【新人施工管理必見!】コンクリート積算の基本と数量の拾い方を徹底解説【計算方法も解説】

「必見!超簡単!コンクリート数量の拾い方」見出し画像

建設現場では、 「どのくらいのコンクリートが必要か?」 を正確に計算することが欠かせません。
この計算を 「積算(せきさん)」 といい、 コスト管理や材料発注の精度を高めるための重要なスキル となります。

本記事は 「コンクリートの積算方法」 について、初心者の方でも スムーズに理解できるよう 解説します。

積算は一見難しそうに感じますが、 高校レベルの数学ができればOK!
この記事を読むことで、 積算の基本ルールから「コンクリート数量の拾い方」まで 現場で使える知識を 短時間で習得 できます。

それでは早速、積算の世界に踏み込んでいきましょう!

この記事で学べること
  • コンクリート積算の基本ルール
  • 「拾い」と「積算」の違いと実践的な計算方法
  • 現場で役立つコンクリート数量の拾い方
  • コスト管理や材料発注の精度を高めるスキル

実は、この記事で紹介する内容は本来「研修」で学ぶレベルのもの。
今回は特別に、 研修やeラーニング【Edu建】で提供されている実践的な積算ノウハウの一部を無料で公開します!

建築セコカンのeラーニング【Edu建】
800本超の実践動画 × 圧倒的な実績。
新人研修から独学のスキルアップまで、 現場で本当に使える知識 をオンラインで効率よく習得!

従来の研修と比べ、 圧倒的なコストパフォーマンス で導入可能。YouTubeでも高評価を得た実績あるコンテンツで、施工管理のプロを目指そう!
>>詳細を見る

新人スキルアップ研修
現場の負担を減らしながら、新人を即戦力へ。
基礎から実務まで学べるオンライン研修 で、自立型の施工管理者を育成します。

年間4回開講、1クラス10名の少人数制。
ここまで実務に特化した研修は他にはありません。
>>詳細を見る

株式会社 RaisePLAN 代表取締役
武田 祐樹(たけだ ひろき)

【保持資格】

  • 一級建築士
  • ー級建築施工管理技士
  • 一級土木施工管理技士

【これまでの活動】

  • 総合建設業で施工管理として17年勤務後、独立起業。
  • 建設現場の生産性向上施工管理の教育支援を展開。
  • 中小企業庁「デジタル化応援隊事業」のIT専門家
  • YouTubeチャンネル建設業を持ち上げるTV』を運営し、登録者1.2万人を獲得。教育特化長尺動画が8万回再生を突破。
  • Instagramや音声配信など多メディアで情報発信
  • 電子書籍出版オンラインセミナーを精力的に実施。
  • 2023年3月、AbemaPrime出演で現場効率化施策が注目。

記事の監修

腕組みをする運営者

株式会社 RaisePLAN 代表取締役
武田 祐樹(たけだ ひろき)

【保持資格】

  • 一級建築士
  • ー級建築施工管理技士
  • 一級土木施工管理技士

記事の監修

腕組みをする運営者

【これまでの活動】

  • 総合建設業で施工管理として17年勤務後、独立起業。
  • 建設現場の生産性向上施工管理の教育支援を展開。
  • 中小企業庁「デジタル化応援隊事業」のIT専門家
  • YouTubeチャンネル建設業を持ち上げるTV』を運営し、登録者1.2万人を獲得。教育特化長尺動画が8万回再生を突破。
  • Instagramや音声配信など多メディアで情報発信
  • 電子書籍出版オンラインセミナーを精力的に実施。
  • 2023年3月、AbemaPrime出演で現場効率化施策が注目。

【ざっくり検算】簡易的な計算方法もあります

目次

「拾い」と「積算」って何?

コンクリートの積算には、大きく分けて 「拾い(ひろい)」「積算(せきさん)」 という2つの方法があります。

用語説明
拾い(ひろい)施工図をもとに 実際に施工するためのコンクリートの量 を計算する方法。
積算(せきさん)設計図をもとに 見積もりの金額を計算するためのコンクリートの量 を算出する方法。

つまり、拾いは「施工のため」、積算は「見積もりのため」に行う計算 なんです!
どちらも「コンクリートの量を計算する」という点では同じですが、目的が違うので注意しましょう。

積算をするために必要なスキル

コンクリートの積算を行うには、次のスキルが必要です。

数学の基本

積算では、コンクリートの 体積(㎥) を求めます。
高校で習う 「ヨコ × タテ × 高さ」 の計算ができればOK!

例えば…
縦 3m × 横 2m × 高さ 0.5m の壁 の場合、
3 × 2 × 0.5 = 3.0 というふうに計算します。

図面を読む力

コンクリートの積算では、以下のような図面を読み取る力が必要です。

  • 設計図:建物の全体の設計が書かれている図面
  • 施工図:実際の施工に必要な詳細が書かれている図面
  • 基礎伏図梁伏図 など、部位ごとの図面

最初は難しく感じるかもしれませんが、基本的な図面の見方は 別の学習コンテンツ で学ぶことができます。

表記のルールを理解する

積算では、計算ミスを防ぐために 数字の表記ルール を守ることが大切です。

例えば…

  • 小数点以下の数字は 「上に小さく書く」
     → 12.840 を書くときは 「12.」 の右上に 「840」 と小さく記入
  • マイナスの表記は 「▲(三角マーク)」を使う
     → 「-12.840」 ではなく 「▲12.840」 と記載

こうすることで、読み間違いを防ぎます。

ここまで理解できれば、次に本格的に積算の話を進めていきます。まずは「設計図積算」について解説しますので、確実に理解してくださいね。では、次のステップへ進みましょう!

設計図積算とは?

「積算」とは、コンクリート工事の 見積もり金額を算出するための計算 です。
設計図をもとに 「どのくらいの材料が必要か?」 を計算し、工事にかかる費用を見積もります。

設計図積算のポイント

  • 共通の寸法を使う  → 同じ寸法の部分はまとめて計算 する
  • コンクリートだけじゃなく、掘削・砂利・型枠・左官なども一緒に計算  → 積算では コンクリート以外の工事 も考慮する

例えば…
建物の基礎部分を積算する場合

  • 体積(㎥):コンクリートの数量
  • 型枠の面積(㎡):コンクリートを流し込むための枠の面積
  • 左官のコテ均し面積(㎡):コンクリートを仕上げるための面積
  • 掘削土量(㎥):掘った土の量

このように、積算は コンクリート工事のすべてを考えた計算 になっています。

積算を始める前にやるべきこと

積算を始める前に、次の2つのポイントを押さえましょう!

何を知りたいのかを明確にする

積算の目的によって、計算する内容が変わります。たとえば、次のような目的の違いがあります。

目的具体例
全体の数量が知りたい建物全体のコンクリートの合計量
部位ごとの数量が知りたい基礎・柱・梁・スラブごとの数量
打設範囲ごとに分割したい「1階」「屋上」「A工区」など

目的を明確にしないと、あとで「こんな計算じゃダメだった!」とやり直すことになります。「自分は何のために積算をするのか?」をしっかり考えましょう!

計算の順番を決める

積算には 「拾い出す順番」 がとても大切です。
順番を決めずに計算すると、抜け漏れやミスが増えてしまいます。

部位拾い出す順番
基礎部分の積算①ベース → ②底盤 → ③柱 → ④地中梁 → ⑤壁・布 → ⑥スラブ
上階の積算①柱 → ②梁 → ③壁 → ④スラブ → ⑤階段・その他

上から順番に積算すれば、計算ミスを防ぎ、抜け漏れを防ぐことができます!

「トレーサビリティー」の考え方

トレーサビリティーとは、後からチェックできるようにすること!

積算は「ただ計算して終わり」ではなく、間違いがないか後から確認できるようにすることが大切 です。だから、自分だけがわかる計算式ではダメなんです。

例えば、こんな計算をしたとしましょう。

柱のコンクリート量

  • 柱 0.6m × 0.6m × 2.72m × 4本 = 3.917㎥
  • ベース 2.0m × 2.0m × 0.8m × 1つ = 3.200㎥
  • ベース 1.8m × 1.8m × 0.6m × 1つ = 1.944㎥

これを どこで計算したか明確に記録しておく ことで、あとでチェックしやすくなります。

記録の仕方の例

  • 柱 C2 : X2 通り0.6×0.6×2.72×4=3.917
  • ベース F4 : X1-Y32.0×2.0×0.80×1=3.200
  • ベース F2 : X3-Y11.8×1.8×0.60×1=1.944

このように、計算の元となった図面や位置を記録しておくと、「どこでこの数字が出たの?」 という疑問がなくなり、あとで見直すときにすぐ確認できるようになります!

積算演習(設計図)

では、実際に設計図を使ってコンクリートの積算をしてみましょう!積算の手順は 拾い出しの順番 を意識することがポイントです。

積算の手順(例:設計図の拾い)

  1. ベースのコンクリート量を求める
  2. 柱(GL下)のコンクリート量を求める
  3. 梁(GL下)のコンクリート量を求める
  4. スラブのコンクリート量を求める
  5. トレーサビリティーを意識して計算を記録する

この順番で拾い出すことで、計算ミスを減らし、「どこを計算したか」が明確になります!


それでは積算をやってみましょう。目安時間は30分です!


回答例はこちらです。参考にしてみてください。

ここまでのまとめ

  • 拾い(ひろい)施工のため積算(せきさん)見積もりのため の計算
  • 積算には 体積計算、図面を読む力、表記ルールの理解 が必要
  • 設計図積算 では、コンクリートだけでなく 型枠・掘削・左官なども考慮 する
  • 積算を始める前に、何を知りたいのかを明確にする!
  • 拾い出す順番を決めることで、計算ミスを減らせる!
  • トレーサビリティーを意識して、計算の根拠を記録する!

積算は、「適当に計算して終わり」ではなく、正確に積み上げることが大切 です。
次は 「施工図積算」について詳しく解説していきます!

では、次のステップへ進みましょう!

施工図積算とは?

施工図積算とは、実際の工事を行うために必要なコンクリートの数量を正確に算出する積算方法です。
施工の流れや現場の状況を考慮しながら計算を行うため、設計図段階の積算とは異なるポイントがいくつかあります。

設計図積算と施工図積算の違い

積算には 「設計図積算」「施工図積算」 の2種類があることを学びましたが、それぞれの違いを改めて整理してみましょう!

項目設計図積算施工図積算
目的見積もりのための数量を算出施工のための数量を算出
計算対象構造体のみ(コンクリート+型枠+掘削など)コンクリートのみ
使用する図面設計図(構造図・伏図など)施工図(詳細な施工方法が記載)
計算の精度ある程度の概算施工に必要な正確な数量

つまり、設計図積算は「お金の計算」、施工図積算は「工事のための計算」 です!

施工図積算で意識すべきポイント

  1. 施工の流れを考える
    • 施工順序によってコンクリートの打設方法が変わる
    • 例えば、「最初にベースだけ打つ」「部分ごとに打設する」 など
  2. 設計図よりも数量が増える場合がある
    • 増しコン(補強や保護のためのコンクリート)
    • フカシ(段差を作るための追加コンクリート)
    • 段差補強 など

施工図積算では、施工性を考慮して、設計図よりも少し多めの数量を拾う ことになるのです。

施工図を使った積算演習

では、実際に施工図を使って積算をしてみましょう!ここでも 「拾い出しの順番」 を意識することが大切です。

施工図の記号の読み方

施工図にはさまざまな 記号 が使われています。
例えば、以下のようなものです。

記号意味
F基礎ベース(フーチン)
C・P柱・間柱
Sスラブ
G・B大梁・小梁

他にも様々あり、また図面によっても癖があります。施工図を見るときは 凡例(図面の説明) を確認して、どの記号がどの部位を指しているのかを理解しましょう!

施工図積算の基本的な流れ

施工図積算では、次の順番でコンクリートの数量を拾い出していきます。

  1. ベースのコンクリート量を求める
  2. 柱(GL下)のコンクリート量を求める
  3. 地中梁のコンクリート量を求める
  4. スラブのコンクリート量を求める

※トレーサビリティーを意識して計算を記録する

この順番で拾い出せば、計算ミスを減らし、整理しながら積算を進めることができます!

それでは積算を実際にやってみましょう。目安時間は30分です!

回答例はコチラ。参考にしてみてください。

設計図積算と施工図積算の比較

ここまで学んだ 「設計図積算」と「施工図積算」 の違いを、もう一度整理してみましょう。

項目設計図積算施工図積算
目的コスト管理・見積もりのため施工のため
計算対象コンクリート + 型枠 + 掘削コンクリートのみ
必要な情報設計図・構造図・伏図施工図・伏図
数量の差設計通りの数量増しコン・フカシなどを含めた数量
精度ある程度の概算施工の実際に合わせた正確な数量

ポイント

  • 設計図積算は、「どれくらいの材料が必要か?」 を決めるための積算
  • 施工図積算は、「どうやって工事をするのか?」 を考えながら積算

実際の施工では、設計図の数量通りにコンクリートを打つわけではありません!現場での作業効率や施工方法を考慮し、数量が増えることもあります。

ここまでのまとめ

  • 施工図積算は、施工のための正確な数量を算出する積算方法!
  • 施工の順序や増しコン・フカシなど、設計図とは違う要素を考慮する!
  • 設計図積算は「コスト管理」、施工図積算は「施工のため」!
  • 伏図を正しく読んで、拾い出しの順番を意識する!

施工図積算は 「実際に施工するときにどれだけのコンクリートが必要か?」 を考える積算方法です。設計図積算とは少し違った視点が必要になりますね!

積算のまとめ

積算を正しく行うためには、目的に応じた計算方法を理解し、実際の施工に必要な数量を正確に把握することが大切です。ここでは、積算の重要なポイントを改めて整理していきましょう!

積算の目的によって計算が変わる

積算には 設計図積算施工図積算 の2種類がありましたね!
それぞれの 目的 によって、積算方法が変わることを理解しておくことが重要です。

積算の種類目的計算内容
設計図積算見積もり金額を出すコンクリート+型枠+掘削など
施工図積算実際に施工するための数量を出すコンクリートの数量のみ

設計図積算は「お金の管理」、施工図積算は「工事のための計算」

積算の目的を間違えると、
「計算したけど、実際の施工に使えない…」なんてことになってしまいます!

設計図積算と施工図積算は「同じ量」ではない

設計図積算で出した数量と、施工図積算で出した数量が ピッタリ同じ とは限りません!

施工図積算では、

  • 増しコン(補強のためのコンクリート)
  • フカシ(段差を作るための追加コンクリート)
  • 段差補強 など

設計図には記載されていない「実際の施工」に必要なコンクリートを考慮する必要があります。

設計図積算=理論的な計算、施工図積算=現場での実際の数量

この違いを理解して、積算を行いましょう!

大きな建物でも積算の基本は同じ

「大きな建物の積算は難しそう…」と思うかもしれませんが、
やることは小さな建物と変わりません!

積算は 「単純な計算の繰り返し」 です。
大きな建物でも、以下のように 部位ごとに分けて積算 していけばOK!

  • X1~X2通X2~X3通Y1~Y2通
  • 基礎スラブ
  • 1階2階3階

このように 整理しながら積算することで、間違いが少なくなり、正確な計算ができます!

計算を見直せる「トレーサビリティー」が大事

積算は 間違いが許されない計算 です!そのため、積算した数量の 根拠(どの部分を見て計算したか) を明確に記録することが重要です。

  • 「どの位置のコンクリートか?」を明記する
  • 「順番通りに計算式を残す」ことで、間違いを発見しやすくする

積算ミスがあると、工事の進行が止まったり、コストが大きく変わったりするので、
トレーサビリティーを意識した積算を心がけましょう!

まとめ
  • 積算は「目的」によって計算が変わる!
  • 設計図積算は「お金の管理」、施工図積算は「工事のための計算」!
  • 施工図積算では、増しコンやフカシなども考慮する!
  • 大きな建物でも、部位ごとに整理して積算すればOK!
  • トレーサビリティーを意識して、計算の根拠を明確にする!
  • 「積算ができる人」は、現場でも評価される!

最後に

ここまで読んで、「積算って面白そう!」と思えたら嬉しいです。もちろん、最初は分からないことが多いかもしれません。

でも、基本のルールを覚えれば、積算は確実にできるようになります!ぜひ、実際の図面を見ながら、積算を練習してみてください。

「難しそう…」と思ったら、 「ここで差をつけるチャンス!」 と考えて、ぜひ積算をマスターしてくださいね!

これで 「コンクリートの積算方法」 の解説は終わりです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

現場ラボは、建築・土木施工管理の「学びたい」「教えたい」に応えます!

「実務を教えてくれる人がいない」「施工管理を独学で学ぶのが難しい」と悩む新人・若手。
「新人を育てたいが、中堅社員が足りない」「教育に時間を割けない」と困る中小建設会社。

そんな現場の課題を解決するために、現場ラボの研修とeラーニング が生まれました。
研修は4年目を迎え、Eラーニングはすでに300名以上が登録し、多くの人材育成を支えています。

教育の仕組みを整えれば、現場はもっと強くなる。
その悩み、ぜひ一度ご相談ください。

>>まずは相談してみる

建築セコカンのeラーニング【Edu建】
800本超の実践動画 × 圧倒的な実績。
新人研修から独学のスキルアップまで、 現場で本当に使える知識 をオンラインで効率よく習得!

従来の研修と比べ、 圧倒的なコストパフォーマンス で導入可能。YouTubeでも高評価を得た実績あるコンテンツで、施工管理のプロを目指そう!
>>詳細を見る

新人スキルアップ研修
現場の負担を減らしながら、新人を即戦力へ。
基礎から実務まで学べるオンライン研修 で、自立型の施工管理者を育成します。

年間4回開講、1クラス10名の少人数制。
ここまで実務に特化した研修は他にはありません。
>>詳細を見る

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次