【新人現場監督の1日】朝、昼、夕のルーティンを解説

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皆さん、こんにちは。本日も建設現場の世界へと皆様をご案内します。

今回の焦点は、新人現場監督の日常についてです。特に1年目や2年目の新人監督が経験する典型的な業務や日々の動きにスポットを当て、その現実に迫りたいと思います。

私の話は、北海道の大手ゼネコンでの17年にわたる現場監督としての経験に基づいており、中小建設業界での一般的な経験をもとにしています。この記事を通じて、新人監督の皆さんが現場で直面するであろう課題への理解を深め、それに対応するための実践的な知識を得られることを願っています。

この記事を書いた人
腕組みをする運営者

株式会社 RaisePLAN 代表取締役

武田 祐樹(たけだ ひろき)

【これまでの活動】

  • 総合建設業に17年在職後、独立起業。
  • 建設現場の生産性向上支援や施工管理の教育支援を展開。
  • 中小企業デジタル化応援隊事業(中小企業庁)のIT専門家。
  • YouTube音声配信Instagramなどで情報発信を行い、電子書籍の出版やオンライン講師、オンラインセミナー活動に積極的に取り組む。
  • 建設業の現場効率化の仕掛け人としてAbemaPrimeに出演(2023年3月)。
目次

新人現場監督の1日

現場監督の一日の概要をご紹介します。通常の平日の一日をピックアップしてみました。

まず、朝8時に朝礼が行われます。朝礼の準備を整え、朝礼がスタートする前に現場に到着する必要があります。通常、朝の時間帯は6時半から7時の間に起きて、顔を洗ったり朝食をとりながら過ごします。その後、7時半から7時40分ごろに出発し、8時の朝礼に参加します。

朝礼では、作業内容の確認や安全事故の報告が行われます。また、各職人たちは自分たちのチームで作業の流れを確認し、ツールボックスミーティングやKYミーティングなどを行います。特に新入場者に対しては、現場監督がルールや安全について説明し、教育を行います。新人たちにとって、現場の状況を理解するのは初めてのことであるため、朝の時間は教育と説明に費やされます。

朝の時間になり、現場にいる時間の約80%が始まります。通常、午前9時半ごろまでが、職人たちと接する忙しい時間帯となります。そして、10時になると職人たちは休憩に入り、約30分の休息を取ります。この間、私たちは現場を巡回することもありますが、一般的には現場事務所に戻って、安全書類や書類のチェック、整理などの作業に取り組みます。職人たちは10時半ごろに再び現場に戻り、私たちも一緒に現場に向かいます。ここで写真を撮影したり、先輩と一緒に積み出しを行ったりするなど、通常の業務が行われます。

昼の12時になると、1時間ほどの昼休憩が始まります。これは、現場が一時停止し、私たち現場監督も休憩や昼食を取る時間です。多くの人は食事を済ませた後、昼寝をすることが一般的です。職人たちは体を動かしているため、昼寝する人も多いですが、私たち現場監督もついつい昼寝してしまうことがあります。この1時間は自由な時間であり、TikTokやYouTubeを楽しむ人もいます。また、資格試験の勉強をする人もいるでしょう。

午後1時になると、職人たちは再び現場に戻りますが、私たちは業務の一環として現場に行くこともあります。昼分けと呼ばれる作業に取り組むことがあり、コンクリートの数量などの細かい作業が行われます。午後3時ごろになると、現場の職長たちが集まり、職長会議や安全会議が行われます。この時間は次の日の作業計画を確認し合う重要なミーティングで、私たち現場監督も明日の作業内容を整理し、準備します。このミーティングは会社によって異なる場合もありますが、次の日の段取りにとって非常に重要です。

夕方

午後4時ごろになると、職人たちは片付けに取り組み、現場が整理されていることを確認します。その後、現場監督は職人たちとコミュニケーションを取りながら、作業が順調に進行しているかを確認します。5時になると職人たちは徐々に帰っていき、現場監督は現場事務所に戻り、日報や作業記録の整理を行います。現場監督の一般的な帰宅時間は夕方7時前後で、その後は自宅で食事をとるか、友達と遊んだり、飲みに行ったりすることが一般的です。

新人現場監督の役割

新人現場監督として入社した瞬間から、職人たちが部下のようになり、大きな責任を背負うことになります。自分の言葉によって職人たちの動きが左右されるため、間違った指示を出すとその結果も負うことになります。これは大きな責任ですが、意見が通ると達成感を感じる一方で、その重圧がストレスになることもあります。

現場監督は、職人のように物を作るわけではなく、設計事務所のアイデアを発案するわけでもありません。彼らの役割は、設計事務所の意向を職人たちに伝え、図面や言葉で指示を出し、現場が計画通りに進んでいるかを確認することです。

職人たちは一見怖く見えることもありますが、多くは気の良い、優しい人たちです。厳しい口調の人もいますが、誠意を持ってコミュニケーションを取ると、丁寧に教えてくれることが多いです。彼らはまるで兄貴のような存在で、現場の雰囲気を和らげてくれます。

現場で長時間働くことは大変ですが、徐々に慣れていくことが大切です。仕事の流れや職人たちの動きを観察しながら、日々を過ごすことで、建設現場の動きや仕事の本質を理解していくことができます。これは特に1年目から2年目、場合によっては3年目の新人監督にとって重要なプロセスだと思います。

まとめ

建設現場での一日は、朝の早い時間から夕方遅くまで、様々な業務で満ち溢れています。新人現場監督としての日々は、多忙でありながらも、大きな責任と学びの場となります。職人たちへの指示出しや現場管理の責任を担いながら、チームワークの構築や効率的な現場運営といった重要なスキルを身につけていきます。

建設業界での仕事は一見大変そうですが、その中に大きなやりがいと成長の機会が隠れています。仕事の一つひとつが、新人現場監督の皆さんのスキルアップと自己成長への道となります。毎日の経験を大切にし、前進することを恐れずに挑戦してください。

皆さんの努力が、より安全で効率的な建設現場を作り上げる重要な鍵です。これからも、日々の業務に取り組む中で、新しい知識と経験を積み重ねていってください。

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