世の中「働き方改革」が叫ばれております。それは建設業においても同じです。
少しでも労働する時間を少なくしましょう、生産性を高めましょうと言っているわけです。周りを見ても、夜8時には強制的にパソコンが落ちるという会社もチラホラあると聞きます。
そんなあたかも表面的にだけ適合させたような内容では働き方改革になってないだろ!という声が聞こえてきそうです。だって、それで生産性が上がり、みんなが幸せになる未来が見えるとは到底思えないからです。
今回は働き方改革について考えるために『オンとオフのスイッチって、必要ですか?』という話を題材にしてみます。
オンとオフの切り替えって必要ですか?
オンというのは、「現在仕事モードです」という状態のことです。オフというのは「現在プライベートです」という状態の事です。その切り替え、そんなにうまくいきますかね、と思ってしまいます。
例えば仕事をしているとき、後輩とバカ話をする場面はあると思います。それはオンですか?オフですか?逆に、休日にお世話になっている先輩と焼肉をする場合、それはオンですか?オフですか?
これ、曖昧だと感じます。というか、結局は気の持ちようなのではないかと考えています。
楽しくないことは仕事でしょうか。楽しい事はプライベートでしょうか。制服を着てるからオンですか?現場に行っているからオンですか?制服で飲みに行っているときは?出張で地方に行っているときはどこからどこまでがオンですか?微妙な場面はたくさんあります。
結局は全て、気の持ちようだと感じます。
働き方を改革することの意味は、確かに生産性を上げて効率化し、休みを増やす意味もあると思います。ただ、そういう物理的な部分ではなく、働くという概念がそもそも「苦しいことだ」という部分から発進していませんか?と問いたいのです。
仕事をすることがそもそも楽しければ、それは何時間やり続けたとしても苦にならないと思います。もしもプライベートで一人でいる時間が嫌だと思う人がいれば、それはもう仕事と同じだとなってしまいませんか?
プライベートは楽しく、仕事は苦しい。そういう境界線を引いてしまうからこそ、プライベート時間に仕事要素が入ってきてイラっとするわけです。
仮に「今日はほとんど仕事をしませんでしたが、生産性は良いです。」みたいな状況が作れるなら、それでオッケーです。逆に「自分にとって仕事量が多すぎ」な結果、激務に感じてしまうのであれば、それはダメです。そういう線引きでいいと思います。
それを8時から5時という「時間」で区切った結果、それよりも早かったり遅かったりするときには、不必要なストレスになってしまうのです。何でいなきゃいけないんだ、みたいな。そのお金は出るのか、みたいな。
結局のところ、オンとオフは気の持ちようです。人それぞれの感覚によって違うのです。誰もが8時間でストレスを感じるわけではなく、そして8時間までは耐えられるわけでもないのです。
働き方改革は考え方改革から始めよう
基本的には「自分の納得するまで仕事をする」が理想です。もちろん他人と仕事をしている場合、相手が帰るまで帰りづらいという場面もあるでしょう。ただそもそも時間ではなく「成果」で判別すべきなのです。やらなきゃいけない時には、やらなきゃいけない訳です。
時間がかかろうが、頑張らなきゃいけない場面はあります。そうすれば、特に何もない時には、来ないという選択も出てきます。「たくさん残業したからお金ください」という主張はわかります。ただそうなると、残業してない時はお金返してくださいとなってしまいますよね。これが不必要なストレスだと言っているのです。
そうではなく、自分なりのルールで、自分がやらなければいけない時に頑張るというスタンスで仕事ができるようになることが、最も効率のいい働き方なのではないかなと感じます。
まずは、あなたの頭の中の余計な境界線やルールを、取っ払う事から改革をしていくべきです。
会社としては、生産できればそれでよく、利益が上がれば良いのです。そしてお客さんが満足できれば良いわけです。長く仕事をするとか、時間でお金をもらうのが本質ではなく、そういう働き方にするために。
「考え方」を改革するのが本質なのだと考えます。