職場に新しい人が入ってくるというのは珍しい話ではありません。
あなたは、新人が職場に入ってきた際、どのような態度を取りますか?
様々なタイプがいるかと思いますが、今回は多いであろう「放っておくタイプ」に焦点を当ててお話していきます。
一聴、害がないように感じますが、この関わらないという先輩の態度が新人を追い詰めてしまっている可能性があります。
新人が育たない職場にまともな未来はありません。
今回は、新人に対してどのように接することが良いのか、先輩のあるべき姿についてお話していきます。
人手不足な現在の建設業のためにも、そして未来の建設業のためにも、まずは新人との接し方を見直すところからはじめてみるのはいかがでしょうか。
知らぬうちに新人を辞めさせる先輩になっていない?
新人という存在
建設業の人手不足は年々深刻なものとなってきています。
そんな建設業界に新たな人材が入ってくるということは喜ばしいことに違いありません。
新人を育てるということは簡単なことではありませんが、立派に育ってくれれば組織にとっても大きなメリットが得られます。
ベテランばかりの組織は活性化しません。若くて未熟な新人と、年配のベテランがバランスよくいることも大切なのです。
新人が入ってくると起きること
新人が入ってきたとき、組織内の人間の脳内はこのような感じでしょう。
この新人は、どんな子なのだろうか。やる気はあるのかな。
だらしない格好だな。きっと仕事も雑なんだろうな。
どんな先輩たちなのかな。怖い人もいるのかな。優しいといいな。
見た目や簡単な自己紹介といった少なすぎる情報から想像を膨らませ、勝手にお互いを品定めしているのです。
お互いと言いましたが、少人数である新人に対して、先輩は大人数なので心の余裕は違うはずです。
先輩サイドは大人数であることで、自分くらいいいやという感情が生まれ関わることをしないという選択を取ることができます。
しかし、新人サイドの立場と状況は全く違い、どうにかして先輩たちに自分のことを分かってもらわなければ!と必死なのです。
知らぬうちに、新人を育てられる先輩になろう!
新人がおかれている状況を知ろう
あなたは職場に楽しく話ができる仲間がいますか?
今の組織にいる年月が長い人ほど、いると答える方が多いのではないでしょうか。
ひとりしかいないかな・・・なんて方もいるかもしれませんが、ひとりいれば十分です。
考えてみてください。
今日から入ってきた新人にとって、そのような心の拠り所になる存在はひとりもいないのです。
それどころか、知識や力も上の先輩たちから大人数で品定めされている状況なのです。
例えるなら、ひとりで大群に立ち向かおうと頑張る子羊といったところでしょうか。
この状況、とても怖いと思いませんか。
先輩であるあなたが出来ること
やる気に満ちて新しい世界に飛び込んできた子羊を救えるのは、先輩であるあなたです。
得たいの知れない新しいことに挑戦するのには勇気がいるのと同じで、新しいことには触れない方が正直楽です。
得たいの知れない新人に対して、近づかないに越したことはないと考えるのは自然な流れです。
しかし、それではお互いの距離はいつまでも埋まることがなく、組織内にいるはずなのに感じるアウェイ感が消えることもありません。
それだけならまだしも、新人にとっては辛い状況が続くことになるので、追い詰められ結果辞めざるを得ないなんてこともあり得ます。
せっかくこの業界に興味をもち、やる気に満ちて仲間になってくれた新人が辞めてしまうのは、大きすぎる損失です。
今こそ先輩の権力を上手に使い、進んで話しかけましょう。進んで関係をもちましょう。
新人にとっての知ってる人になりましょう。居場所をつくってあげましょう。
まとめ
新人が入ってくるという事はうれしいことです。
せっかく入ってきた新人が辞めてしまい、人手不足の状態が続けば仕事はまわりません。
はっきり申しますと、新人がすぐにやめてしまう会社はいずれ廃れます。
新人だから仕事がまだ出来ないのは当たり前と割り切り、新人にとって居心地の良い環境を作り出すことができるのは先輩であるあなたです。
新人に伝わる程のウェルカムな状況を作った上で、はじめて新人の実力を発揮できる舞台が整います。
新人だから厳しくしなければいけない、生意気な新人に優しくするべきではない、いいえ、そんなことはありません。まだ、その段階にすら来ていません。
まずは、新しい環境に飛び込んできた新人が毎日楽しく職場に来られるように、良い方向に先輩の権力を振りかざしサポートしましょう。
ぜひ建設業の未来のためにも、新しい仲間が建設業で大いに力を発揮できるようになるには、先輩であるあなたの力が必要不可欠なのです。