【今さら聞けない”残業規制”】施工管理の働き方はここがギリギリのライン

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今日取り上げたいテーマは、2024年4月から施行される「残業時間の上限規制」についてです。

多くの方がこの変化について話し合っている中、私たちはどのように対応し、この新しいルールの中でどのように働いていけばよいのでしょうか?今日は、ざっくりとした規制の概要から、日々の業務にどのように落とし込んでいけば良いのかについて、考えていきたいと思います。

この記事を書いた人

腕組みをする運営者

株式会社 RaisePLAN 代表取締役

武田 祐樹(たけだ ひろき)

【これまでの活動】

  • 総合建設業に17年在職後、独立起業。
  • 建設現場の生産性向上支援や施工管理の教育支援を展開。
  • 中小企業デジタル化応援隊事業(中小企業庁)のIT専門家。
  • YouTube音声配信Instagramメールマガジンなどで情報発信を行い、電子書籍の出版やオンライン講師、オンラインセミナー活動に積極的に取り組む。
  • 建設業の現場効率化の仕掛け人としてAbemaPrimeに出演(2023年3月)。
目次

残業上限規制のおさらい

残業上限規制のおさらい

まず、この新しい規制が何を意味するのか、具体的な内容をお伝えします。残業時間の上限規制は、従業員の健康保護とワークライフバランスの向上を目的としています。この規制には「一般条項」と「特別条項」の二つのパターンがあり、一般条項では年間360時間、つまり月平均で30時間を残業の上限としています。これは、従業員が過度な労働による健康障害を避けるためのラインとされています。

しかし、一定の条件下では「特別条項」が適用され、年間720時間までの残業が許可されます。この倍増する許可時間は、業務の特性上、避けられない繁忙期など特別な事情がある場合に限定されます。ただし、この特別条項には厳格な条件があり、例えば連続する2ヶ月間の平均残業時間が80時間を超えてはならない、といったルールが設けられています。これは、従業員が継続的に過剰な労働を強いられることのないようにするための措置です。

特別条項の適用には、予見可能な業務増加は含まれず、臨時かつ予期せぬ業務の増加のみが対象とされます。つまり、毎年恒例の繁忙期であれば、それは「特別」ではなく、計画的に業務量の調整が求められるというわけです。この点は、実際の運用において多くの議論が交わされることと思います。なぜなら、実際の現場では、何が「臨時」であり、「予見不可能」であるかの線引きは非常に難しいからです。

社会的リスク

社会的リスク

この上限規制を守れない場合の社会的リスクについても触れておきたいと思います。仮にこの規制を破った場合、企業は「違反企業」として社会的な信用を失う可能性があります。また、SNSなどを通じて悪評が拡散するリスクも高まります。このような状況を避けるためにも、企業は一般条項を基本とし、特別条項の適用は極力避けるべきだと言えるでしょう。

適切な勤務パターンは?

適切な勤務パターンは?

ここからは、具体的な勤務パターンについて考察していきます。例えば、朝8時から夜20時まで勤務する場合、土曜日を含む全出勤とした場合の残業時間は月に104時間に達します。これは、一般条項も特別条項も明らかに超える数値です。土曜日を休みにする場合でも、月84時間の残業となり、一般条項を超えることになります。このような勤務形態は、新しい規制の下では持続不可能であることが明らかです。

では、適切な勤務パターンはどのようなものでしょうか。

この規制を踏まえた基本的な勤務パターンとして推奨されるのは、「朝8時に出勤し、夜6時には退社する」というスケジュールです。これは、労働時間の健全な管理を実現するための出発点となります。さらに、週末の休息は労働者の健康維持と生産性向上に不可欠です。したがって、土曜日を休日とすることが推奨されますが、これは土曜日に限らず、週5日勤務を基本とし、週に2回はしっかりと休むことが重要です。この勤務パターンは、残業時間を年間360時間以内に収めるための基本ラインとなります。

しかし、多くの人が特別条項の存在に注目し、年間720時間までの残業が許されると誤解していることがあります。重要なのは、これは例外的なケースであり、基本的には一般条項の範囲内で労働時間を管理することが求められます。

残業時間の削減は、仕事の効率化だけでなく、健康管理とも直結しています。8時から20時までの勤務が常態化している現場では、実質的に労働時間を1日2時間削減することが必要です。これは、日々の業務を約3割減らすことに相当します。現実には厳しい目標かもしれませんが、長期的な生産性と健康のためには必要なステップです。

まとめ

最後に、改めて強調させていただきますが、朝8時から夜6時までの勤務、そして週に一度は必ず土曜日を休むことが、これからの働き方の基本ラインです。この基準をさらに発展させ、月に3回、または全ての週末を休むことも、健康と生産性を保つ上で大いに推奨されます。しかし、これを超える働き方は、長期的に見て持続不可能であると理解していただきたいです。労働時間の管理においては、朝の準備時間や通勤時間も考慮に入れ、総合的な勤務時間の把握が必要です。これらを考慮した上で、健全な労働環境を構築することが、特に中小の建設業者や現場管理者にとって重要な課題であると言えるでしょう。

この新たな残業上限規制に適応する過程で、我々が目指すべきは、ただ規制を遵守することだけではありません。より良い働き方、生活の質の向上、そして最終的には業界全体の持続可能な発展を目指すことが大切です。本日の内容が、皆様の今後の働き方において、何らかの参考になれば幸いです。今回のお話をきっかけに、働き方改革に対する皆様の理解が深まり、具体的な行動へと繋がることを心から願っております。

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