【建設現場】そのリーダーシップもう限界です

GENBA LAb.の武田です。中小ゼネコンで現場監督歴17年、所長歴11年の経験があります。

「建設業は伸び悩んでいる」と思い、2020年8月に会社を辞めて独立起業しました。建設業界全体の後方支援をしていきます。

  • 建設業のデジタル化
  • 生産性を上げる方法
  • 部下の育て方
  • 先輩や職人との接し方
  • 図面の読み方
  • 悩みの解決法

などなど、主に、現場監督目線での配信になります。 上司にとっても若手や新人にとっても、役に立つ配信をどんどんしていきます!

建築現場の組織形態

組織形態

今回はいいリーダーシップ・だめなリーダーシップのお話をさせていただきたいと思います。
皆さん少なからず組織に属していますよね。

例えば建築現場で行くと、、、
一番トップには現場所長
現場所長の下に主任
主任の下には各番頭さん
その下に職長さん
その下に作業員さん
これは建設業に限らず、どの会社でも必ず組織形態を取っているところが圧倒的に多いわけです。

ここの三角形の上の方にいる人達っていうのは基本的には指示を与えたり、物事を管理したり、そういうようなポジションに入っていくわけです。当然この人たちが必要とされている最重要スキルって何かと言うとリーダーシップなのです。

このリーダーシップという考え方にはたくさんの種類があるのですが、その中でもやってはいけないリーダーシップとこれはやるべきというリーダーシップというものがあるのです。

そのリーダーシップの考え方によってはまだまだあなたは成長することができます。
ここでしっかりと学んでいただきたいと思っています。

建築現場の役割

現場スタッフ

組織の話を先ほどさせていただきましたが、こういう風な組織形態を作っていくとどうしても一人にかかる負担というのはだんだんと大きくなるって言うのはお分かりですか。

職人さん
この人たちにとってみると与えられた指示に対して100%こなすっていうことがまずは重要な仕事となるわけです。
それをこなせば基本的にはミッションクリアっていうことになりますので、誰に何を支持するわけじゃなく与えられたことをやることが仕事になります。

職長さん
例えば自分の職人さんが10人いたとしましょう。その10人の人たちに指示を与え、その指示がしっかりと行われているのかどうか、全うできているのかどうかを確認しながら、なおかつ、自分も動かなければいけないというのポジションに入るわけです。

この時点でもう10人の人たちに対して指示を与えて管理をしなければいけない、その人たちに自分の思ったことをやって頂かなければいけないのだという責務が発生することがお分かりですね。この三角形のピラミッドが一段階上がっただけでもこのぐらいの人数をコントロールしなければいけないということになってしまうのです。

番頭さん
違う現場も含めていろんな職長さんに指示などを与えてがなければいけないことになります。

主任さん
現場監督側のポジションに入ってくるとその各番頭さんに対してそれぞれに指示を出していかなければいけない。

現場所長
主任さんたちを取りまとめているのが現場所長ということになるわけです。
この現場所長のポジションにいる人は、一人や二人に指示を出しているだけだと思っているかもしれませんがその影響力というのは裾野を広がって数千人規模になっていくっていうことになるのです。

だからこそこの人たち全員がある程度一定のルールに基づいて現場を運営していかなければいけないというのが重要なことになります。全員がしっかりと同じ方向を向いてもらうためにリーダーシップというのがまずは欠かせないスキルのひとつなのだということになるわけなのです。

ですがこのリーダーシップというものに関してはうまくできる人とうまくできない人がいるのです。
そしてそれが得意な人もいれば苦手な人もいるという事なのです。

その差ってなに!?

できる人とできない人の差

リーダーシップをうまく発揮できるような人というのは、上司や上になるに値する人間“あの人はリーダーの器だよね”と言われるような人になるのです。でもそうじゃない人がリーダーにならざるを得なくなってしまったパターンというのもありますよね。

少し例え話を出してみます。

このコロナ化によって現在、職人さんだろうと現場だろうと会社だろうと地域だろうと、どこでもいつでも基本的にはマスクをしなければいけないという状況下になりました。建設現場においても基本的にはマスクはしなければいけないというルールを作ったのですが、その職人さん達がマスクをする現場とマスクをしない現場に分かれたわけです。

ここがリーダーシップの考え方が圧倒的に差が出ているって言うことになるのです。

うまくいかない・・・

マスクをしてくれなかった現場はどういうことをやっていたのかっていうふうに考えてみましょう。

現場で働いている作業員さんたちに対して皆さんマスクをしてくださいと朝礼で呼びかけました。打ち合わせの時、帰り際に明日マスクをつけてきてくださいと呼びかけました。次の日マスクをしてきてくれたのはわずか2割。

その残り8割に対して朝礼で再度言いました。次の日マスクをしてきた人は3割でした。残り7割の人がマスクをしてなかったということなのです。そこで人海戦術です。係員さん、主任さん、所長全員が現場に出てマスクをしてない人達に人一人に言って回るという作業に出るわけです。さあ次の日8割の人間はマスクをしてきましたがだが2割はしてきませんでした。

なぜでしょうか。
なぜなら建設現場は日々職人さんが移り変わるからなのです。その2割の職人さんたちに対してもひたすら言い続ける。
というのが基本的にリーダーシップがうまくいってない側の人達のやることなのです。

大丈夫でしょうか?心当たりはないですか?

やった!うまくいった!!!

2日後にはもう100%の人間が現場でマスクをしていました。そのリーダーが取った作戦は何かと言うとまずは同じです。スタート地点では明日必ずマスクを皆さんしてきてくださいと呼びかけました。次の日きてみると2割の人しかマスクをしていませんでした。

そこでリーダーシップのしっかりしている所長の取った作戦はなにかというとマスクを大量に購入してきて、現場の入り口に置きました。マスクを必ずしてくださいという張り紙を貼り付けました。

やったことは以上なのです。それ以上でもそれ以下でもありません。

結果として次の日には90%の人間がマスクをしていました。そして残り10%の人達には朝礼であそこにマスクあるから必ずしてねと言いました。そしてその日の朝、朝礼後には100%の人間がマスクをしていたということになるわけです。

この二者の違いは何でしょうか。
金をかけたかかけていないか、本当にそういうことだと思いますか?

これがリーダーシップの大きな差というところなのです。
この両者で何がそんなに変わってしまったのか、どこの選択肢で間違ってしまっているのか、というのをお伝えします。

それはベクトル!

ベクトル

ベクトルを自分の方に向けるのです。
もしもみんながマスクをする方法があるとしたらどんな方法だろうかと、多少のお金がかかってもいいから全員がマスクを自然とする方法ってなんだろうかと、システムとして入り口にマスクを大量に置いておくっていうことをやったのです。

確かにお金はかかったかもしれません。ですが、人数が100人になろうと1000人になろうとマスクの数をどんどん増やしていけばいいだけですから何百万人に仮になったとしても基本的な戦術はそのままでいけるのです。

大事なものは器の大きさ!

一番言いたいこと

この事例を二人の人間に対して、器で考えてみましょう。そうするとおそらく失敗している側のリーダーシップしか知らないその人の器には水をちょっと注ぐとおそらくいっぱいになってしまうと思います。

ですが、もう一方はどうでしょうか。

水を注いでも注いでも溢れないで何百万人来たとしてもシステムは変わらなくても大丈夫という状況を生み出したわけです。器が大きいと思いませんか?

少なくとも何か悪い事例が起きた時、例えば自分の後輩が失敗してしまったっていう時に”そんなことやっていたら日が暮れちまうぞ”と圧力をかけて改善させていくっていう方法がいいのか、それともこの新人はなんでこういうとこで失敗したんだろうか?もしかしたらこの基礎の教え方が悪かったのかな?これを自然と学ぶ方法ってないのかなという風にベクトルを常に相手ではなく自分に向けることができる。

これをおそらく本当のリーダーシップと呼ぶのではないでしょうか。
そのシステムをしっかりと作り上げることができればどこまで水を注いでも行けるぐらいの大きな器を持ったリーダーシップというのが可能になるのです。

まとめ

まとめ

リーダーシップというのは統率をとる、統率が自然に取れている状態をキープするシステムを作ること。
これがリーダーシップというものではないかと僕は思います。

現場を運営する上でも、そして会社という組織に属している上でも、ベクトルを自分に向けるのです。そして現場でもベクトルを自分に向けて職人さんたちが自然とうまくいく方法はないかと改善することによって、自然と皆さんの周りには輪が出来てきます。情報が集まってきます。

結果としてあなたは大きな人間ということになっていくと思います。
すべての事態が好転するきっかけになるもの、これがこのリーダーシップという考え方を学ぶということだと思います。

是非皆さん、何か起きた時、何かが起こりそうな時、先手を打ったり対処する時のベクトルを相手に向けるのではなく自分が改善する方に向けていただけないでしょうか?心をやり方を今までの考え方を反省して一歩前に進むのです。

そういう風にしてリーダーシップというものを手に入れて、これからの人生を歩んでみていただければなと思います。