建設業はなかなかデジタル化に着手できていない業界の象徴と言えるようになってしまいました。
「建設業はデジタル化はできない」と多くの人が口にします。ですが、その発言のほとんどはやってみたわけではない人の口から出たものだと僕は考えています。
そんなデジタル化の代表格として君臨するのが「ペーパーレス化」ではないでしょうか。あまりに初歩的な感じがあり、業界を変えていくために効果的な施策だと思えないかもしれません。
しかし、この【ペーパーレス化】こそとても重要であるというお話をします。
結論を少しだけ話すとペーパーレス化の本質は紙をなくすことではないのです。
ペーパーレス化の本当の意味
ここで現場でのペーパーレス化はどういうものがあるのか、事例を挙げてみましょう。
例えばKYミーティング日報だったり、新規入場者アンケートだったり。そういう日々増え続ける紙ベースの書類をデータ化することによって、印刷も不要、綴じたり整理したりも不要にできます。安全パトロールも簡素化できますよね。
「ペーパーレス化」と聞くと、とにかく資料をデータにしていくことによって、「紙をなくすこと」が最重要であると思っている人は非常に多くいます。
だからこそ「紙代なんてたかが知れている。ペーパーレス化なんて意味がない」と思ってしまう人が後を絶たないわけです。この発言は正直絶望します。
なぜなら【ペーパーレス化の本当の意味】はそんなもんじゃないから。それは本質を理解できていないということなのです。
もし今後デジタルを活用できるかどうか。ITを活用していけるかどうか。それは、このペーパーレス化をできるかどうかに、全てかかっているのです。・・この意味わかりますか?
「ペーパーレス化」をすることは「紙をなくすこと」が本質ではありません。
「データ化すること」が本当の目的なのです。
ペーパーレス化のメリット
紙は物質であり、移動する時には人間の手が必要です。基本的にはその紙が汚れたり、破れたりしたらなくなります。簡単に増やすこともできませんし、書き換えるのもきれいにはいきません。
でもデータは情報であり、インターネットが普及した今では、瞬時に移動することもできます。もちろん簡単に増やすことも、編集することもできます。誰でもです。
一度データ化された情報は、いつでもどこでも利用できますし、活用が可能です。逆に言うと、紙である以上は限定的にしか活用することはできないということです。
例えば、社内共有システムを採用する、5G技術を導入する、AIを活用する、ロボット技術を取り入れるなどなど。今後、働き方を変えていこうとすると、こういった技術を活用したくなりますよね。
でも、これらは全て「データ」があって初めて活用できます。つまり、資料が紙である以上、日本がどんなに進化しようとも、そんな技術は活用できません。活用する権利を持っていないから。
つまりペーパーレス化をなめている場合、世の中の技術の進化と、あなたの働き方とは「完全に無関係」になっているということです。切り離され、置き去りにされてしまっているのです。
まとめ
何となく理解出来てきたでしょうか。
要するに、今加速的に進歩している全てのデジタル技術の、その全ての入り口にあるものは何かというと。
それは【ペーパーレス化】だという事です。
「そんなのもう古いよ」じゃないのです。「今さら?」じゃないのです。このハードルは今すぐにでも越えなければいけないという事なのです。
そこを超えれば、その先にはたくさんの選択肢が待っています。ようやくデジタル技術を活用する「入場券」を手に入れたのです。
さぁ。バカにせず、大いなる一歩を踏み出しましょう!