なんだか若者のレベルが下がっている気がする。
最近、そう感じたことはありませんか?
今回は、その理由のひとつと、解決策についてお話してみます。
赤ちゃんに対し、ごはんのことを「まんま」と言います。
口がうまく動かせない赤ちゃんに合わせたやさしい発音です。
仮に大きくなってもずっと「まんま」を使い続けたら、きっと「ごはん」と言えるのは遅くなるでしょう。
だって、それ以外を知らないのですから。
逆に、赤ちゃんの頃から「ごはん」と言い続ければ、早い段階でそう言えるようになっていたはず。
これは、相手の能力の上限を勝手に決めつけ「この子はまだ子供である」というキャップをはめた結果だと感じます。
人の能力には個人差があり、早く成長する人もいれば遅い人だっています。
にもかかわらず、多くの会社や上司たちは、1年生はここまで、2年生はここまでといった具合に、時間の経過で目標値を決め、キャップをはめることが多いのです。
これはあまり良い方法とは言えません。
成長の遅い人にとれば、そこまで達成していないことに焦りが生じストレスを感じます。
逆に成長の早い人にとれば、本当はもっと進める能力があっても成長を止めてしまいます。
これでは、ストレスを与えるマイナスか、成長を止めるゼロかの2択。
レベルが下がることはあっても上がることはない仕組みとなっています。
成長の早い若者にも、ひたすら「まんま」と言い続けている状況と言えます。本当はごはんと言えるのに。
成長の遅い相手にはしっかりとしたケアをし、早い相手にはどんどんと先へ進んでもらう。
きっとこれが理想の部下育成でしょう。
そのためには、年数による評価ではなく、「育成の階段」を用意することが重要です。
「〇年目にはこれができるように」という目標設定ではなく、「〇〇が出来たら次は〇〇」というように、どんどんと上っていける階段を用意するのです。
できないならしっかりとフォローをしましょう。
できるならどこまでも駆け上がってもらいましょう。
そこにキャップは必要ないのです。
これにより個々の成長が見える化するため、どの業務を任せられて、次に教えるべき内容も明確になります。
このような個性に合わせた教育の仕組みを作ることは、皆さんの会社を大きく助けることになるでしょう。
次の建設業を担うのは、どの時代だって今の若者なのですから。