【効率的な新規入場者教育のポイント】スムーズな導入を実現する方法とは?

「建設業界における新規入場者教育の効率化の意義とは?実際に行った施策も紹介」の見出し画像

建設現場では、新規入場者教育という取り組みが存在します。この教育プロセスを効率化することは、安全性を向上させる上で重要なポイントです。

伝統的な教育方法では時間と人的リソースが必要であり、効率的な教育が難しい場合があります。そのため、効率化を図ることで時間とコストを削減し、より効果的な教育を実現できます。

本記事では、なぜ新規入場者教育の効率化が必要なのか、そしてその重要性について探っていきたいと思います。

この記事を書いた人
腕組みをする運営者

武田祐樹(たけだひろき)

総合建設業に17年在職し、官民問わず数多くの実績を積む。

現在はオンラインを中心に活動し、中小企業デジタル化応援隊事業(中小企業庁)のIT専門家としても活動。YouTubeや音声配信、Instagramなどで情報発信を行い、電子書籍出版やオンライン講師、オンラインセミナー活動も積極的に行う。

2023年3月には、建設業の現場効率化の仕掛け人としてAbemaPrimeに出演

保有資格

  • 1級建築士
  • 1級建築施工管理技士
  • 1級土木施工管理技士

建設現場生産性向上サポート
HT RaisePLAN 代表 

目次

新規入場者教育とは

新規入場者教育とは

新規入場者教育は建設現場において行われる教育であり、新しく入ってくる職人や作業員を対象としています。その目的は、現場の特性やリスク、安全な作業環境の確保に関する情報を提供し、入場者が適切な行動を取ることを促すことです。

この教育は建設現場の危険な作業や潜在する事故やトラブルのリスクに対処するために重要です。現場監督や施工管理者は安全のチェックや意識向上の活動を行っていますが、新規入場者教育もその一環であります。教育を通じて、入場者が現場の特性や危険箇所を理解し、適切な対策を講じることが求められます。

実際、統計的に見ても事故は新入りの職人によって起こることが多いというデータがあります。そのため、現場に初めて入ったばかりの人に対して最初に安全について注意をすることは意味があります。労働基準法や安全衛生法などの法律でも、施工管理側が新入りに対して責任を持つことが求められています。

このように、新規入場者教育は現場の安全性や生産性の向上に貢献する重要な要素です。現場監督や施工管理者は入場者に対して適切な教育を行い、彼らが安心して作業できるようにサポートする役割を果たします。安全な作業環境の確保と効率的な作業の実現に向けて、新規入場者教育は欠かせない取り組みとなっています。

新規入場者教育を効率化する意義

新規入場者教育を効率化する意義

新規入場者教育効率化の観点からも重要な取り組みになります。教育を受けた入場者は作業の手順や技術について理解を深め、作業効率の向上につながります。また、入場者が現場の特性や要件を把握していることにより、現場監督や施工管理者の指示や指導もスムーズに行うことができます。

一般的な建物の規模であれば、新入場者は2000人から3000人ほどであり、大規模な現場では数万人の新入場者がいることもあります。そのため、毎日新入場者教育を行う必要があります。

ただし、新入場者教育は基本的な内容がほぼ同じであり、毎回同じ説明をする必要があります。現場の状況によって一部の補足説明が必要な場合もありますが、基本的な説明は同じです。しかし、職人たちは必ずしも朝に入場するわけではありません。仕事が終わった後に入場する場合や、他の現場が早く終わったために応援で入場する場合もあります。

そのため、新入場者教育は複数回行われることもあります。同じ説明を連続で行う場合もあります。しかし、人間の対応には限界があり、疲れや忙しさから説明を省略したり忘れたりすることもあります。その間に事故が起きる可能性もあります。このようなヒューマンエラーや感情の問題を避けるためにも、効率化が必要です。

新規入場者教育を効率化する施策

新規入場者教育を効率化する施策

以前、私は大気町と呼ばれる北海道の現場で働き方改革11の試作プロジェクトを行いました。その中で、2100時間の削減を達成しました。今回はそのうちの一つ、新規入場者教育の自動化について取り入れた内容についてご紹介します。

先ほども述べたように、新規入場者教育とは入場する新しいメンバーや従業員に対して必要な情報を明確に伝えることです。私たちは基本的な説明を動画にして、それを新規入場者に提供しました。動画では、具体的な手順やポリシーなどを詳細に説明しました。そして、補足説明は実際の現場の状況に応じて行いました。例えば、「今日はこのような作業を行っているので、それに加えてこちらにも注意してください」といった具体的な指示を追加しました。

新規入場者教育を動画化することによって、いくつかの利点があります。まず、動画は一貫して同じ内容を説明してくれます。そのため、ミスやミスコミュニケーションのリスクを低減することができます。また、動画では打ち合わせや他の作業に取り組むこともできます。さらに、再生ボタンを押すだけで何度でも同じ説明を受けることができるため、繰り返し作業をする必要がありません。そして、動画は感情を持たず、ミスを犯しません。これにより、教育の効果的な実施が可能となります。

施策の詳細は下記記事よりご覧ください。

新規入場者教育の動画化は、効率化と生産性向上にもつながります。さらに、事故のリスクも低減することができます。ただし、動画だけではなく、現場の状況に応じた補足説明も重要です。私たち「現場ラボ」では、新規入場者教育の動画作成サービスを提供しています。現場ごとに異なる内容をカスタマイズし、効果的な教育を実現します。

新規入場者教育の動画化は、効率化の施策の中でも非常に手軽かつ効果的な方法です。毎日同じ内容を継続して行う必要はありません。ぜひお問い合わせいただければ幸いです。

まとめ:新規入場者教育の効率化の意義とは

自動化が進む社会において、新規入場者教育の動画化は当たり前の取り組みとなっていくでしょう。これにより、時間が節約され、残業も減少することが期待できます。少しずつ積み重ねられる5分の削減が、労働環境の改善や安定した働き方の実現につながるでしょう。

新規入場者教育の意義と未来について考えると、自動化が進むことによって社会全体の効率性が向上し、事故のリスクも減少するというメリットがあります。また、動画を通じた教育は一貫性があり、確実な情報伝達が行われます。さらに、他の業務にも時間を割くことができるため、労働生産性も向上します。

さらに、将来においても新規入場者教育の重要性は増すと考えられます。建設現場の環境や技術は変化し続けており、新たなリスクや課題が生じる可能性があります。入場者は迅速に変化に対応できるような教育を受ける必要があり、また、建設業界全体の働き方改革や技術革新にも柔軟に対応する必要があります。

最後に、安全第一の建設業界の皆様に向けて、本日もご安全にお仕事を頑張っていただきたいと思います。新規入場者教育の動画化は、効率化の一環として取り組むべき重要なテーマです。ぜひ、この方法を活用して効果的な教育を実現し、より安全で効率的な現場作業を進めていってください。

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