本記事では、現場ラボが行った現場の働き方改革11の施策の中の事例【会議・打合せのZOOM化】について紹介します。
- 初期導入コスト:150,000円程度
- 必要なもの:ZOOMアカウント、モニター、WEBカメラ、集音マイク
- 時間:削減は特になし
- コスト:150,000円程度増
現場における会議、打合せといわれると何を思い浮かべるでしょうか。例えば、災害防止協議会やコンクリート打設前会議、毎日の定時打合せ、施主や設計との定例会議や分科会など、名前がついていない細かい会議まで含めると、とてつもない種類が挙げられます。
これを導入した背景は2つあり、一つはリモートでの現場管理において不可欠だと感じたから。そしてもう一つはコロナ禍での非対面の流れです。ただ運用を始めてみると、実はかなり多くの活用法が見えてきました。
もちろん、会議と打合せから離れることはありませんが、多くの場面でとても役に立ち、そして効率化が実現したと感じます。
今回は、【会議・打合せのZOOM化】について、基本的な使い方とメリットやデメリット、そして応用的な使い方までお話していきます。
導入の基本
リモートが進んできて一気に有名になったツール、Zoom。パソコンカメラやスマホを通し、簡単に多くの人間とリアルタイムに対面での会話をすることができるのが魅力です。会議を立ち上げる、ホストと呼ばれる人だけが有料登録をするだけで、最大100人を同時につなげることができます。
操作方法や伝える方法も簡単で、メールなどで送られてきたURLをクリックするだけですぐにスタートすることができます。難しそうに感じる人でも、やってみると意外に簡単にスタートできること、そして最近のノートパソコンのには、最初からカメラが搭載されているのが使いやすさの秘訣といえます。
いつもの会議室にモニターとカメラ、集合マイクを設置することで、会議室全体を映しながら打ち合わせに参加することができます。もちろん、1対1の打ち合わせも簡単。使い始めるまでの、心理的な抵抗感が一番のハードルといえるでしょう。
メリット
- 現場に来なくても複数人で打ち合わせをすることができ、移動が不要
- 例えば車の中でもスマホがあれば打ち合わせに参加できる
- 現地で行う監理者などの検査も遠隔化することができる
- 録画しておくことも簡単なので、見返したり、議事録を委託できる
- 同じ図面にお互いが書き込むこともでき、スムーズな打ち合わせが可能
デメリット
- 操作方法に詳しい人が1人は必要で、資料の画面共有などがカギになる
- 通信トラブルが発生することもあり、最初は苦戦することもある
- 現地が大人数すぎるとマイクの性能を高くする必要がある
- 大人数の現地に対し少人数Zoom参加の場合は、疎外感を感じやすい
応用的な活用方法
- リモート現場管理には必須で、業者との打ち合わせも電話感覚で簡単にできる
- 全国どこにいる人とも簡単に打合せができ、オンライン事務の採用には必須といえる
- 生コン試験などの立ち合いもZoomで行ったが、記録を残すことをわすれてはいけない
- 途中で新たな参加者を呼ぶこともでき、専門家にちょっと参加してもらうことも可能
ポイントとまとめ
何よりも一番の導入ハードルは、気持ちです。特にベテラン層がかなりの難敵。電話は何とも思わず、打合せもすぐに現地に呼びつける人が、Zoomになると途端におっくうになる。これは単純に、「めんどくさそうだから」という気持ちの問題です。
可能な限り多くの業者を巻き込み、初期の段階でどれだけ浸透させるのかがカギになります。実際には施工管理側よりも業者側の移動時間削減メリットが大きいため、業者側からたきつけるのがコツかもしれません。
最初の段階で慣れるまでの1か月程度は、毎日決まった時間に必ずオンライン会議をするのが良いと思います。浸透する前に頻度が落ちてきてしまうと、気が付けば元に戻ってしまいます。楽しさをうまく伝えながら導入していきましょう。