
まだまだ現場歴は浅いし、どうすれば上手に仕事をこなしていけるの?
今回はこのような悩みにお答えしていきます。
現場監督歴が浅いと仕事ができないと悩むことがあるのではないでしょうか。しかし、新人を長年教育してきた立場の私としてはできないのは当たり前で全く問題ないと考えています。むしろ、できなくて悩むのが仕事だと言いたいくらいです。
そうは言っても、仕事ができるようなるための近道があればそれに越したことはありません。
なので、今回は仕事ができる人はみんなやっている仕事術というものを2つお伝えしたいと思います。逆に言うとできない人が実践していないこと2選とも言えるというような内容になっております。
できる人の仕事術【2選】

今回はできるくんとできない君の2人に登場していただきます。
どういう風に仕事を進めていくと仕事スピードが上がるのかというようなところに焦点を当てます。もっと効率よく仕事できますというパターンを2つ紹介させていただきたいと思います。
すぐに実践できる内容になっているので今からでも取り入れていただき、どんどん出世の階段を駆け上がるような人間になっていただければなと思います。
その1【指摘は初めに受けておけ!】
例え話:施工図を書く業務指示
できない君の場合
仕事を始め、その図面を書き上げるのに一週間の時間を費やしました。一週間の終わりに上司に出来上がった基礎伏図が炊き上がりましたと提出しました。
そしてその上司が見て一言言います。“これどこの現場?この現場じゃなくない?”と。
ちょっと極端な例かもしれませんがこの段階で上司も絶望します。そしてできない君も絶望することになります。
なぜなら一週間やってきたことが全然違う現場の図面を書き続けていたからです。
図面を改めて書き直すことになるというのができないくんのストーリー。つまりは実際に図面が書き上がるまでに要した時間は二週間ということになります。
できる君の場合
伏図、断面図、凡例、フレームなどいろんな要素があると思いますがそれらのレイアウトを決めます。レイアウトが出来上がった段階で上司に見せます。
上司はその図面を見て一言言います。“これどこの現場の図面なの?違わない?”と。
ここの指摘を受ける段階までに要した時間というのはおおよそ30分程度。できる君は30分間無駄な仕事をしてしまったことになるのです。そしてすぐに正しい現場の図面に取りかかることになります。
そこから一週間かけて完成させ、図面が書き上がるまでに要した時間は一週間と30分。
お分かりいただけましたか?
これが【指摘は最初の段階で受けておけ】ということなのです。
実際にできる君とできない君に仕事の大きな優劣の差はないということは分かりますね。
両方とも一枚の図面を書き上げるのに一週間かかっているのです。
ただしその仕事のやり方一つによってできない君はトータル2週間で図面を書き上げたということです。そしてできる君はトータル一週間と30分。約一週間で書き上げました。
総体的に見ていくとできる君の方が半分の時間で終わらせたという事実は変わらないのです。
ある程度外力が見えた段階で一度アドバイスを求めるということがこの明暗を分けたことになるわけです。
無駄にした時間のレベルが全く違うということはお分かりいただけますでしょうか。
小さな出来事かもしれませんが、これが1ヵ月2ヶ月そして6ヶ月1年という風に続いていくと一体どのぐらいの仕事量の差がついてしまうのかっていうことは何となく想像できますよね。
仕事のスピードはそもそもの能力の差ではなく、早い段階で指摘を受けたか受けてなかったかこれによって大きく差が開いてしまっていくということになるのです。
その2【80点でスピード2倍にしろ!】
例え話:3つの仕事の業務指示
・打ち合わせの議題作成
・災害防止協議会の議事録作成
・週間工程表の記入
できない君の場合
一個一個の仕事を2日・2日・2日とみてトータルで6日間かけその仕事を全部全うしていくという順番で仕事を進めていきます。
できる君の場合
一つ目の資料を作っていきますがある程度形にし次の仕事に移ります。
二つ目の災害防止協議会の資料は後で整理したりフォントを整えたり、より見やすいものに調整する必要がありますが打ち合わせができる状態まで作成し次の仕事に進みます。
三つ目の工程表の作成は月間工程表を元にして現状とかね合わせてざざざざっと手書きで書いたものを用意しました。
三つの仕事が全部完了するのですが全部が完璧ではないのです。
80点ぐらいの出来になっているので仮にこのまま進んだとしても内容が網羅しているため誰も困ることはないです。ただし丁寧かどうかと言われるとちょっと雑と思ってしまうものを作り上げます。
ここまでに要した時間というのは3日。つまりはできない君と比較すると半分の時間で出来上がったことになります。この両者のスピードの差というのは圧倒的にできる君の方がいいのですが、品質はできない君の方が丁寧なものができています。
例えばイレギュラーが起きた時はどうなるのか考えてみてほしいのです。風邪をひきましたということにしましょう。
できない君の場合、熱がある状態なのですが自宅にパソコンを持ち込み苦しみながらもやり続けなければいけない状況に陥ります。なぜなら4日目の段階で一つは全く手をつけていないような状況になるからです。
できる君はというとまずは荒削りですが8割終わっています。資料として内容は網羅しているので打ち合わせはできます。行程は進められます。配ることもできますという状況になっているのです。
何事もなく6日目を迎えられた時にはできる君もできない君も同じ品質の三つの資料を提出したことになると思うのですが途中で打ち切られてしまった場合の差は歴然です。
押し引きが大事

仕事というのは基本的に8割が境目と言われています。
8割の出来までもっていく仕事量が約半分。そして残り2割を完璧にまで仕上げる。ここの2割が半分の能力が必要だという風に言われているのです。
つまり8割でいいのなら倍のスピードで仕事することができるということなのです。8割の仕事に留めておくことが自分の中で意図的にできれば倍の仕事することができるようになるのです。
こういう風にできる君は仕事の押し引きを知っているのです。
ここは完璧にやらなければいけない、ここは雑でいいよねというその押し引きを知っていることによって仕事の効率化を測ることができ時間を有効に使うことができるようになるのです。
まとめ

できる人の仕事術を2つお伝えさせていただきました。
スピードで考えてみると丁寧に積み上げていく人よりもざざざっと進んでくれた方が仕事のテンポとしては早くなります。
テンポが速くなれば色んな仕事に対して先手を打つことができるようになると思います。そういう風に前もって進めることができる人間に仕事を頼みたいと思うと思います。
仕事のスピードは能力とは関係ないところにあるということはおわかりいただけますか。
両方とも最終的着地地点としては同じ時間がかかり、同じものを作り上げているのですがその考え方やプロセスが違うだけで倍のスピードの差がつきます。
1の方法と2の方法を掛け合わせるとつまりは4倍のスピードの差がついてしまうということになるのです。
どういうステップでやることが一番良い方向なのか、手戻りが少ないのか、気が抜けるところと抜けない所があるのかその押し引きをしっかりと見極めたうえで仕事をやってくと周りの4倍のスピードで駆け上がっていくことができるというのは必然的に分かってくると思います。
是非皆さんもいろいろ工夫をして自分なりの方法を見つけてみてください。
