、選べる手段はいくらでもあることに気づきます。この“ゴールから考える”という思考こそが、若手が早く成長し、仕事を楽しくする最強のスキルです。

ゴールが決まれば方法は何通りもある＝仕事が一気に自由になる

ゴールを設定すると、そこに到達するための方法は無数にあります。今できる方法、現場にある道具でできる方法、自分の経験から判断できる方法。その中から自分で選んで実行する。この感覚が仕事を面白くします。

年次は関係ありません。1年目でも、自分なりの答えを出すことはできますし、それこそが施工管理という仕事の醍醐味です。

抽象的な目標ではなく、具体的な“ゴール設定”をする

例えば「DX化したい」という目標は抽象的すぎて行動に落とし込めません。しかし目的を「もっと早く帰りたい」に変え、さらに「後輩教育の時間が長くて帰れない」と原因を明確にできれば、教育マニュアル化・動画化・チェックリスト整備など行動が一気に具体化します。

若手が習得すべきなのは、この“目的の言語化→手段選択”という流れです。

まとめ

施工管理は、本来とても自由でクリエイティブな仕事です。正解がないからこそ、ゴール設定次第でいくらでも方法が生まれ、それを選ぶ楽しさがあります。

言われたことをこなすだけの仕事から脱却し、「どうしたいのか？」「どうなれば正解なのか？」を自分で決める。たったこれだけで仕事の景色が変わり、現場が面白い場所に変わります。若手のうちにこの感覚を身につければ、成長スピードは何倍にも加速します。

ぜひ今日から、ゴール思考を意識して現場に臨んでみてください。