Vol.020 多くの人は「自立」の考え方を間違えている

新入社員が現場に配属になる季節ですね。皆さんの会社はいかがでしょうか。

僕は一人で仕事をしているので淋しいものですが、フレッシュマンが入るというのはいいですよね。いつも気が引き締まる思いをしていたのを思い出します。

さて、そんな新人さんに、ぜひ伝えてほしいことがあります。いや、もしかしたら皆さんも理解できていないかもしれません。それは「自立すること」の考え方です。

自立の認識を間違えると、ともすれば孤立し、ストレスを抱え、逃げたい気持ちになってしまいます。でも向き合い方さえ変えれば、「自立」は簡単に成しえることができるのです。

では結論をお話しします。

自立とは「自分の力だけで前に進むこと」ではありません。

自立とは「周りを頼りながら、自分の意志で前に進むこと」です。

所長になり、自分の思った通りに現場を仕切ることが出来れば、ようやく自立だと考えている人は少なくありません。でも実際は、入社たばかりの新人だって、自立は十分に可能です。なぜなら自立とは、意識の違いでしかないからです。

もしあなたが、先輩に仕事の指示を出されたとしましょう。その時に、「自分は先輩の仕事を手伝っている」と考えるのであれば、これはいつまでたっても自立できない考え方です。なぜなら、その仕事は“先輩の仕事”だと思っているからです。

でも実際は、先輩から指示を出された時点で、それはあなたの仕事です。先輩の仕事を手伝うのではなく、自分の仕事をする意識があるかどうか。ここが意識の違いであり、最も重要な部分です。

自分の仕事だと思えば、その方法は自分で探すしかありません。仮に「先輩に教えてもらう」という方法だったとしても、仮に自力で考えたとしても。どういう手段で仕事を進めようが、自分の仕事を自分の意志で進んでいることになりますよね。これが自立です。

同じ「先輩に教えてもらう」にしても、言われたからやるのか、やるために知りたいのかの違い。似て非なるものなのはお判りでしょうか。

良かれと思い「何か手伝えることはありますか」と聞く人がいますが、この時点で仕事のありかが先輩のもとにあるという意識の表れといえます。

この意識から早く離れることが、成長速度を激変します。なぜなら仕事を任せても、自力で解決しようとする力が育つから。逆にそれができなければ、悲しいかな「指示待ち君」の完成です。40歳になろうとも抜け出せなくなります。

新人に教育をする場面で、この考え方は何度も伝えるべきです。いつも誰かが支えてくれるほど、現場は甘くありませんよね。まだ社会経験がなく真っ白なうちに、自立の考え方を持つことが出来れば、きっと若くしてどこでも生きていける強い人間に育つことでしょう。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次