新卒の現場監督から相談が来ましたので、今回はそれにお答えしていきたいと思います。
相談:新卒の土木施工管理です。 今日14,000歩歩いて写真撮ったりしていましたが、なんもやることわかりません。職長とかとの打ち合わせもさっぱりなまま毎日送っていて、ただ作業着がめちゃくちゃ汚れるだけの日々です。一人前になるには何を磨けばいいですか? 職人さんとも会話は0です。朝5時00起きで特に私がいる意味ないのでは?という思いで辛いです。
彼は土木施工管理の新米で、日々の業務に戸惑いを感じているようです。何もかもが未知の領域で、どうすれば一人前の現場監督に成長できるのか、という悩みを抱えています。特に、職人たちとのコミュニケーションや仕事の意義に疑問を感じているようです。
このような悩みは、新卒の現場監督にとってはよくあることです。しかし、適切な指導や自己学習を通じて、成長するチャンスが広がっています。この記事では、新卒の土木施工管理者が現場で成長するためのアドバイスを探求します。
本記事の中心的なメッセージは、「仕事や人間関係で必要とされたいと思うなら、関わりを持つ勇気を持ちましょう」ということです。詳細なアドバイスやヒントが、次回の更新で続きますので、ぜひ続きをお楽しみにしてください。新卒の方々に向けて、充実感ある現場監督になるためのステップを共に考えていきましょう。
株式会社 RaisePLAN 代表取締役
武田 祐樹(たけだ ひろき)
【これまでの活動】
- 総合建設業に17年在職後、独立起業。
- 建設現場の生産性向上支援や施工管理の教育支援を展開。
- 中小企業デジタル化応援隊事業(中小企業庁)のIT専門家。
- YouTubeや音声配信、Instagramなどで情報発信を行い、電子書籍の出版やオンライン講師、オンラインセミナー活動に積極的に取り組む。
- 建設業の現場効率化の仕掛け人としてAbemaPrimeに出演(2023年3月)。
不安に感じる必要はありません
不安を感じる必要はありません。実際、私たちは日常生活でも通りすがる人に声をかけることはほとんどありません。一般的に、街を歩いている他人とは無関心に過ごすことが普通です。しかし、お店の店員さんには必要な情報やサービスを得るために声をかけます。この違いは、その状況において声をかける必要性があるかどうかに起因しています。
建設現場でも同じです。あなたが新人であるため、まだ職人たちとの関係が十分に築かれていない段階では、彼らから声をかけられることは少ないでしょう。しかし、必要な時には適切にコミュニケーションをとるべきです。声をかける必要性があるときには、堂々と声をかけましょう。
「誰からも必要とされない状態」は、現場でのコミュニケーションにおいて自然な段階です。不安を感じる必要はありません。自宅にいるときに誰からも声をかけられなくても不安にならないように、現場でも必要な時に関係者から声をかけられるものです。
逆に、知らない人からむやみに声をかけられることの方が不自然ですし、要らない声かけに対して警戒心を持つのは自然な反応です。
要するに、「不安を感じる必要はない」ということです。現場でのコミュニケーションは必要な時に行われるものであり、それ以外の時間はフラットな状態であることを理解しましょう。自身の成長に集中し、必要な時に適切なコミュニケーションを取ることを意識してください。
関係性の築くために一歩踏み出すためのアドバイスとは!?
新人監督と職人さんの間には、最初は相互の理解が欠けていることが多いです。そのため、新人監督は積極的なコミュニケーションを取ることが大切です。そのキーとなるのが、表情を豊かに使うことです。
具体的な方法として、以下の点を心がけましょう。
- 笑顔での挨拶:笑顔は相手に好感を与えます。常に明るく挨拶することで、相手との距離を縮めることができます。
- 目を合わせて話す:真剣に相手を尊重していることを伝える手段として、目を合わせて話すことが有効です。ただし、相手を圧迫しない程度に。
- 元気な声のトーン:元気な声で挨拶や返答をすることで、良い印象を与えることができます。
- 興味を示す:職人さんは自らの技術や仕事に誇りを持っています。その点に興味を示すことで、相手との信頼関係を築く手助けとなります。
初めのうちは意識的にこれらのポイントを心がける必要がありますが、繰り返し行うことで、自然に良好なコミュニケーションを取ることができるようになるでしょう。
表情というのが一番のコミュニケーション!
想像してみてください。サッカーのピッチで、ボールが全く来ない場所に立っているあなた。注目されていないその状態で、最も価値のある行動は「観察」です。
職場での具体例として、職人さんの使うさまざまな道具。鍬やラチェット、熊手など、様々なものがあります。それらをじっくり観察し、知らない道具や機械があったら質問する勇気を持ちましょう。「それ、何の道具ですか?」とシンプルに尋ねるだけです。
答えに対しては、大きな表情で「なるほど!」と反応する。そして、さらに進んで「それ、実際に使ってみてもいいですか?」と試す勇気も持ちましょう。成功した時の喜びも、しっかりと表情で示すこと。
もちろん、すべてがうまくいくわけではありません。時には迷惑がられることもあるでしょう。その際は、謝罪して次のステップへ進む姿勢が大切です。
実は、この何気ない日常の中の質問や表情が、他者との関係を築く最初の一歩となります。表情は、あなたが何を考え、何を感じているのかを伝える最もパワフルなツールです。
大切なのは関わり…プラス表情!
本記事を通じて、職場での人間関係を築くための一つのカギ、すなわち表情の大切さを伝えてきました。
新たな環境に飛び込んだ際、あなたが周囲の人々にとって未知の存在となることは自然です。そうした中で、自ら積極的に観察し、学び、質問することで、関わりを築く第一歩を踏み出すことができます。そして、その関わりを更に深化、強化する魔法のような要素が、あなたの表情です。
実際、一つの明るい表情は、不可視のバリアを取り払い、心の距離を縮める力を持っています。新しい場面や環境に立たされるたびに、関わりを自らの手で形成し、表情を通してそれを豊かにすることの重要性を、常に心に留めておくことをおすすめします。