GENBA LAb.の武田です。中小ゼネコンで現場監督歴17年、所長歴11年の経験があります。
「建設業は伸び悩んでいる」と思い、2020年8月に会社を辞めて独立起業しました。建設業界全体の後方支援をしていきます。
- 建設業のデジタル化
- 生産性を上げる方法
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- 先輩や職人との接し方
- 図面の読み方
- 悩みの解決法
などなど、主に、現場監督目線での配信になります。 上司にとっても若手や新人にとっても、役に立つ配信をどんどんしていきます!
現代社会はストレス社会
現代社会はストレス社会と呼ばれており、ストレスを感じないで生きていける人はなかなかいないのではないでしょうか。
ストレスというものを感じてしまうと心が病んでしまったり、病気に繋がったりします。そして、体の具合が悪くなり病院に行くと「ストレスから来るものですね」と診断された人は非常に多いと思います。
この記事ではなぜ人間はストレスを感じてしまうのかという内容を取り上げ、そのストレスをうまく活用していくことでストレスを味方につけることができるというお話をさせていただきたいと思います。
建設業で考えてみると、特に現場監督はストレスのかかりやすいポジションになります。このストレスと上手く向き合うことによって、仕事をスムーズ進め、そして早く成長できるようになっていただければと思います。
ストレスが与える影響について
ストレスの正体からお話しさせていただきましょう。
ストレスというものは実は自分の体の中の防衛本能のことを言います。
ちょっと分かりづらいですよね?ちょっともう少しかいつまんでお話ししましょう。
人間の中で起きること全ては基本的には生きるための行動、生きるための反応だという風に考えてください。
例えば風邪を引いて頭痛がするということはバイ菌が入ったり、何か障害的なものが起きていますよと身体に教えてくれるサインなのです。瞬きをするということですら人間にとっては非常に必要不可欠なものだったりするのです。
基本的に身体に起こる出来事というのは、全てにおいて人間にとって必要なものだと考えてほしいです。
この考え方から言うと、ストレスは良くないもの・抱えちゃいけないものとよく考えられますが、実は人間にとっては必要不可欠なものだったりするわけです。
ストレスが人間に与えてくれる良い影響は防衛するために外部の情報を遮断するということなんです。
この状態のことをストレスがかかっているという言い方をするのです。
例えば何か思い悩んでしまった事が起きた時にそのことしか考えられないと思ったことはありませんか?
仕事じゃなくてもそうです。例えば恋の悩みだったり。
そのことばかり考えてしまう場面を想像してください。
当然仕事のストレスを抱えてしまった時にだってそのことばかり考えていた記憶はありませんか?
でも時間が経つと“あの時なぜあんなに悩んでいたのだろう”と思うこともありませんか?
思い悩んでいる時にはその悩みに対しての情報だけを自分の頭の中でイメージさせられ、それ以外に起きている出来事は基本的に入ってこないような状態に脳がシャットアウトしているのです。
これはつまりどういうことなのかというと一つの問題点を見出したと体が反応しているのです。何か問題点を発見した時にはそれを解決しないと自分に不利益が起きる可能性があるわけです。
だから体は本能的に解決しなければいけない事案だと認識し、他の情報は遮断され、それしか見えないように自分の体がしているという状態になるのです。
つまりは悩み・壁というものを乗り越えるために体が意識を全集中させているのだということになるのです。
これがストレスが掛かったという状態になるわけです。
このように情報が遮断された状態になるので他の事を一切意識しない状態で五感全てをそこに集中することで、悩みを乗り越えやすい状態を体が作ってくれているというメリットがあります。しかし、悪く言えば他の情報が入ってこないので俯瞰して見ることができない状態だとも言えるのです。
このように考えていくとストレスは善悪表裏一体の存在と言えるわけです。
ストレスはチャンス!
そして、状況によってはこのストレスがものすごい力を発揮する場合もあるのです。
例えばスポーツ業界です。
観客大勢がいる状態でその競技に100%の力を出さなければならない状況にあります。
ストレスが適度にかかった人間は基本的に周りの情報が一切入ってこないという状況になります。周りがどのような状況だったとしても課題を解決するためにすべての意識を向けられているという状態を作ることができます。
なのでスポーツ業界においてはストレスをうまくコントロールするということが非常に重要だということです。ストレスがない人間よりもストレスがかかった人間の方が強くなるということなのです。
では建設業界ではどうでしょうか。どのように向き合っていけばストレスと上手く付き合うことができるのか考えていきましょう。
考え方は簡単です。
ストレスがかかった状態だということはつまり本能がその課題・壁・悩みというものを乗り越えようとしてくれている状態なのだと捉えます。
身体が問題を解決しやすい状況を作ってくれているわけですからそれを乗り越えるということに集中すればいいのです。ただし。集中した時に誰にも相談をしない、外部の情報を一切取り入れない状態で集中するとそれ以上の情報が入りづらい状態になっているということも知っておいていただきたいのです。
そこで、信頼のおける人間に相談をしてみることも良い手立てです。
外部情報が遮断されている状態の脳では俯瞰して考えづらくなっているからです。
そして、このストレスがかかっているという状態は自分が成長しやすい状態を作ってくれているチャンスと捉えてみてはどうでしょうか。
ストレスは壁を乗り越えようとしているサインなのだと捉え、そこに前向きに力を注げるような環境を作りましょう。この状況を乗り越えた時には必ず一段階上の自分が待っているはずです。
ストレスをうまく活用しましょう
ストレスがかかった時点で自分の本能がさまざまな情報を遮断し、一つの問題に対して物凄く注力できる状態を作ってくれているのであればそれを有効活用すべきです。
捉え方一つで、ピンチに思える現象がチャンスにもなるということです。
ストレスというものは自分の悩み・壁に対し、そこに集中しなければいけないと外部の情報を遮断してくれていると防衛本能なのだということなのです。何かしらの問題点にぶつかっていると本能が言ってくれている状態なのです。
そしてその状態になっているということは、自分の目の前に壁がある。
壁を乗り越えることが出来れば自分はステップアップすることができる。
前向きにとらえることによってストレスとうまく向き合い、そしてストレスをうまく活用しどんどん自分のステップアップをしましょう。
おそらく成長という意味で心を強くする一番の近道なのかもしれません。逆に考えるとストレスフリーという状態というのは、成長するチャンスを逃しているのかもしれません。
ストレスが適度にかかる状態を作っていくということも成長する上では必要なプロセスなのではないかと思います。
悪者という風に思われがちなストレスなのですが、人間の中でそもそも悪者の反応というものはないのです。
確かにストレスが過度にかかってしまうとよくないことかもしれませんが、初期段階のストレスは少なくとも集中するために必要な反応でありますので、その反応というものをしっかりと活用しどんどんステップアップできるように、ストレスとの向き合い方を自分で見極めるようになっていただければなと思います。